スーパーマーケットは、地域に暮らす人々にとってまさに「ライフライン」そのもの。週に何度も訪れる日常の場だからこそ、その店舗空間には計り知れない可能性が秘められています。スーパーマーケット「フレスタ」で提供する電子マネーやポイントサービスの運営を担う株式会社スマイルマーケティング(以下、スマイルマーケティング)は、これまでに多角的な事業展開を進めてきました。
今回は、スマイルマーケティングでスペースレンタル事業とイベント事業を統括する藤原様と実運用を担当する伊藤様に、ショップカウンター導入前の課題から導入後の劇的な変化、そして今後の展望について詳しくお話を伺いました。

目次
株式会社スマイルマーケティング
事業統括部長 藤原 祥夫 様
伊藤 綾乃 様
──まず、スマイルマーケティングの事業概要と、フレスタの店舗コンセプトについてお聞かせください。
藤原: スマイルマーケティングの主な事業は3つの柱で構成されています。メインは、フレスタの電子マネー「スマイルマネー」やポイントカードの運営管理を行う事業です。これに加えて、フレスタの施設内のスペースを管理・運営するスペースレンタル事業と、集客を目的としたイベント事業を展開しています。
現在、フレスタは63店舗を展開しており(広島県58店・岡山県4店・山口県1店、2025年7月現在)、コンセプトに「ライフライン」としての価値向上を掲げています。というのもスーパーマーケットは、お客様が週に2、3回、多い方だと毎日来店される場所であると同時に、災害時やコロナ禍のような緊急時でも頼れる場所であり続けることが重要だと考えています。
例えば、コロナ禍で営業停止を余儀なくされた地域の飲食店に、キッチンカーとして出店していただくことで、地域経済を支援し、お客様との新たな接点を創出したりもしました。
その観点でいま重視しているのが、店内のイートインコーナーや軒下といった「誰もいない、価値が見過ごされている遊休スペース」に、いかに新たな価値を生み出すかということです。こういった空間に、地域とのつながりを創出する出店者が入ることで、スーパーマーケットが単なる物販の場ではなく、「ライフライン」としての価値を高めることを目指しています。

──フレスタのこれまでの催事・イベントへの出店者の特長と傾向も教えてください。
藤原: 催事・イベントのニーズは、意外と市内よりも郊外のエリアで高い傾向にあります。例えば、加計店や東城店といった県北地域では、周囲に店舗や充実したサービスが少ないため、お客様の反応が非常に良いんですよ。
出店ジャンルとしては、キッチンカー、中古買取、携帯キャリア関連が上位を占めています。最近では、Instagramなどで見かけるようなおしゃれなカフェ系などの新しいキッチンカーが増えており、昔ながらの店舗は減少傾向にあります。
特にこちらが推奨しているのは、携帯キャリアのプロモーション目的での出店です。郊外では路面店が少なく、携帯ショップへの立ち寄りのハードルが高いため、スーパーマーケットでの出張サービスがあると、お困りのお客様に大変喜ばれます。またフレスタのアプリとの親和性が高いのも特徴ですね。
また出店者選定においては、フレスタのブランドイメージを維持するため、厳格な審査を行っています。新規の出店者には必ず面談を実施し、免許や資格、過去の実績を重視しています。さらに、従業員と同じように、お客様への挨拶や身だしなみなど、フレスタのブランドを守る意識を持っていただくよう徹底しています。

