公開日:2019年6月14日
更新日:2024年10月12日

「アナログをデジタルにしていくことが重要」/『inkbox』トークレポート!

”ポップアップストアの情報を共有する場を作りたい”という想いから立ち上がったイベント「POP-UP STORE Meet UP」。その第2回目のメインコンテンツ、『inkbox』さんの成功事例をご紹介します。ポップアップストア出店に関するノウハウも詰まっているので、出店の際の参考にしてみてください!

こんにちは!カウンターワークス編集部です。

ポップアップストアの情報交換の場として弊社が主催している”POP-UP STORE Meet Up”。このイベント、毎回メインのコンテンツとしてポップアップストアの成功事例をブランドさんからお話頂いております。
今回はその第2回に合わせて、2週間で消えるオーガニックタトゥー『inkbox』の後藤亜都夢さんにお話頂きました。
(イベント全体の様子はこちらから。)

『inkbox』は元々カナダにあるオーガニックタトゥーのブランドでして、2年ほど前、2017年頃に日本での販売を開始しています。
これまでのタトゥーは一生消えないし痛い、が定説でした。
しかし、『inkbox』のタトゥーはオーガニックで2週間で消えてくれる、しかもデザインが400種類ある、ということで日本では学生を中心に人気があるとのこと。
『inkbox』さんはSHOPCOUNTERを複数回利用して頂いているリピーターということもあり、今回は「ポップアップストアの出店理由」「ポップアップストア成功のコツ」などを語っていただきました!

ECでは普段買わない人に、ポップアップストアで買ってもらう必要がある

ポップアップストアを出店する際には、そもそもの出店理由や、出店後のゴールをどう設定していくか悩むブランドさんも多いはず。
各ブランドさんによって様々な答えがあると思うのですが、『inkbox』の後藤さんは「商材としても、オフラインで説明する場が必要だった」と話しています。

後藤さん:
「基本的にはECをメインで販売しているので、お客さんからは『なんでこんなステッカーに3000円もするの?』となりやすい状況です。
そのため、オンラインでも動画広告を用い、極力説明をしていますが、より詳細に説明するにはオフラインの場が必要と考えていました。そこから過去数回ポップアップストアを開催しています。
基本的にポップアップストアにかかる費用は”売上が出る広告費”と考えていて、最悪半分くらい元が取れればいいかな、くらいの心持ちでいます。ただ、実際には場所代の2倍近くの売上が出ることもあったりします。」


また、ECをメインでブランドを立ち上げた場合、よりストーリーを伝えるためにオフラインの場を活用することがありますが、後藤さんは「商材としてもブランドを伝えることを強く意識している」と話します。

後藤さん:
「僕らがポップアップストアをやる理由と考えていることは3つあって、
 ①信用
 ②ショール―ミング
 ③販路拡大
だと思っています。

①に関しては、製品自体がタトゥーなので、ネガティブなイメージが強い。商材が理由で場所側から出店NGがかかる場合もありました。良さを伝えるために、オフラインの場で信用を得ていく。ネガティブなイメージを無くしていく動き方を意識しています。

②については、特に日本人はモノをオフラインで買いたい、という気持ちが強いです。しかも、オフラインでしか買わない人からオススメされた商品って、ちょっと説得力があると思うんですよね。そのためにも、実店舗で商品を体験してもらい、ブランドをちゃんと理解してもらうために、ポップアップストアをやる必要がある、と考えています。

③は①に近しい話ですが、結局ECのみだと信用を得にくい、信用があれば販路拡大も考えられるはずだ、と考えています。」

オフラインとオンラインをどう繋いでいくかが大事

ポップアップストアを出店したとしても、数字が取れず、ふわっとした評価で終わってしまう不安もあると思います。定量的な部分について、後藤さんは「分析に使えるデータを取ってくることが大事」と語ります。

後藤さん:
「オフラインの場をできる限りデータ化していく必要があります。来客人数、購買人数、滞在時間などを出し、それとオンラインのデータを照らして、分析しています。
例えば、ポップアップストアで売れたけど、オンラインの売上が上がらないようなパターン、よくあると思いますが、これはオフラインからオンラインへのつなぎ込みが上手くいってないだけ。
接客の際に必ずSNSをフォローさせるなど、地味なことをちゃんとやることが大事です。」


オフラインの話になるとリピートのお客さんについて気になる方も多いのではないでしょうか。実際の話を以下のようにして頂きました。

後藤さん:
「ポップアップストアに来ていただいた後にECに来る人は、リピーターになる率も高いという実績が出ています。
そういう意味でも、ポップアップストアの出店場所の予算に関してはそんなに絞らない方がいい、と考えてます。価格が高い分トラフィックがあるはずなので、その分売上が立つはず。ただ、当然ここでもオフラインからオンラインに繋げることは真剣に考えないといけないです。」

チラシ配りもアリだが、デジタルを使う手もある

話題は集客についてに移ります。チラシ配りなど、どうしても疲弊してしまうイメージがあります。後藤さんには目標としている数字の指標など具体的な部分まで語って頂きました。

後藤さん:
「集客のために、渋谷だったら渋谷のエリアにターゲティングした広告をinkboxを知らない人と知ってる人両方に2週間前から配信したりしています。かつてはチラシ配りをやっていたのですが、その人件費をまるっと広告に使った方がいい、という判断です。」

ポップアップストアのいいところはお客さんの生の声が聞けること

終盤ではポップアップストアの実施がオンラインにどのような影響を及ぼしているか、数字ベースでお話し頂きました!

後藤さん:
「ポップアップストア実施後にwebのセッション数がベースとして増えている、という実績が出てきています。実際、開催中は当然増えるのですが、開催前後のwebのセッション数を比較すると、だいたい7%増加しています。ECでのリピート率も高いので、売上に影響していると思っています。」


普段言えないような部分まで話していただいた後藤さん。最後にポップアップストアを含めたお客さんとの向き合い方も語ってくださいました。

後藤さん:
「結局はポップアップストアはお客様の生の声を聞くことができることがいいところです。他の施策も然りですが、どのようなお客さんに買って頂いてて、それがどうやって買えるのか、を定義していくことが非常に重要です。その上で足りないものを考えていくような動きを取っていけるとブランドは拡大していくはずだと考えています。」

ポップアップストアに関する悩みは依然として多い

今回イベントに参加されたブランドさんは、自分たちなりに色々やってみているのだけど、これってどうなんだろう、と悩む方たちが多かったように思います。
後藤さんの話を聴きながら、こういう事例を紹介しながらお互いに相談できる場があること、にはやはり一定の価値があるな…と感じました。
イベント自体は現在クローズな場になっていますが、今後はどんどんオープンにしていこうと考えています。
その際はぜひご参加頂けますと嬉しいです。またお知らせしますので、それまでしばらくお待ちいただけると。

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