公開日:2024年6月1日
更新日:2024年6月4日

UGCとは?活用のメリットと注意点を解説

UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、消費者が自主的に作成・共有するコンテンツで、SNSを通じて広がります。ポップアップストアを企画する小売事業者にとって、UGCの活用はブランド認知度の向上や信頼性の確保に有効ですが、一方で適切な管理と注意が必要です。本記事では、UGCのメリットと注意点を詳しく解説します。

目次

UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは?
UGCの種類と具体例
D2C事業者におけるUGCの重要性
UGCを促進するための具体的な方法
UGCの収集と活用方法
UGC活用時の注意点
ポップアップストアとUGCの相性
UGC活用の成功事例
まとめ

UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは?

UGCとは、User Generated Contentの略で、消費者である一般ユーザーが作成・発信したコンテンツを指します。

UGCには、SNS投稿やブログ記事による紹介、口コミ・レビューなどの様々なコンテンツが含まれます。企業が発信する公式情報や広告、インフルエンサー起用とは異なり、消費者自身のリアルな体験や意見を見ることができるため、信憑性が高いことが特徴です。

インターネットやSNSの普及により、サービス・商品利用前にレビューや口コミを参考にする消費者が多くなっていることから、UGCを活用した販売戦略が注目されています。

UGCの種類と具体例

UGCの種類を具体例と特徴を交えて紹介します。

ソーシャルメディア投稿(写真、ビデオ、レビューなど)

SNS(ソーシャルメディア)での投稿はUGCの代表的な例です。ユーザーが自分の体験を写真や動画でシェアすることで、他の消費者にリアルな情報を提供することができます。拡散性の高いXに投稿されたり、著名人にSNSで紹介してもらうことで多くのユーザーにリーチできます。

ブログ記事や口コミ

ユーザーが製品のレビューやサービス体験をブログ記事で紹介することもUGCの一種です。画像や動画を入れ込みながら、長文で説明することができるため、消費者が詳細な情報を得られる有益なコンテンツです。また、Googleマップや食べログ、ホットペッパービューティーなどの口コミやECサイトの商品レビューもUGCにあたります。

ハッシュタグキャンペーン

企業が設定した独自のハッシュタグを使って、ユーザーに投稿を促すキャンペーンも有効です。投稿してくれたユーザーに対して、抽選でプレゼントが当たるなどの企画を行うことで、参加者が増え、多くのユーザーの目に留まります。また、投稿を公式アカウントでリポストすることでさらに露出を増やすことができます。

D2C事業者におけるUGCの重要性

UGCはD2C(Direct to Consumer)事業者にとって、特に重要な役割を果たします。

ブランド認知度の向上

UGCは、自然な形でユーザーの目に留まるコンテンツであることから、広告よりも親近感を持たれやすいことが特徴です。ユーザーが投稿するコンテンツはフォロワーや友人だけでなく、不特定多数のユーザーにシェアされるため、ブランドの認知度が効果的に向上します。

消費者信頼度の向上

消費者の体験談やレビューは、企業の公式情報よりも信頼される傾向があります。UGCを通じて実際の使用感や満足度を共有してもらうことで、これまでリーチできていなかった潜在顧客の信頼を得やすくなります。

コスト効率の良いマーケティング手法

UGCはユーザーが自発的にコンテンツを作成してくれるため、企業がコンテンツ制作にかかる時間や費用などのコストを削減できます。また、UGCを活用することで、広告費用を抑えてプロモーションすることも可能です。

さらに、ユーザーが作成したコンテンツから、企業内では注目されていなかった訴求ポイントや見せ方を発見することもあります。消費者が本当にメリットに感じるポイントや伝わりやすい表現を知る機会になります。

UGCを促進するための具体的な方法

顧客参加型イベントの企画

実店舗やオンラインでのイベントを通じて、消費者が自分の体験をシェアする場を提供します。例えば、新商品の発売前イベントや体験会を開催すれば、その様子や使用感をSNSでシェアしてもらうよう促すことができます。

インスタグラムやTikTokを活用したコンテスト

ユーザーに特定のテーマで写真や動画を投稿してもらい、優れた作品を表彰するコンテストを企画します。多くのユーザーが投稿をしてくれるだけでなく、コンテスト形式にすることで凝った内容を作成してくれる可能性が高まります。UGCの量と質の両方を向上させることができる手法です。

ストア内でのフォトジェニックなスポット設置

実店舗にフォトジェニックなスポットを設置し、来店した方が写真を撮ってシェアしたくなるような工夫をすることも効果的です。自然にUGCが生み出され、ブランドの露出が増加します。また、魅力的なフォトスポットであれば、投稿を見た方の来訪を促すことにも繋がり、UGCの拡大が見込めます。

