公開日:2024年3月25日
更新日:2024年3月26日

成功するポップアップストアが意識している6つのポイント【事例紹介付き】

今では毎日、駅ナカや商業施設や路面店で開催されているポップアップストア。2020年のコロナ禍を経て、D2Cブランドを中心に必要な時に必要な効果を出せる場所で、適切な顧客層に向けて短期出店を繰り返す動きがみられています。本記事ではポップアップストアの成功に向けた要素を事例を交えてまとめています。

ポップアップを成功させる要素

実店舗を持たないネットショップ発のD2Cブランドは、ポップアップストアの開催を企画・実行することが多く、売上を伸ばすだけでなく、ブランドのストーリーを広げ、顧客との関係を築く機会を作っているように見受けられます。

ポップアップストアは、普段はオンラインショップやSNSでしかブランドを感じることができなかったものを、実際の生活の中で紹介することで、ブランドのミッション、製品、サービスの価値が伝わるような瞬間を提供することを可能とするマーケティング手段です。

では、実際にポップアップストアを実施する際にどんな要素を取り入れることで成功することができるのでしょうか?

実際の事例を紹介しながら説明していきます。

目次

1.ファンを増やすことを意識してお店を作る
2.ブランドへの期待を大きくしていく
3.ポップアップストアでの体験を新鮮にする
4.その時、その場でしか手に入らない、限定感を伝える
5.利用シーンをイメージしやすいようにする
6.自社商品やサービスのターゲットがいる場所に出店する

1.ファンを増やすことを意識してお店を作る

ブランドのコンセプトやビジョン、ミッションを中心に人々が集い、買い物以外の新たな機会を提供するようにしてファンを作ること。

D2CやPtoCなどのEコマースを中心とするブランドで、ポップアップストアの開催が初めてであれば、顧客と直接、接点を持つことも初めての経験といえます。

そのため1人でも多くのファンを増やすために、商品の説明やブランドのストーリを説明することを意識して、ポップアップストアを開催ことが重要になってきます。

SNS上の口コミを作り出しやすい商品ほど、今後のオンラインでの体験をより良いものに感じてもらえるように、ポップアップストアを通して、オフラインでの印象を記憶に残りやすいように体験設計することが重要です。

特にPtoCブランドは最初から個人に対してファンが付いていることがほとんどのため、勢いを出すことができます。そのため最初のポップアップストアやプロモーションなどではプロデューサーやディレクターに当たるであろう本人を起用し、ファンによる口コミやSNSでの拡散を狙いポップアップストアを開催するのも戦略の1つとして使用されることでしょう。

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原宿のギャラリースペースでポップアップストアを開催し、5日間で2,000人以上の来場者数を記録した「はらぺこ商店」


2.ブランドへの期待を大きくしていく

ブランドへの期待を高める

店頭での体験型ワークショップやブランドコンセプトを表現した動画を流したりすることで、購入前から購入後までその商品への期待やブランドへの共感の熱量、満足度を高めていきます。

このような購買体験を継続的に提供することで、ポップアップストアで受ける印象を良いものにすることができます。

ポップアップストアは、SNSやインフルエンサーを媒体としたプロモーションと相性が良いため、ポップアップストアでの購買だけでなく、どれだけ満足できる体験をポップアップストアで提供できたかを評価指標として認識しておくことが重要です。

O2OやOMOといった観点からも、ポップアップストアでの影響がECや自社SNSへのどのような貢献をしているかの判断がしやすくなるため、マーケティング施策としてのポップアップストアの効果測定が正確に実施できます。

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3.ポップアップストアでの体験を新鮮にする

オンライン広告やSNS上のインフルエンサーのPRなど、現代は受動的に得られる情報がとても多く、強く興味を惹かれないと意識的に商品に関する情報を記憶してもらうことは、スマートフォン普及前と比べて難しくなってきたと考えられます。

そのため出店予定のブランドは、今までの商品の打ち出し方や過去行なっていたイベントや施策における体験を見直しながら、新鮮な情報や体験をどのような見せ方で提供していくかを考える行く必要があります。

ポップアップストアを開催し、正しいブランドの世界観を伝わりやすくするために使われる手段として、ポップアップが実施されている特定の週にブランドイメージを表している動画を流すことやその場でしか聞けないような製品に関する細かな質問ができる場を設ける、ブランドアンバサダーをゲストに招いたイベントの実施などがあげられます。

またブランドアンバサダーやインフルエンサーの方を招いたイベントはSNSとの相性がとても良く、SNS上で広く拡散されやすいため、イベント前から事前にその時に合わせたハッシュタグのキャンペーンなどを合わせて実施するのもとても重要な打ち手になるでしょう。

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4.その時、その場でしか手に入らない、限定感を伝える

ポップアップストアの開催風景

期間限定店舗は、限定感を与えることができ、その結果として来店者数や購入者数を増加させることが可能です。

ポップアップストアが人気を博したのは、この「限定感」による部分も多く、ブランドやサービスによっては限定性を同じ内容で頻繁に繰り返してしまうと「今、来店する必要」や「この場で商品の購入(サービスへの加入)をする必要」がないと感じ取られてしまう可能性もあります。

あくまでポップアップストアでの限定性とは、「今、その場でしか見られないものや受けられない体験、買えない商品」を提供して、ブランドに継続的な興味を持ってもらうための取り組みが必要です。

季節限定、地域限定、限定数量の商品はブランドやその商材へのファンであれば、特に購買意欲は高くなります。このような商品はアーティストやキャラクターグッズと特に相性が良く日本でも話題になりました。

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5.利用シーンをイメージしやすいようにする

商品によって生活の中で使われるもの、ギフトの際に送ることをおすすめしているもの、アウトドアシーンで利用されるものとブランドによってその商品を使ってもらうシーンは様々なものがあることでしょう。

例えば日常生活の中で使われるようなソファやビーズクッションは、その商品だけではなくどのくらいの高さのテーブルに合うのか、一般的な部屋の広さに対してどのくらいのサイズになるのかをイメージできるような商品POPや動画を用意する。
キャンプ用品やアウトドア用の服であれば、キャンプシーズンの夜の気温や明るさと同じ小さな部屋を用意しておき、試着した上で入ってキャンプチェアの座り心地やライトの光量などを確認できた空間設計をする。

使用した際のイメージが湧き、購入したいといった気持ちを後押しすることができるように、また量販店では、体験機会のない体験をポップアップストアで体験してもらうことは、記憶に残りやすくブランドのファンになってもらうための第一歩にもなります。

【参考事例】手軽にポップアップストアを展開できるブランドストアソリューション『BlockyJOYPOP』

カレンダーやグッズ等の企画・製造・販売を行う株式会社ハゴロモと
NFT発のIP「CryptoNinja Partners」を展開する株式会社バケットによる物販・ファンイベント利用

6.自社商品やサービスのターゲットがいる場所に出店する

事前準備と同様に重要なのは、ポップアップストアを開催する場所です。

例えば、デジタルマーケに力を入れているようなD2Cブランドは、ウェブトラフィック、購買の顧客データ、月々の売上などを分析して、ポップアップストアを開催する場所を判断することが可能です。

やみくもに通行量の多いエリアで行き当たりばったりのポップアップストア出店をするより、すでに購買してくれている人が多いエリアに出店する、フォロワー数や会員はいるが、初回購入者や2回以上の購入率が振るわないエリアに対して出店するなど、ポップアップストアを開催する目的を設計して、理想的なポップアップストアを開催するためのポイントをまとめてみましょう。

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