神奈川・静岡に6店舗を展開する「ハンディホームセンター」を運営する株式会社マキバは、地域密着型の接客で長年地域に根ざした営業を続けています。中でも綾瀬店は同社最大規模の旗艦店として、地域コミュニティの中心的な存在です。
しかし、平日の集客や店舗活性化には課題があり、試験導入していた催事・イベントスペースも十分な成果は出せていませんでした。そうした中で出会ったのが「ショップカウンター」。その導入が、店舗運営に大きな変化をもたらしました。
今回は、綾瀬店店長であり営業部長も務める杉本様に、導入までの経緯や効果、今後の展望について伺いました。

目次
株式会社マキバ
店舗営業部長 兼 綾瀬店店長 杉本 壮 様
川口 雅子様
──本日はお忙しい中、ありがとうございます。まずは、株式会社マキバ、そして「ハンディホームセンター」についてご紹介ください。
杉本:株式会社マキバは、神奈川県湯河原に本社を構え、1984年に1号店のホームセンターを熱海に開設し、現在、神奈川県に2店、静岡県に4店の計6店舗を展開しています。会社の創業自体は非常に古く、元々は1925年頃から事業を始めており、今年がちょうど100周年というメモリアルイヤーにあたります。創業の地である熱海には、今も小規模な店舗がありますが、観光客や若い層が多く訪れますね。

第一号店である熱海店
神奈川・静岡エリアを基盤に拡大する中でも、綾瀬店はフラッグシップ店舗です。綾瀬中央通りという4車線の主要道路沿いに位置しており、インターチェンジや綾瀬市役所、文化会館、最近ではユニクロやヤオコーといった有名店が立ち並ぶ、まさに地域の中心地です。私たちが先駆けて出店した後に、周囲のインフラや商業施設が発展してきました。
──綾瀬店は地域密着型でありながら、幅広い層のお客様が来店されている印象です。客層について教えてください。
杉本:熱海や伊豆の店舗とは少し異なり、30〜40代のファミリー層が多いのが特徴です。今年の春には近くにローズガーデン公園もオープンし、自然志向のお客様も増えてきてますね。ポスティングなど宣伝広告も地域に絞って行っていることもあり、基本的には地元の方々が中心です。平日の客数は約1500人、土日になると2000人を超えることもあるほか、月に一度のセール日には3000~4000人来店されることもあり、良くも悪くも客足に波はあります。
──ありがとうございます。次にショップカウンター導入以前の催事スペースの運用状況や、抱えていた課題についてお聞かせください。
杉本:以前から駐車スペースの一部をキッチンカーの出店場所として提供していました。当初、毎日とは言わないまでも常に出店者に来ていただけるような仕組みを作りたかったのですが、なかなか思うように埋まらず、運営自体あまりうまくいっていなかったのが正直なところです。
というのも、以前はこちらから積極的にスペース利用を告知するというスタンスではなく、過去に何らかの形で繋がりのあった方々に継続していただいていたため、次第に出店数も縮小していき、1ヶ月のうち1日も埋まらないこともあるといった状況でした……。
──それはかなり厳しい状況だったのですね。そもそも、なぜ催事スペースを導入しようと思われたのでしょうか?
杉本:店舗をオープンした初期の頃から、この取り組みは始める前提でした。主な目的は、平日の客数の落ち込みを解消すること。週末は一定の集客が見込めるため、比較的閑散とする平日に、お客様が楽しめるような企画を提供できないかという考えから始まりました。
出店料金は非常にリーズナブルで、車1台分のスペースで1日1000円という価格設定でした。現在は2台分のスペースで2000円としていますが、この価格設定には理由があります。スペースの貸し出しで利益を上げることは全く考えておらず、それよりも、お客様への「来店価値の向上」や「お役立ちコンテンツ」であることを最優先しているんです。そのために出店者の方にも試しやすい価格となっています。
ハンディホームセンターのイベントスペース例


──なるほど、お客様へのサービスの一環という位置づけだったのですね。以前はどのようなジャンルの出店が多かったですか?
杉本:ほとんどのお客様が車で来店されるのもあって、たこ焼きやお弁当など購入したものをそのまま持ち帰れるテイクアウトの業種が中心でしたね。

綾瀬店の外観
──杉本様は2024年6月に店舗営業部長に就任されたと伺いました。そのタイミングで催事スペースの課題が明確になったのでしょうか?
杉本:まさにその通りです。私が昨年6月に店長に加えて店舗営業部長という役割も担うことになった時、催事スペースに関連する問題を初めて認識しました。本部にはそれまで担当部署は存在していたのですが、そもそも「件数目標」というものがなく、そのため出店数が少なくても「まあ仕方ないか」という状態に陥っていたんです。
店舗としては「もっと催事をやりたい」という意向がある一方で、本部側には集客数の目標がないというギャップが生まれていました。この状況をどうにかして変えたい、もっと多くの出店者を呼び込みたいという思いが強かったですね。
──そうした状況の中で、ショップカウンターとどのように出会われたのでしょうか?
杉本:カウンターワークスのセールス担当・太田さんからある日突然お電話をいただき、「これはぜひ話を聞かせてほしい」と思ったのがきっかけです。私たちの置かれた状況をきちんと理解し、真摯に向き合ってくれたと感じています。
──杉本様が店舗営業部長に就任され、活性化に乗り出そうとされたタイミングと重なったのは、まさに「運命的」ですね!
杉本:おっしゃる通り「運命的」とまで思っています(笑)。本当に良いタイミングで出会えたな、と。
──ショップカウンター導入にあたり、他のサービスと比較検討はされましたか? また、社内での承認プロセスはスムーズでしたか?
杉本:いいえ、他のサービスは全く検討していません。太田さんに紹介していただいたので、もうショップカウンター一本でいこうと決めました。
社内承認についても、全く苦労はありませんでした。最大の理由は、初期コストや月額利用のコストが一切かからなかったこと。もちろん運用面で人的コストは発生しますが、それ以上のリターンは見込めたのでスムーズに導入できました。また、この件に関しては私に一任されている部分が大きかったのも要因ですね。

