公開日:2024年5月31日
更新日:2024年6月4日

古着ブームとは?ポップアップ展開事例とおすすめのエリアを紹介

いま、ファッション市場で再注目されているのが古着です。ファストファッションの隆盛に対して、古着の魅力が見直され「古着ブーム」が再来しています。

この記事では、古着ブームが訪れている理由や市場規模のほか、ブランドによるプロモーション事例やポップアップストアにおすすめのエリアも合わせて紹介します。 

目次

古着ブームとは?
古着ブームが訪れている理由
古着の市場規模
古着によるプロモーション事例
古着のポップアップストアにおすすめのエリア
まとめ

古着ブームとは?

リユースやリサイクルによって全国的に古着を扱う店舗が増えたことにより、古着をファッションに取り入れる人が増えた昨今は、第2次古着ブームといわれています。

希少価値が高い古着は「ヴィンテージ」、比較的安価な古着は「レギュラー」と呼ばれており、1990年代に「レギュラー」であった古着が今では「ヴィンテージ」として扱われているケースもあります。

かつて、ストリートファッションが流行した1990年代は、古着ブームの全盛期でもありました。
アメカジ(アメリカンカジュアル)と呼ばれるスタイルや、ジーンズなどのヴィンテージ古着に人気があり、ファッションに取り入れる芸能人も多かったことから一大ブームとなったのです。

ヴィンテージ古着は今でも根強い人気がありますが、現在はレギュラー古着を中心としたブームになっています。

古着ブームが訪れている理由

なぜ再び古着ブームが訪れているのか、主な理由を3つ紹介します。

個性を出しやすい

古着は手軽に個性を出しやすいのが、古着ブームが訪れている理由のひとつです。

ファストファッションの流行により同じデザインや似た服が増えましたが、コーディネートに古着を取り入れて個性を出したいと考える10代~20代のZ世代を中心に古着の人気が高まっています。
モデルや芸能人、インフルエンサーなどが古着を愛用しているのを見て、古着にチャレンジしてみようと考える人も増えている傾向です。

近年では、古着で見つけやすいオーバーサイズのファッションがトレンドになっていることも、ブームの一因といえるでしょう。

割安感がある

「新品を購入するより割安感がある」という点も、古着の人気が高まった理由です。

円安の影響もあり、物価だけでなく古着の価格も上昇しています。それでも新品より割安感のある古着を見つけられるケースや、新品と同じ価格帯でも古着の方が質が良いというケースもあり、少しでも安くファッションを楽しみたいという層からの支持を得ています。

サステナビリティに貢献できる

古着を選択することは、サステナビリティの貢献にもつながります。

衣服の大量生産・大量消費によりライフサイクルが短期化され、不要になった服の多くは、可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄されているのが現状です。
この環境問題に取り組むべく「サステナブルファッション」という言葉も生まれました。

「新品ではなく古着を選択する」だけでサステナビリティに貢献できるという点も、古着が注目を集める理由です。

古着の市場規模

古着の市場規模は、2022年時点で5,119億円となっています。
リユース市場全体(28,976億円)のうち、「衣料・服飾品」が約18%を占めており、前年比11.6%増と右肩上がりの市場です。

近年の円安や資源価格上昇に伴う物価高の影響で、古着そのものの価格も上昇していますが、新品と比べて割安感があることから注目を集めています。

出典:「リユース業界の市場規模推計2023(2022年版)」|リユース経済新聞

古着のポップアップストア展開事例

古着ブームにおいては、さまざまなブランドがポップアップストアなどを活用してプロモーションを行っています。

ここでは、企業が実際にどのようなプロモーションを行っているのか事例を紹介します。

UNIQLO(ユニクロ)

ストア名UNIQLO古着プロジェクト ポップアップストア
開催場所ユニクロ原宿店(原宿)
内容・自社古着の販売・自社古着のリメイク品を販売
・販売品のカスタマイズ・利益の一部を寄付

日本最大級のファストファッションブランドであるユニクロは、自社製品の古着を販売するポップアップストアを開催しました。

回収した自社製品に染めや洗い加工でヴィンテージの風合いを出したり、検品と洗浄をした古着にワッペンでカスタマイズしたりなど、独自性を打ち出すだけでなく資源の有効活用につなげた事例です。

参考:UNIQLO 古着プロジェクト

コメ兵

ストア名andRELAY(アンドリレー)「VINTAGE ARCHIVE(ヴィンテージ アーカイブ)」
開催場所渋谷PARCO(渋谷)
内容ハイブランドのヴィンテージ品(バッグ、アパレル、アクセサリー)の販売

リユースショップのコメ兵は、シャネルやディオールのヴィンテージ品を約300点取りそろえたポップアップストアを開催しました。

ヴィンテージ品を常時販売している自社店舗ではなく、ファッションビルにてポップアップストアを開催することで新規顧客の開拓や認知度向上につなげた事例です。

参考:入手困難な過去の名品をセレクト。リユースだから実現できるPOPUPイベント 「andRELAY VINTAGE ARCHIVE」

KLD(ケイエルディー)

ストア名「STOCK SALE」
開催場所HATTO COFFEE(原宿)
内容・国内外ブランドの古着の販売

オンラインでブランド古着の買取・販売サービスを展開するKLDは、バイヤー厳選のブランド古着を約400点取りそろえたポップアップストアを開催しました。

開催場所となったカフェの雰囲気に合わせたアイテムのセレクトで約200万円を売り上げたほか、カフェ自体も20%増の売上となり、ポップアップストアとして相乗効果を生み出した事例です。

参考

渋谷区神宮前HATTO COFFEEにて、ブランド古着のポップアップを開催!わずか10日の準備期間で400品をセレクト、開催場所の集客、売上高も20%向上する結果に。

古着ブームのポップアップストアにおすすめのエリア

古着ブームにおけるポップアップストアにおすすめのエリアを3つ紹介します。

下北沢

東京都世田谷区にある下北沢は、「古着の聖地」と呼ばれるエリアです。
1990年代の古着ブームをきっかけに古着屋が増加傾向となり、2021年頃には約100店あった古着屋が第2次古着ブームによって約180店まで増えました。

駅近くを中心に古着屋が集まり、国内だけでなく海外からも多くの人が訪れています。
下北沢全体としては、1990年代~2000年代の古着で手頃な価格帯の商品を扱う店舗が多い傾向です。
また、ブランド古着を得意とするリユース系の店舗も多数集まっています。

高円寺

東京都杉並区にある高円寺は下北沢と並び称される古着の街で、100店舗以上の古着屋が集まるエリアです。

南口側に古着屋が多く集まっており、ヴィンテージ古着を扱う店舗も多くあります。
個性的な飲食店や古書店なども多数ある「ディープな街」としても知られており、探検するように古着屋巡りを楽しめる街です。

中目黒

東京都目黒区にある中目黒は、小規模なショップが多く集まるエリアです。

古着屋の店舗数は下北沢や高円寺に比べると多くありませんが、セレクトショップのような雰囲気の古着屋や、ユーロヴィンテージを取り扱う古着屋が多い傾向となっています。
渋谷から電車で3分、代官山や恵比寿が徒歩圏内とアクセスの良さも魅力のひとつです。

まとめ

昨今では、個性を出しやすいアイテムとして、古着をファッションに取り入れる人が増えました。
古着市場も年々拡大していることから、現在の第2次古着ブームが注目を集めていることがうかがえます。古着に関わるポップアップストアを検討されている方は、プロモーション事例を参考にしてみましょう。

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