公開日:2024年9月24日
更新日:2024年11月6日

韓国ファッションが流行している背景と成功事例を解説

韓国ファッションの人気が今、かつてないほど高まっています。K-POPアイドルやドラマの影響、SNSでの情報拡散、そして手頃な価格帯で楽しめる豊富なアイテム展開など、様々な要因が重なり合って、独自の進化を遂げてきた韓国ファッションの魅力と人気の背景をまとめました。

目次

1. 韓国ファッションの概要と特徴
2. 韓国ファッションが注目される理由
3. メディアとエンターテインメントの影響
4. 韓国ファッション業界の進化とグローバル展開
5. 韓国ファッションの成功事例

1. 韓国ファッションの概要と特徴

韓国ファッションは、ソウルを中心に発展した韓国特有のスタイルやトレンドを指す用語です。一口に「韓国ファッション」といっても、カジュアル、ストリート、ガーリー、フェミニンなど、様々な系統があります。

韓国ファッションの主な特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ユニセックス:男女問わず楽しめるスタイルが多く、オーバーサイズのトップスやバギーパンツ、スニーカーなどのカジュアル・ストリート系ファッションが人気です。
  • フェミニン:無駄のないシンプルかつタイトなデザインで、高見えするキレイめな大人かわいいファッションも人気です。
  • 配色:パステルカラーやモノトーンなどの韓国ならではの個性的な色使いは韓国ファッションの魅力です。

2. 韓国ファッションが注目される理由

韓国ファッションは韓国の文化と切り離せない関係にあります。

韓国社会では、外見が他者とのコミュニケーションの一部と見なされることが多く、特に韓国の若者にとって、ファッションは自分を表現する手段として重要視されています。そんな「自分の好きなものを自分らしく着る」というマインドが日本でも共感を得ており、韓国ファッションの独自性が注目されています。

また、幅広い価格帯の中から、自分に合ったものを選ぶことができ、若者から大人まで手軽に楽しめるのも大きな魅力です。

さらに、「Y2Kブーム」の到来も韓国ファッションが注目されていることと関係しています。Y2Kファッションは、2000年代に日本の若者の間で流行っていたカルチャーで、ミニスカートや厚底ロングブーツ、ローライズデニムなどのいわゆる「ギャルファッション」に近いものを指します。このY2Kファッションと韓国ファッションは親和性が高く、共通点が多いとされています。

3. メディアとエンターテインメントの影響

K-POPアイドルとドラマの影響

韓国ファッションの流行には、韓国ドラマやK-POPアイドルが大きく影響しています。

「冬のソナタ」の第一次韓流ブーム、「東方神起」「BIGBANG」による第二次韓流ブーム、そして「TWICE」「BTS」などの第三次韓流ブームと続いており、現在は第四次韓流ブームであるといわれています。

特に韓国ファッションの流行までもたらしたのは第三次韓流ブームのK-POPアイドルで、表舞台で着用するハイブランドだけでなく、ダンスの練習着やプライベートファッションも注目され、同じものを着用したいと考えるファンが多くいます。

中でも女の子の憧れる女の子像「ガールズクラッシュ」がコンセプトの「BLACKPINK」は、ファッションだけでなく、メイクにも影響を与えています。

また、Netflixで配信された韓流ドラマ「愛の不時着」では、主人公の二人が着用していたキレイめなスタイリングとフェミニンなデザインが注目されました。

SNSとインフルエンサーの役割

インフルエンサーによる発信

SNSの普及とインフルエンサーの発信により、韓国ファッションの流行がさらに加速しています。

K-POPアイドルが着用したアイテムを特定して発信するSNSアカウントが開設されたり、インフルエンサーによる韓国ファッションを取り入れたコーディネートや購入品紹介をInstagramやYouTubeで発信したりと韓国ファッションを目にする機会が増えています。

このことから、K-POPアイドルや韓国ドラマ好きだけでなく、おしゃれに敏感な層がトレンドである韓国ファッションを取り入れるようになっています。

4. 韓国ファッション業界の進化とグローバル展開

韓国ファッションの歴史と進化

韓国ファッションで取り扱われる商品は、国内市場で「ポセ(ノーブランド)」と呼ばれているものです。「ポセ」を扱う店舗は特にソウルの学生街や地下街に多く集まっており、低価格で購入できます。「ポセ」の語源は「保税」で、「関税を留保している」という意味です。

「ポセ」が生まれた背景には、朝鮮戦争後に繊維産業が発展したことがあります。この時に外国から材料を輸入する際にかかる関税を保留し、製品として輸出する際に関税をかける制度である「保税」が生まれました。

資金繰りに困ると輸出を待たずに、ブランドタグがつく前の商品が「ポセ」として国内で販売されるようになり、現在まで「ポセ」の名前が残っています。

韓国ブランドとして有名なSTYLE NANDA(スタイルナンダ)をはじめ、若者に流行している韓国ファッションは主に韓国のノーブランド「ポセ」が元になっています。

グローバル市場への進出と成功要因

韓国ファッションがグローバル市場で成功した要因は多岐にわたりますが、インターネット販売を積極的に取り入れていることが大きく影響しています。ネット上で手軽に購入できるシステムが整っていることとK-POPや韓国ドラマの流行が掛け合わされて相乗効果が生まれています。また、インターネット販売からスタートして、ブランドの人気や認知度が高まると、期間限定で店舗を開いたり、路面店で出店をするなど、戦略的な出店も韓国ブランドの成功の鍵といえます。

そしてノーブランドだからこそ、韓国特有の色合いやデザイン性に優れたアイテムを低価格で手に入れられることも若者に好まれ、ブームを巻き起こした要因です。

5. 韓国ファッションの成功事例

韓国ファッションの成功を象徴するブランドを一部紹介します。

ASCLO(エジュクロ)

韓国ファッション流行初期のブランドで、様々なテイストのアイテムを展開しています。BTSやSEVENTEENメンバーが着用したことでも有名になりました。オンラインストアのみの販売です。

DHOLIC(ディーホリック)

韓国ファッションの有名ECサイトで、ベーシックな中にトレンドを意識したデザインが取り入れられています。リーズナブルで韓国ファッションに手を出しやすい価格であることや日本国内にも複数出店されているため、試着しやすいことも魅力です。

Paragraph(パラグラフ)

ストリートファッションブランドで、ロゴ入りのフーディーが定番商品です。K-POPアイドルや日本のYouTuberが愛用していることから、入手困難なアイテムもあります。

通販以外では、韓国ファッションのセレクトショップに入荷することがあるようです。

ODD STUDIO(オッドスタジオ)

「ODSD」のロゴがSNS栄えすると人気のカジュアル・ストリートウェアブランド。BTSやEXOメンバーが着用したことでも有名になりました。実店舗はなく、オンライン販売のみの展開です。

GENTLE MONSTER(ジェントル モンスター)

韓国初のアイウェアブランドで、個性的なデザインと鮮やかなカラーグラスが特徴です。

韓国セレブやアイドルに留まらず、海外の芸能人にも愛用され、世界的にも人気のあるブランドとして注目されています。日本では東京と大阪に店舗があります。

まとめ

韓国ファッションは、K-POPや韓国ドラマ、SNSを通じて、若者のファッショントレンドとなりました。

韓国ファッションの魅力は、その時代に合わせた変化と独自のスタイルにあります。

常に新しいトレンドを生み出し続ける韓国ファッションは、今後も日本のファッショントレンドに大きな影響を与え続けると考えられます。韓国ファッションを取り入れることで、自分らしさを表現し、新しいスタイルに挑戦する楽しさを感じてみてはいかがでしょうか。


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