公開日:2024年9月23日
更新日:2024年9月28日

フェムテックとは?今さら聞けないフェムテックのキホン【保存版】

フェムテックは女性の健康をサポートするツールです。フェムテックを活用して女性が望まない離職を防ぐ国の施策もあり、参入する企業が増えてきています。
フェムテックが注目される理由やどれくらいの市場規模があるのかを、フェムテックブランドによるプロモーション事例と合わせて紹介します。

目次

フェムテックとは?
フェムテックの特徴
フェムテックが注目される理由
フェムテックの市場規模
フェムテックブランドによるプロモーション事例
まとめ

フェムテックとは?

「フェムテック(Femtech)」とは、「Female」(女性)と「Technology」(テクノロジー)を合わせた造語です。

フェムテックは「女性の健康に関わる問題を解決するためにテクノロジーを利用したサービスや製品」、似ている言葉のフェムケアは「テクノロジーに限らない方法で女性の健康に関わる問題を解決するサービスや製品」を指す言葉として使われていますが、どちらも厳密な定義はありません。

フェムテックという言葉は2012年ごろから使われるようになったとされています。

2020年は日本でもフェムテック市場に参入する企業が増加したため「フェムテック元年」とも言われており、今後さらなる成長が見込まれる産業です。

フェムテックの特徴

女性特有の悩みをサポートするフェムテック製品やサービスを、主な分野別に紹介します。

月経・PMS

月経・PMS(月経前症候群)については、とくに多くの女性が悩みを持つ項目です。
月経周期の記録や管理をするサービスは、月経予定日を知ることや体調管理に役立ちます。月経カップや吸水ショーツなどは月経期間を快適に過ごすためのアイテムです。

PMS対策としては、心身ともに不安定になりやすい月経周期を家族やパートナーとシェアするサービスや、ホルモンバランスを整える低用量ピルをオンラインで処方するなどのサービスがあります。

妊活・不妊・妊娠・産後ケア

妊活中や不妊治療中は、とくに心のケアが必要となることが多い傾向です。

継続に不可欠なパートナーとの良好な関係を保ちやすくするためのサービスや、心が不安定になってしまったときに気軽にカウンセリングを受けられるようなサービスがあります。

妊娠・産後ケアでは、体調管理やケアの方法を妊婦とパートナーがシェアできるサービスや、移動が大変な妊婦や乳児連れの産婦向けにオンラインでの健康医療相談サービスなどもあります。

更年期

閉経前後の更年期も、ホルモンバランスが崩れやすい時期です。

女性ホルモンの減少により起こるデリケートゾーンの萎縮や乾燥、かゆみはGSM(閉経関連尿路性器症候群)と呼ばれます。

フェムテックとしては、デリケートゾーンをケアする商品や、骨盤底筋がゆるんで尿モレなどの悩みを持つ人向けに骨盤底筋のトレーニンググッズなどがあります。

フェムテックが注目される理由

フェムテックがなぜ注目されているのか、主な理由を3つ紹介します。

働く女性が活躍しやすくなる

フェムテックを利用することで、働く女性が活躍しやすくなる効果が期待できます。

PMSや更年期の症状が、昇進辞退や退職に悩む原因となることも多く、女性の社会進出を阻む一因となっています。

「女性特有の不調への対処法を知る機会がなかった」という人も少なくありません。

フェムテックを利用することで、正しい知識を取り入れたり、自分の健康課題に合った対策ができたりするなど、働く女性が活躍しやすくなるでしょう。

労働損失の改善が期待できる

働く女性の月経やPMSなどによるパフォーマンスの低下は、約10,940億円の労働損失になるとされています。

不調を自覚していても「我慢するのが当たり前」という価値観から抜け出せず、「人に相談できない」「自分だけでどうにかしなければならない」と考えてしまい、改善のための行動ができない女性も多い傾向です。

このような女性がフェムテックのサービスや製品を利用して適切な対策を取れるようになることで、労働損失の改善が期待できます。

経済効果への期待

フェムテックによって得られる経済効果は、2025年には約2兆円になると推計されています。

女性がフェムテックを利用することで、月経や更年期による症状、不妊治療などによる勤務縮減や離職という選択をしないでいられれば、これだけの経済効果を生み出せます。

さらに、女性の正規雇用・管理職比率の増加や、不妊治療の負担軽減・理解促進により出生数の増加にもつながるでしょう。

フェムテックの市場規模

日本のフェムテック市場規模は、2022年時点で推計695億100万円です(フェムケアも含む)。

健康経営を推し進めている企業からの関心も高く、フェムテックへのニーズが増える可能性もあります。
世界の市場規模としては、2022年以降の平均成長率は16%を超え、2030年に973億ドルまで拡大すると予測されています。

また、アメリカではフェムテック企業へ110億ドル以上が投資されているなど、フェムテック市場に対する期待が高まってきている傾向です。

フェムテックブランドによるプロモーション事例

フェムテックブランドを取り扱う企業は、どのようなプロモーションを行っているのか事例を紹介します。

松栄堂薬局

ストア名Fems SHOEIDO(フェムズ ショウエイドウ)
開催場所イオンモール熱田(名古屋)
内容・フェムテック商品の販売・健康に関するセミナー開催

地域密着型の薬局である松栄堂薬局は、フェムテックに特化したポップアップストアを開催しました。

多方面から健康をサポートしたいとの思いを伝えるとともに、同社が展開する調剤薬局と漢方ショップの認知度や好感度の向上につなげた事例です。

スマルナ(ネクイノ)

ストア名スマルナブース
開催場所有楽町マルイ(有楽町)
内容・オンライン診察プラットフォーム「スマルナ」の案内・期間限定キャンペーンの紹介

ネクイノはオンラインで診察を受けピルの処方を受けられる「スマルナ」のポップアップストアを開催しました。

まだ利用したことのない人に対面でサービス内容を案内することにより、サービスの利便性や安心感を伝えた事例です。

ジェクス

ストア名うるおう、よろこび。byデリケートケアラボ
開催場所吉祥寺PARCO(吉祥寺)
内容・デリケートゾーン意識調査のポスター展示・デリケートゾーンケア商品の展示、サンプル配布

総合医療品企業のジェクスは、一般社団法人日本家族計画協会と共同主催でデリケートゾーンケアのポップアップストアを開催しました。

約1,000名の女性を対象に行ったデリケートゾーンケアに対する意識調査結果の展示や、デリケートゾーンケア商品のサンプルを配布し、ケア方法の正しい情報を伝えた事例です。

まとめ

フェムテックは女性の健康に関わる問題を解決するのに役立つツールです。

女性が健康でいるということは、働く女性が活躍しやすくなり大きな経済効果を得られます。
今後も拡大が見込まれるフェムテック市場への参入を検討するために、フェムテックへの理解を深めましょう。

出典

働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査報告書(概要版)|経済産業省
フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査を実施(2023年) | 矢野経済研究所経済産業省 令和5年度「フェムテック等サポートサービス実証事業」最終報告資料・関連レポート|フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金事務局


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