──スペースレンタル事業の立ち上げからショップカウンター導入まで、どのような課題に直面されていたのでしょうか? 特に、導入を決意された理由について詳しくお聞かせください。
藤原: 当初、このスペースレンタル事業はスモールスタートを想定していました。ところが、蓋を開けてみると問い合わせが非常に多く、想定をはるかに超える業務量になってしまったんです。
ショップカウンター導入以前は、まさに全てが手作業でした。お客様からの問い合わせは電話やメールで受け付け、それをExcelに手入力して管理。そのデータをもとに、各店舗へ情報を伝え、個別に日程調整を行っていたのです。
特に負担が大きかったのは請求業務で、出店数が100社あれば100社分の請求書を1件ずつ作成しなければならず、入金確認も手作業で進めていたため、「支払い済みかどうか」の確認に追われ、未入金の追跡にも多くの時間を要しました。経理から「この方が未入金です」と連絡があるたびに、過去のやり取りをさかのぼって確認するという、不毛な対応が日常化していたのです……。
伊藤: そうですね。電話とメールでのやり取りが主だったので、出店者の方はとにかく「早くやって対応してほしい」と電話をかけられてきます。すると、「言った・言わない」のトラブルになることも多かったですね。
藤原: この事業は私と伊藤の2名で担当していたのですが、手作業ゆえに予約のバッティングも頻繁に発生しました。片方が話を聞いていてもExcelに保存し忘れたり、メモはしていても入力が漏れていたりといった単純なミスが重なり、お客様にご迷惑をおかけすることも少なくありませんでした。
──そのような状況の中で、ショップカウンターの導入に至った経緯と決め手は何だったのでしょうか?
藤原: この手作業での運用は限界だと感じ、様々なツール提供会社と情報交換を進めていました。ショップカウンター以外のサービスも比較検討しましたが、美容院の予約システムのように時間単位の予約に特化していたり、1つの施設を管理するには適していても、フレスタのように60店舗もの多店舗展開に対応できる仕組みはほとんどありませんでした。その中で、ショップカウンターは当社のニーズに最も合致していたように思えます。
導入の決め手は、価格面と、当社の管理業務を自動化できるシステムとしての機能性です。カレンダーシステムや集金システムといった「自分たちが手作業で行っていた管理業務」を自動化し、決済と連携できるシステムであることが重要でした。自社でこうしたシステムを開発しようとすれば、莫大なコストがかかるため、既存のサービスを活用するのが現実的な選択だったのです。
──ショップカウンター導入後、課題となっていた業務効率やトラブル、そして事業全体にどのような変化がありましたか?
伊藤: 電話での問い合わせは本当に激減しました。これまでの運用からすると、まさに劇的な変化ですね。
請求業務も楽になりました。ショップカウンターでは事前に出店者からの支払いが発生するため、請求書を作成したり、入金確認をしたりといった手間が一切なくなりました。この請求業務に費やしていた時間が削減できたのは本当に大きいです。以前は、電話対応と請求業務で自分のペースで仕事を進めるのが難しかったのですが、導入後はかなり健全な働き方ができるようになったと実感しています。
藤原: 予約のバッティングもなくなりましたね。以前は私たちが手作業でExcelに入力していたためミスが起こっていましたが、ショップカウンターでは出店者自身が直接システムに入力してくれるため、その心配がなくなりました。
システムに慣れるまでは使い方に関する問い合わせが多少ありましたが、徐々に自分たちのタイミングでまとめて予約を入れてくれるようになりました。Instagramなどで集客を行うような新しいおしゃれなキッチンカーも増えてきたことで、全体の質は向上しましたね。

──会社からの事業全体への評価のされ方についてはいかがでしょうか?
導入当初は数字が芳しくなかったのですが、この1年間で会社としても「作業改善ができ、なんとか前年数字をクリアできるようになった」と一定の評価をされるようになりました。ただし、目標数値にはほど遠いのでさらなる対策は必要な段階ですね。そのほか、ショップカウンターを導入したことで、新しい出店者との出会いやスペース価値の向上といった側面で大きな支援をいただいています。広報・営業の活動支援も含め、自社では対応が難しい領域をカバーしていただけている点は非常に助かっていますね。
──グループ全体に対しても価値提供ができているのは嬉しいですね!
そうですね。以前はスペースレンタル事業に私がつきっきりでしたが、業務効率化されたことで今では約7割に削減され、その分をイベント事業に注力できるようになりました。これが狙い通り、イベント事業の売上増加にもつながっています。
具体的には、メーカーのキャンペーン代行や、メーカーと連携した施設内イベント、さらには自治体との連携イベントなど、フレスタの枠を超えて外部からの受託案件を増やしています。スペースレンタル事業が、キッチンカー組合や自治体などとの新たな繋がりを生み、イベント事業の顧客拡大にも相乗効果をもたらしています。
また、カウンターワークスの担当窓口である小林さんには、当社が気づけなかった事業の収益ポイントにスポットを当ててもらい、的確なアドバイスをしていただいたことも大きかったと思います。
ショップカウンターでは短期出店で物販、催事、展示会、プロモーションを検討しているブランドの方々向けにスペースの貸し出しを希望するスペースオーナーさまを募集しております。
レンタルスペースの運営を検討中、管理や稼働に課題のあるスペースオーナーさまはぜひご相談ください。

ポップアップストア・催事イベントにおすすめなスペースや、ノウハウ・事例を紹介いたします。

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