最近では多店舗展開していたブランドが一気に店舗閉鎖をしたり、ハンドメイドマーケットやフリマアプリの台頭で個人同士の取引が増えたりと、従来のリアル店舗・ECの併用だけではお客様に選んでいただけない時代が到来しました。
最近では多店舗展開していたブランドが一気に店舗閉鎖をしたり、ハンドメイドマーケットやフリマアプリの台頭で個人同士の取引が増えたりと、従来のリアル店舗・ECの併用だけではお客様に選んでいただけない時代が到来しました。
そんな中2015年2月に「目標はあえてかかげない」「似合わなければはっきりNOと言う」をモットーにオープンしたズーティースタイリングラボ。
カウンセリング後の購入は強制しないとしながらも、ブランドのファンになっていただくことで結果として売り上げの増加につながっているという新しい取り組みについてお話を伺いました。
▲ズーティースタイリングラボイメージ。一人一人にあった商品提案の場として活用している。ズーティースタイリングラボを運営しているのは「テンション高めの女子をつくる」を理念として掲げる有限会社ズーティー。
20代〜30代前半の女性をコアターゲットとしたオリジナル衣料品、雑貨などの企画販売を行っています。
神戸や横浜に実店舗を持ちつつ、ECサイト「イーザッカマニアストアーズ」を運営する同社がズーティースタイリングラボをオープンしたのは2015年2月。
ズーティースタイリングラボは完全予約制で、担当スタイリストが一人一人に合わせてセレクトした商品や自身の持ち込みアイテムを試着しながら、自分に似合うスタイリングを見つけることができます。
スタイリングサービスにありがちな”その時だけの満足”では終わらない、日常に溶け込むスタイリングをモットーに、本当に使えるリアルなコーディネートを提案しています。
▲今回お話を伺った石川さん。普段はズーティースタイリングラボのスタイリストとしてコーディネートの提案も行っている。
今回お話を伺ったのは、ズーティースタイリングラボでスタイリストとしても活躍している(有)ズーティーの石川さん。
ズーティースタイリングラボのこだわりや今後の展開について熱く語っていただきました。
石川さん:以前からマンツーマンのスタイリングアドバイスができる場がほしい、と社内でもよく話していたので、ラボの構想自体は5、6年前からあったと思います。
そこから時間をかけて計画をたて、実店舗ではできない、お悩みを解決しながら納得いくスタイリングをつくりあげる接客ができる場として出来上がったのがズーティースタイリングラボです。
石川さん:実店舗やECで購入されるお客様はすでに自分のスタイルが確立している方も多いので、ご自身が好きなものを購入していただく場だと考えています。
一方でラボは似合うものやスタイルを見つけていただく場所と位置付けているので、買ったものの着こなせなかった商品を持ち込んでいただくこともあります。
石川さん:ラボがオープンして1年弱になりますが、開始当初はイーザッカマニアをもともとご利用のお客様を中心に月に5人ずつほどの利用でした。
そこからリンネルやWeb媒体に取り上げていただいたり、『イーザッカマニアストアーズの究極着回しコーディネート図鑑』発売を機に徐々にご利用者が増え、現在では月に20人ほどのお客様にご利用いただいています。
ご利用人数はシーズンによっても変化があり、9月、10月の季節の変わり目や12月のこれから寒さが厳しくなる、というシーズンは予約が多くなることもわかってきました。
現在は私と店舗スタッフ2名の計3人で対応しているため、月20人ほどの対応で手いっぱいで、お断りせざるをえないこともあるほどです。
▲ズーティースタイリングラボの店内。カウンセリング時はひとりひとりに合わせて商品の入れ替えを行う。
石川さん:お客様によってもまちまちですが、まずカウンセリングは最大2時間としています。
カウンセリング当日までの間にお客様のライフスタイルやお悩みについてメールでお伺いし、お悩み解決のためのアイテムを取り揃えて店内の入れ替えをする時間まで含めるとお一人につき5、6時間はかかっているかもしれません。
石川さん:これもお客様によってかなりまちまちなのですが、どんなに少なくても3往復はメールでやりとりしていると思います。
いただくお悩みは着まわしや体型、年齢が重ねて昔の洋服が似合わなくなった、というものが多いのですが、ライフスタイルや普段使っている靴やバッグなどの小物も含めてお話しを伺っていくとご自身でも気づかれていない悩みや課題を発見することも多く、事前のヒアリングはとても大切にしています。
