公開日:2023年12月1日
更新日:2023年12月7日

EC(オンラインショップ)と実店舗販売、それぞれの特徴

現代人の生活になくてはならない存在になりつつあるEC(オンラインショップ)とECの発展によって価値が見直されてきている実店舗販売。本記事では、日本のEC化率の推移をみながら、便利なネットショッピングと店頭販売、それぞれの特徴をまとめています。

目次

日本のEC化における現状
1.EC(オンラインショップ)の特徴
 いつでもショッピングの機会を提供できる
 より安価で商品を販売することができる
 レビューやSNSの口コミで商品の価値を伝えられる
2.実店舗販売の特徴
 実物を体験することができる
 その場で商品・サービスを受け取れる

 ディスプレイや香り、音楽などでブランドの世界観を伝えやすい
3.まとめ

日本のEC化における現状

 日本のEC化率は2015年~2022年の間に約2倍の増加を遂げています。ECでのショッピングは、買いたいと思った瞬間にインターネットが利用できる環境であれば、場所や時間を問わず実行することができるため、店頭まで移動するための時間やお金といったコストの節約ができる側面がコロナ禍においては生活のインフラとして機能したことで、特に2019年~2020年にかけてのEC化率の上昇は目覚ましいものがありました。
 ここ数年は上述したほどの伸び率は記録していないものの国内のEC化率は以前右肩上がりで、今後も伸び続けていくことが予想されます。

20182019202020212022
EC市場規模92,992100,515122,333132,865139,997
 前年比+8.1%+8.6%+21.7%+8.0%+5.3%
EC化率6.22%6.76%8.08%8.78%9.13%
出典:経済産業省 「令和4年度電子商取引に関する市場調査

 本記事では、改めてEC(オンラインショップ)と従来の実店舗販売それぞれの特徴を紹介していきます。

EC(オンラインショップ)の特徴

いつでもショッピングの機会を提供できる

 ECでは、実際に店頭へ足を運んでもらう必要がないため、好きなタイミング、何かをきっかけに商品が欲しいと思った瞬間に購入してもらう機会を提供することができます。実際の商品の大きさや材質、サイズ感などをすでに知っている商品であれば、スマホ1つで注文が可能な現代社会において、24時間無休でショッピングの機会を提供することは必須な要素となりつつあります。

より安価で商品を販売することができる

 実店舗であれば店舗の広さや棚割に応じて在庫管理する必要がありますが、ECは、その点において在庫管理のコストが店舗に比べ低いです。
 消費者目線でも、店頭価格よりも低価格で商品を購入することができる経験を学習し、実店舗で欲しいセーターの素材感やサイズなどを確認した後に同じ商品をオンラインショップで探し、店頭よりも安い価格で購入する行動を取ることは珍しくなくなっています。 

レビューやSNSの口コミで商品の価値を伝えられる

 ECサイト上の商品展開数は、店舗面積が決まっている実店舗とのような制限がありません。
 また、ECであれば、商品レビューをサイト内に表示したり、SNSアカウントを紐づけて、あらゆる方法で商品やブランドの世界観を伝えることが可能です。
 ブランドの世界観、商品やサービスがもたらす価値提供の流れをしっかりと考えて設定することで、検索経由の潜在顧客に対して、検討している商品・サービスにおいて、自分の好みの素材やサイズ、味などに合わせてブランドやメーカー、購入者のレビューなど知りたい情報を取得する、時間や場所に縛られることなく1番欲しいものを探すためのサポートが可能にになります。

2.実店舗販売の特徴

実物を体験することができる

 ECと違い、実店舗での買い物は実際に手にとって素材やサイズ、内容量、商品によっては味や香りも含めて、五感で確認することができます。
 そのため購入後のイメージ不一致のリスクを抑えた状態で、お客さまに商品を届けることが可能です。また、衣類であれば、特定の商品に合わせるための新たな1着の提案が、食品であれば調理方法やメニューを伝えるなど、より能動的にお客さまに情報を提供できるため、ブランドのファンになってもらうための機会を1度にたくさん設けることができるのも店頭販売のメリットです。

その場で商品・サービスを受け取れる

 店頭販売の場合、その場で商品を購入し、入手する事が可能です。そのため、風邪薬や急な雨に見舞われた日の傘のような緊急性の高い商品を購入する場合は、店頭に出向いて手に入れる方がいいでしょう。
 同様に、季節性のあるイベント(クリスマスケーキ、祭りの屋台、バレンタインのチョコレート)に関しても実店舗でその場買いを誘致することはブランドを知ってもらう機会として有効です。

ディスプレイや香り、音楽などでブランドの世界観を伝えやすい

 実店舗販売では、ブランドのメッセージを形成するディスプレイやBGMを通して、その空間ならではの世界観を出すことが可能です。
 来店してもらった際に、どんな商品を特に見てほしいのかどんな気持ちで店内を回ってもらいたいのか、滞在時間をどのくらいにしたいのか、これらのものを店頭で目にするものや聞くもの、導線などでコントロールができるのも実店舗ならではの取り組みアプローチです。
 接客体験も実店舗の体験には影響を及ぼすため、会員カードやアプリでデータの相互連携を図り、どんな情報を伝えてあげたら好意的に受け取ってくれるのかなど、人と人だからこそできるファンになってもらうための方法が流動的にスムーズに行えるのが、現在の実店舗販売においては重要になっています。

3.まとめ

 ECは、決済(手段の多様性と手軽さ)と流通(商品配送)、実店舗は体験に価値の軸が存在し、どちらか一方に偏ることなく、双方の得意な領域を活かして、より多くの顧客に最高の顧客体験を提供し続けることが必要です。
 商品やサービスによって、理想の顧客体験は異なりますがECがネットショップ作成サービスの隆盛により身近な存在となったように、実店舗販売も最短1日から出店できるポップアップストアの出店を通じて、最高の顧客体験を目指したチャレンジに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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