公開日:2024年7月13日
更新日:2024年7月15日

海外のセールとは?今さら聞けない海外のセールのキホン【保存版】

セールは日本のみならず、海外の国々でもさまざまな形で実施されています。今では当たり前となったブラックフライデーやメディアなどで聞く独身の日が該当しますが、各国でどんなセールが行われているかわからない方も少なくないでしょう。本記事では海外のセールが気になる方のために、押さえておきたい10の海外セールをご紹介します。

海外のセール10選

1.ブラックフライデー|アメリカ

ブラックフライデー

アメリカにて11月最後の木曜日・感謝祭の翌日に行われる、「ブラックフライデー」。
アパレルや電化製品、コスメ、キッチン雑貨などさまざまな商品がセールの対象となり、お得な価格で購入できます。

アメリカにおけるブラックフライデーは小売店にとって最も忙しい日といわれ、1年のうちで一番の売上高を出す重要な日。
そのため、アメリカにおけるブラックフライデーは数あるセールのなかでも、国民的なイベントといえるほど賑わいを見せています。

「ブラックフライデー」という言葉自体が最初に登場したのは、1869年の金融危機を説明する際でした。昨今のようにセール用語として定着したのは、1961年の感謝祭翌日に起きたフィラデルフィア州での出来事が契機となっています。

感謝祭の翌日に行われる陸海空軍のフットボールの試合の前に、多数の観光客や買い物客が街に押し寄せ、フィラデルフィア州では混乱を招きました。

フィラデルフィアの警官たちは休みなく働いたため、警官にとって買い物客でごった返す街を守るために忙しい日という意味から、「ブラックフライデー」という言葉が使われたのです。

その後、1975年頃にはブラックフライデーという言葉が広まり、1980年代からは11月に行われるセールを、アメリカ全土にて「ブラックフライデー」と呼ぶようになりました。

ブラックフライデーは現在アメリカだけでなく、ヨーロッパ諸国や日本でも採用されており、日本でも認知され一般的なセールとなりました。最初にブラックフライデーのセールを行ったのは、日本トイザらスです。2014年(平成26年)には初となるブラックフライデーにおけるキャンペーンが開催されて以降、イオンがブラックフライデーセールを行い、日本でも徐々に浸透していきました。

現在日本においては、全ての店舗でブラックフライデー時にセールが行われているわけではありませんが、イオンやしまむらといった全国的な店舗にてブラックフライデーのセールが行われ、お得な価格で商品が購入できます。

2.サイバーマンデー|アメリカ

サイバーマンデー

アメリカで開催されているのが、サイバーマンデー。アメリカの祝日・感謝祭の翌月曜日から開催する、オンライン上における大規模セールを指します。

サイバーマンデーはスマートフォンやノートパソコン、ゲーム機器にテレビといったアイテムや、衣料品、食料品、家電製品などさまざまな商品が対象です。

サイバーマンデーの特徴は、コンピューターやインターネットを意味する「サイバー」が表す通り、オンラインショッピングでのセールを対象としていることにあります。ブラックフライデーとは、異なり実店舗では行っておりません。

そんなサイバーマンデーの歴史は、フラックフライデーによる商機を逃さないため、ECサイトを運営するショップが行ったのが始まり。消費者が感謝祭からの連休で買い逃した商品を自宅からも購入ができるよう、連休終わりにオンライン上での大規模なセールが行われたことがきっかけでした。

日本での認知度はブラックフライデーほどではありませんが、Amazon Japanが2012年12月の第2月曜日を日本におけるサイバーマンデーの記念日として登録。実は日本においてはブラックフライデーよりも先に、サイバーマンデーのセールが行われていたのです。

日本では「サイバー」の言葉に馴染みがないことと、実店舗が地方でも行うブラックフライデーの認知度がアップしたため、ブラックフライデーほど定着はしておりません。そのため、ECサイト上ではサイバーマンデーではなくブラックフライデーの名前でセールをするケースも増えています。