UGCの収集と活用方法

UGCを生み出すだけでは、十分にUGCを活用できているとは言えません。UGCを効率よく収集し、最大限に生かす方法を紹介します。

UGC収集ツールとプラットフォーム

UGCを効率的に収集するためにはツールやプラットフォームを活用することをおすすめします。例えば、専用のハッシュタグを用いてSNS上の投稿を収集するツールやレビューを集約するプラットフォームなどがあります。商材や目的に合わせて適切に選択しましょう。

収集したUGCの活用方法

収集したUGCは、SNSでの拡散、ウェブサイトへの掲載、広告利用など多様な方法で再活用できます。具体的にはSNSでのリポストやストーリーズでのシェア、公式サイトにお客様レビューとして掲載、広告クリエイティブに生かす、DMや同梱物への掲載などが挙げられます。

また、すべてがポジティブな内容とは限りません。意見や要望が含まれている場合には、商品・サービスの改善や新規開発に生かすこともできます。

UGC活用時の注意点

著作権と使用許諾

UGCを活用する際には、あらかじめ使用許諾を得ている場合を除いて、投稿者の許可を得る必要があります。無断で利用すると、著作権侵害にあたる可能性があり、トラブルの原因になりかねません。UGCを活用するために使用許諾を得るための明確なフローを設けておくと安心です。

ネガティブUGCへの対応方法

ネガティブなUGCが発生した場合、迅速かつ適切な対応が求められます。ネガティブな発信に対して真摯に向き合い、解決策を提示することで、ブランドへの信頼を維持することに繋がります。
しかし、悪質な情報が発信される可能性もゼロではありません。内容に偽りが含まれる場合には、早いタイミングで否定し、誤解が生まれないように正しい情報を発信しましょう。

ポップアップストアとUGCの相性

ポップアップストアは期間限定で開催されるため、話題性が高く、ユーザーの関心を引きやすいという特性があります。

また、ポップアップストアでは、商品やサービスを実際に体験してもらうことができるため、UGCとの相性が良いことも特徴です。普段はオンラインでのみ販売している商品を手に取ることができたり、発売前の商品・サービスを体験できたりと特別感があります。

ユーザーがその場で体験をシェアすることで、リアルタイムでの情報拡散と話題性をさらに高める効果が期待できます。

UGC活用の成功事例

最後にUGCを活用した企業の成功事例を紹介します。

ココグルメ

ココグルメは、2019年6月にスタートしたフレッシュドッグフードのD2Cブランドです。一般的にイメージされる茶色のドッグフードと異なり、お惣菜のようなドッグフードで、「エサ」を「食事」に変えることをビジョンとしています。

ココグルメは、SNSやWEB広告を活用したオンラインチャネルで成長しましたが、オフラインチャネルを開拓するために2022年4月ごろからポップアップストアに注力し始めました。試行錯誤を繰り返した結果、ココグルメの無料試食、商品の単品販売、LINE@に誘導するキャンペーンにフォトブースの設置を加えたことで、ポップアップストアのCPA効率がよくなったそうです。

愛犬と可愛く写真が撮れるフォトブースを設置したことで、UGCの投稿が促され、投稿を見た方にリーチができるだけでなく、投稿した方のブランド購入意向が高まった、ポップアップストアの成功事例です。

GREEN SPOON

GREEN SPOONは、新鮮な野菜を瞬間冷凍したヘルシーなごはんを届ける宅食サービスです。豊富なレシピの中から自由に組み合わせることができ、届いた商品はレンジで解凍してすぐに食べられます。
そんなGREEN SPOONが2024年5月に渋谷で開催したポップアップストアは、海外のファーマーズマーケットのようなデザインで、GREEN SPOONの世界観を表現しました。

また、来場者限定のお得なスープセットや母の日のギフトセットを用意。無料試飲イベントや限定クーポン、プレゼントを用意するなど、ポップアップストアならではの特別感が味わえる工夫が詰め込まれています。

nairo department

nairo departmentは、様々なブランドのセレクト品を扱うアパレルショップです。アパレルブランド「nairo」が展開するブランドの一つで、オンラインショップで販売しています。

nairo departmentでは、UGCを活用するために顧客体験向上プラットフォーム「LEEEP」を導入し、顧客が投稿したコーディネートを閲覧できるコーディネートメディアの機能を追加しました。UGCを通して、オンライン上で伝えることが難しい商品の着用イメージやコーディネートをユーザーが確認できることで、納得して商品を購入できるようになりました。

まとめ

インターネットで様々な情報が得られるようになった今、UGCは、消費者の信頼を得やすく、コスト効率の良いマーケティング手法として注目されています。

UGCはD2C事業者にとって特に有効な手法であり、ブランド認知度や消費者信頼度の向上に寄与しています。UGCを促進するための具体的な方法や活用時の注意点を押さえて、効果的な戦略を立てることが、今後の事業拡大に求められています。

UGCへ注力したいと検討している方は、UGCと相性がよく、取り入れやすいポップアップストアを開催してみてはいかがでしょうか。

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