──ショップカウンター導入後、お問い合わせの反響はいかがでしたか? 昨秋から導入開始し、140件超のお問い合わせがあったと伺っています。
杉本:はい、まさに驚くほどの反響です。導入当初は様々な業種の方からお問い合わせがありましたが、やはり大半はキッチンカーですね。中にはカーシャンプーなど、ここの客層を意識してか少し変わった商材の方からもお問い合わせをいただくこともあります。
──問い合わせ数が格段に増えたことによる、管理業務への影響はいかがでしょうか?
杉本:問い合わせ数はかなり増えましたが、そこは問題なく回せています。というのも、実運用担当の川口が非常に優秀で、彼女が本部でメールチェックなど事務作業の多くを担当してくれています。私自身は店舗を飛び回っていることが多いので、推進担当と受付役を分担できているのが大きいですね。
──川口様から見て導入前後で変化はありましたか?
川口:一番はハンディホームセンターに短期出店できる催事スペースがあるということを多くの方に認知してもらえたことが、本当にありがたいです。また、初めて出店する方からも「お試しでやってみてもいいですか?」と気軽に問い合わせをいただけるようになり、当初目指していた「誰でも出店できる場所」になったと感じています。
──今後、こんな出店者が増えると良いな、といったご希望はありますか?
川口:そうですね。もっとバリエーション豊かな食カテゴリーが増えると嬉しいです。あと、綾瀬店では2台分の駐車スペースを貸し出しているので、もう少し賑やかしのためのイベント的なことも同時にやっていただいても楽しいだろうなと思っています。
ハンディホームセンターのイベントスペース例


──ショップカウンター導入後、社内やお客様から何かフィードバックはありましたか?
杉本:出店者からは「雨の日に屋根のある場所へ柔軟に移動させてもらえて、とても嬉しかったです」という声をいただきました。私たちは出店者の方々に対して「ハンディホームセンターを一緒に盛り上げてくれる仲間」と考えているので、そのような評価は大変ありがたいですね。
来店されたお客様の声については、Googleマップの口コミに変化が見られました。これまでは店舗自体の評価が中心でしたが、最近では「キッチンカーが美味しかった」「店員さんが素敵だった」といった、催事スペースに関するものが増えてきたんです。これは、お客様に新しいサービスとして認知され、ポジティブな印象を与えられている良い兆候だと捉えています。まだ集客数との相関関係を分析している段階ですが、間違いなく良い影響は出ているな、と。
将来的には、「キッチンカー・フェスティバル」のような企画を通じて、同日で複数の出店者を誘致し、より店舗での買い物にも繋がるような企画をしていきたいと考えています。平日の客数を現在の約1500人から1700人、1800人へと引き上げていきたいですね。
──最後に、ショップカウンターの導入を検討されている同業他社の方々や、ハンディホームセンターへの出店を希望されているテナント候補の方々へメッセージをお願いします。
杉本:まず、ショップカウンターの導入を悩んでいる方々へは、「一歩踏み出してほしい」と伝えたいです。おそらく現状を変えたいと思っている方が多いと思うのですが、実際に始めてみると、難しい操作は全くなく、サポートも手厚いです。本当に「やるかやらないか」の一歩を踏み出すだけなので、ぜひ検討していただきたいです。
そして、出店を希望されているテナント候補の方々へ。私たちは、「ハンディホームセンターに来ていただいたお客様にどれだけ喜んでもらえるか」が勝負だと考えています。皆様にはその協力をお願いしたいのです。皆様の出店が、お客様の来店目的の一つとなり、当社の接客と相まって、お客様に喜んでいただける機会となることを願っています。出店される皆様は、その日一日だけでも、「ハンディホームセンターの一員となる!」という気持ちで、一緒になって盛り上げていってほしいですね。ぜひ気軽にご参加ください。
──「出店者の方々とも一緒にお客様に向き合っていく」という言葉がとても印象的です。ハンディホームセンターの地域密着とお客様本位の姿勢はこれからも変わらないですね。
杉本:はい。現状、ホームセンターのようなリアル店舗はデジタル化に遅れがちだと言われることもありますが、お客様は困りごとを抱えて来店されます。ネジ一本を探すにしても、ネットでは解決できないことがある。そんな時、ハンディホームセンターに来ていただければ従業員が一緒になって探し、お渡しできる。
そして、「ハンディホームセンターには面白いキッチンカーがあったね」と、そこでの購入がお客様の記憶に残り、再来店のキッカケになる。地域密着の意義がそこにあると考えています。さきほども言ったように私たちは出店者の方々を「仲間」だと考えています。雨の日に屋根のある場所に移動していただくといった対応も、お客様にとってどうしたら良いかを常に考えた結果です。気軽に挑戦できる環境を用意し、初めての方でも「分からないことがあれば一緒にやりましょう!」という姿勢で、これからも地域のお客様と出店者の方々に価値を提供し続けていきたいです。

──本日は貴重なお話をありがとうございました。
ショップカウンターでは短期出店で物販、催事、展示会、プロモーションを検討しているブランドの方々向けにスペースの貸し出しを希望するスペースオーナーさまを募集しております。
レンタルスペースの運営を検討中、管理や稼働に課題のあるスペースオーナーさまはぜひご相談ください。

ポップアップストア・催事イベントにおすすめなスペースや、ノウハウ・事例を紹介いたします。

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