3.ニューイヤーズセール|アメリカ

アメリカにおいて1月1日から行われるのが、ニューイヤーズセールです。売れ残ったクリスマスギフトや冬物の洋服を中心としたアパレル系の商品が、お得に購入できます。その他にも、電化製品や食品、旅行などさまざまなジャンルのセールが行われるのがニューイヤーズセールです。

ニューイヤーズセールはいつ始まったか定かではありませんが、さまざまな商品が安く買えるとアメリカで注目を集めるセールです。日本においては認知度が低く、ほぼ同時期に各所で初売りが行われているため、ニューイヤーズセールの影響はあまりないと考えられるでしょう。

4.イースターセール|アメリカ

イースター

アメリカにて3月、または4月に開催されるのがイースターセールです。イースターの時期に合わせて、開催日が変動します。イースターセールではパステルカラーのうさぎや卵などのアイテムが、至るところで見られるのが特徴的です。

アメリカでいつ始まったか明確ではないイースターセールですが、春を代表するセールとして有名。冬服のセールや子ども用品、緑色が関連した商品がセール対象となります。

日本においてはイースター自体の認知度が高くなり、イースターにちなんだ商品は販売されるものの、セールは大々的に行われていません。一部ではイースターセールを行うところもあります。

(例,コーエーテクモゲームスのイースターセールなど)

5.ソルド|フランス

夏と冬の年に2回、フランスで行われるバーゲンセールがソルド。日本をはじめ他の国とは異なり、フランスのセールであるソルドは、法律において開催時期などのルールが定められているのが特徴です。ソルドではファッションアイテムや電化製品、家具、化粧品などさまざまな商品がセール対象となります。

開催時期は、夏のソルドは6月の最後の水曜日(その日が28日以降であれば一週前の水曜日)、冬のソルドが毎年1月の第二水曜日(第二水曜日が12日以降であれば第一水曜日)と設定。定められた日付から4週間開催され、夏も冬も朝8時からセールが始まります。

なお、フランスではソルドの期間以外にセールを行うこと自体はできますが、「ソルド」の名前は使えません。そのため、ブラックフライデーなど別の名称やコンセプトのセールが開催されています。

いつから始まったか明確ではないソルドは日本での認知度は低く、夏は夏のセール、冬は初売りなどが行われているため、日本国内においては特別影響がないといえるでしょう。

6.サルディ|イタリア

イタリア全土において毎年夏と冬に行われているのが、サルディ。イタリアのサルディは開催日程が法律で定められており、お店ごとに勝手にセールを行うことは禁止されています。

いつから行われたのか定かではないサルディは、開催時期が州ごとに異なるのが特徴。例えばローマを有するラツィオ州では1月の第二土曜日から6週間、トスカーナ州では1月7日から3月7日までと、州によって開催時期が異なります。州内であればサルディは全てのお店で一斉に始まるため、期間中は街の各店舗でセールが行われているのが特徴です。

サルディはグッチなど有名ブランドも参加しているため、普段は手が届かない財布などの商品もお得な価格で購入できます。その他にもファッションアイテムをはじめ、さまざまなアイテムもセール価格で購入可能です。

イタリアのサルディは日本での知名度はなく、同時期に夏は夏のセール、冬は初売りが日本において行われるため、影響はないと考えられるでしょう。

7.独身の日|中国

中国にて11月11日に行われるのが、独身の日といわれるセール。中国において独身を意味する数字の1が並ぶことから「独身の日」といわれており、「光棍節(こうこんせつ)」(光棍=独身者)とも呼ばれています。

独身の日では、毎年ネット通販の各社が大規模なセールを実施。セール対象は幅広く、化粧品や日用品、美容機器、育児やベビー用品、中にはホテルの宿泊券や航空券などがお得な価格で購入できます。