はじめてラボにいらっしゃるお客様はやはり緊張気味なことが多いのですが、この事前のやりとりのおかげですでに顔見知りのような空気をつくることができ、緊張をほぐす役目もあると思っています。
石川さん:当日は基本的に5パターンほどのスタイリングを用意しています。
試着回数が多すぎてもお客様の負担になってしまうので、できるだけ5パターンに収めつつお疲れのように見えたらそれとなく休憩を促して、ちょっとした雑談をはさむこともあります。
試着していただいたスタイリングはすべて写真を撮り、それぞれのスタイリングのポイントを書き加えてカルテとしてお渡ししています。
後日、試着していただいた商品のURLもメールでお送りしていますが、これはあくまで「気に入った商品があればこちらからもご購入いただけます」という姿勢でお送りしています。
石川さん:きちんと計測したことはありませんが、結果として7割程度の方が購入してくださっています。
ラボのカウンセリング料金を会員様と非会員様で分けていることもあり(※1)、ラボでのカウンセリングを機に会員登録してくださる方も多くいらっしゃいます。
ただ、ラボはあくまでズーティーのファンになっていただくための施策として捉えていることもあり、売り上げや効果指標はあえて設定していません。
売ることを目的にしていない分、カラーやかたちによって似合わないと感じた場合にはその旨をはっきりお伝えし、本当に似合うものをおすすめできる環境にしています。
(※1)…会員:¥1,620(税込)、非会員:¥2,160(税込)
石川さん:もちろん会社全体としての利益は度外視できませんが、売り上げを目的とせず純粋にファンになっていただくという視点でお客様と接する場所があることで、結果として実店舗やECへの送客につながっているように感じます。
実店舗やECとは違うかたちでお客様とじっくり向き合うことができるのでお客様の本音を引き出しやすく、品揃えや商品開発にも役立てています。
▲ラボ外観。ガラス張りで普通の店舗のような入りやすさ。
石川さん:遠方にお住いのお客様など、ラボに直接お越しいただくのが難しいお客様向けにEC上にお悩みボタンを設置しました。
こちらも徐々にご相談が増え、最近では多いときで月に30件ほどご相談をいただいています。
石川さん:徐々にご相談いただく件数も増えてきたので東京のラボをより拡充しつつ、本社がある神戸にもラボを作りたいと考えています。
実店舗やECとはまた違うかたちで「テンション高めの女子をつくる」という私たちの理念を体現していけたらと考えています。
石川さんのお話を伺う中で、あえて売り上げも目標を追わず、お客様の満足を追及する姿勢が印象的でした。
これまで売り上げとお客様満足の間で苦しむことも多かった実店舗やECも、これからは“販売する場”と”お客様にファンになっていただく場”を切り分けて考えるべきなのかもしれません。
特に実店舗はお客様にとって商品やブランドを体感でき着こなしの相談ができる場所であると同時に、「売りつけられたらどうしよう」という恐怖を感じる場所でもあります。
そこでまずは一旦売り上げを目標にしないカウンセリングやスタイリングアドバイスを実施し、自社ブランドのファンになってもらうという戦略が効果的。
この時、少額でもお客様からカウンセリング料金として代金をいただくことで、お客様にとっても「無料だから…」という負い目がなく体験していただくことができます。
そして今回ご紹介したズーティースタイリングラボの何よりの強みは事前ヒアリングの濃さといえるでしょう。
メールを何往復もしてじっくり悩みを引き出すことで、これまでお客様自身も気づいていなかった真の悩みを解決し、その感動からファンになった方も多いのではないでしょうか。
ズーティースタイリングラボのように常設店舗としてこういったカウンセリングの場所をもつことは難しくても、季節の変わり目限定でスタイリングアドバイスの場を開くのもおすすめです。
SHOPCOUNTERでは期間限定で使えるポップアップスペースを多数ご紹介していますので、ぜひこちらよりご覧ください。
■ショップ概要
ショップ名:ズーティースタイリングラボ
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