なお、独身の日ではインフルエンサーを起用し、ライブコマースを行っているのも特徴的です。

独身の日は、1993年に南京大学に籍を置く学生たちが行った記念日がきっかけで、メディアにより中国全土に広まりました。当時の独身の日は、毎年11月11日を迎えると独身の方が結婚相手を探したり、若者が集まってパーティをしたりする日だったのです。

一大買い物イベントとなったのは、中国の大手EC企業・アリババグループが行ったセールが由来。2009年からアリババは毎年11月11日において、自身が運営する「天猫(テンマオ)」「淘宝(タオバオ)」にて、世界最大規模のオンラインショッピングのイベントを行うようになりました。

「買い物で独り身を励ます」をコンセプトにしたセールは、2020年に過去最高の流通総額である7兆円超(日本円換算)を達成。当時は25万以上のブランドが独身の日に参加し、中でも3万1,000もの海外ブランドが中国向けの越境ECから参加しました。

日本ではメディアに取り上げられているため認知度は少しずつ上がってきているものの、実際にセールは行われていないため、一般ユーザーの影響はあまりないといえます。

8.京東の日|中国

中国において独身の日と双璧をなすECセールが、毎年6月18日に開催されている京東の日。大型家電や生活家電、キッチン家電、スキンケア用品やメイクアップ用品などさまざまな商品がセール対象となります。京東の日はベビー用品や生理用品など、必要な物をまとめて購入する傾向があります。

京東の日は中国におけるECの巨大モールである、京東(JD.com)が行うセール。独身の日が始まった1年後の2010年から行われており、京東(JD.com)を運営する京東商城の設立日の6月18日が、開催時期の由来となっています。

京東の日は日本での知名度は低く、現時点では影響は特にはないといえます。

9.黒五|中国

中国版のブラックフライデーともいえるのが、黒五。11月の第4金曜日に、大手ECにおいて大規模なセールが実施されます。黒五では美容品や化粧品、ファッションやアクセサリー、食品、ヘルスケア、家電などさまざま商品が対象となり、お得な価格で購入が可能です。

中国版ブラックフライデーこと黒五を最初に始めたのは、Amazonでした。Amazonは2004年から中国での事業を始め、2014年に初のブラックフライデーを開催。時間をかけて中国の消費習慣に沿った、中国版ブラックフライデーを育ててきたのです。

ただし、黒五の日本での知名度は低く、同時期にアメリカ由来のブラックフライデーが行われているため、日本における影響はあまりないといえるでしょう。

10.グレート・シンガポール・セール|シンガポール

毎年6月から8月にシンガポールで行われるお得なセールが、グレート・シンガポール・セールです。服や靴、バッグ、アクセサリー、キッチン用品、インテリア雑貨、電化製品などが対象で、カジュアルブランド以外にも日本ではセールにならないハイブランドも対象。グレート・シンガポール・セールの間は、各店舗が多くの人で賑わいます。

グレート・シンガポール・セールの特徴は、全てのお店が期間中にセールをずっと行っているわけではない点。各店舗は期間中、数日もしくは数週間セールを行います。

グレート・シンガポール・セールの始まりは、1994年にシンガポール政府観光局が企画を行い、オーチャードロードをメインに4週間行ったことがきっかけです。1998年にはシンガポール小売業協会の主催により、オーチャードロード以外でもセールを展開。当初は観光客をメインターゲットにしていましたが、今ではシンガポールに住む方も楽しみにしているセールとなりました。

日本においてはグレート・シンガポール・セールのために旅行をする方もいますが、日本での知名度はあまりなく、現地点では影響もないと考えられます。

まとめ

海外のセールは各国に住む方の注目度が高く、サービスや商品を販売する方にとっては、自社の商品を売るチャンスにもなり得るといえるでしょう。

各国のセールを把握し、国内のみならず海外のお客様をターゲットにしてみてはいかがでしょうか。

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