ファッションやライフスタイルへこだわりをもつ男性も増え、モノを売る上で男性の購買行動への理解も必要不可欠となってきました。そこでこの記事では、男性人気の高いメンズ雑誌の3つを比較し、男性の購買行動を考察します!
消費は女性が牽引していると言われますが、最近では男性もファッションやライフスタイルにこだわりのある人が増え、メンズコスメなど男性向けの商品も増えてきました。
しかし、雑誌やキュレーションメディアによるトレンド把握が容易な女性に比べて、男性のトレンドはわかりにくいものです。
そこでの記事では、男性の購買行動を探るべく、人気のメンズ雑誌3つを比較してみました!
2,30代の男性は、普段どんな雑誌を読んでいるのでしょうか?
今回SHOPCOUNTERが2,30代の男性に対して実施したアンケートでは、46回答中約85%にものぼる39名が読んだことのある雑誌として「MEN’S NON-NO
」をあげました。
▲「雑誌とファッションについてのアンケート」より(SHOPCOUNTER調査・有効回答数:46)
MEN’S NON-NOは1986年の創刊以来、谷原章介や伊勢谷友介をはじめ、多くの人気タレントを輩出しており、人気メンズ雑誌の貫禄を感じます。
次点は、全体の63%となる29名が選んだ「smart」と「POPYE」の2誌です。
smartは、月刊誌として現在のかたちへリニューアルされたのが2004年と、比較的新しい雑誌です。
発行部数は公開されていませんが、MEN’S NON-NOを抜いてメンズ雑誌No.1とも言われ、今もっとも勢いのあるメンズ雑誌と言えます。
POPYEは1976年に創刊され、アメリカのファッションやライフスタイルを取り入れた都会的な情報を発信し、女子大生向けの姉妹誌Oliveと共に一斉を風靡しました。
最近では「Magazine for City Boys」というコンセプトはそのままに、カルチャーやライフスタイル寄りの構成になっています。
今回は以上のアンケート結果から、MEN’SNON-NO・smart・POPYEの三誌を比較していきます。
「MEN’SNON-NO」と「smart」はともにメインで”ジーンズ”を特集しています。
同じジーンズの特集でも、「MEN’SNON-NOはジーンズ×シャツ」、「smartはジーンズ×スニーカー」という組み合わせに、この2誌の違いがよく表れています。
細めのパンツにキレイめなシャツを合わせたスタイルが定番の「MEN’SNON-NO」は、キレイめカジュアルが基本です。
Paul Smith、BEAMS、BEAUTY & YOUTHなど万人ウケするさわやかなブランドが数多く掲載されています。
▲MEN’SNON-NOがInstagramで展開しているコーディネートスナップ。
対する「smart」は、ストリートカジュアルがメインで、柄アイテムやハーフパンツなど、遊び心のあるアイテムが誌面に並びます。
WEGO、DIESEL、American Eagleなど、個性的の強いアイテムが多いのが特徴です。
メインの特集以外でも、いたるところでスニーカーの紹介ページが差し込まれており、カジュアルスタイルが主流であることがわかります。
これら2つの雑誌と一線を画すのが「POPYE」です。
ファッション特集はなく、HERMESやEMPORIO ARMANI、RALPH LAURENといった、ハイブランドを中心に紹介しています。
ファッションページも独特の語り口で、ストーリー性のある構成になっているところにPOPYEらしさを感じます。
▲smartは、付録の豪華さも人気のポイント。
「MEN’SNON-NO」で特徴的なのがスキンケア特集です。
メンズコスメも増えてきたとはいえ、美容法に誌面を割いているメンズ雑誌はかなり珍しいのではないでしょうか。
これは、清潔感を重視する「MEN’SNON-NO」ならではの特徴と言えそうです。
さらに、読者からの投稿ページがあるなど、かなり女性誌に近い誌面構成になっています。
一方、「smart」は「ファッションを中心に、カルチャー・アイドル情報などなど10、20代男性が興味のある情報が盛りだくさん!」と公式にうたっていることもあり、ファッション以外のカルチャー情報も多数掲載されています。
特にAKB48をはじめとするエンタメ関連に強く、若者人気の高いEXILEメンバーの起用にも積極的です。
また、付録の豪華さで一世を風靡した宝島社が出版しているだけあって、付録の豪華さも人気のポイントです。
バッグや時計など、普段使いできる付録が毎号ついています。
そんなメインカルチャーを扱う「smart」に対して、「POPYE」はややサブカルチャー寄りです。
万人ウケは狙わない、違いのわかる通向けのアイテムやショップ、アンダーグラウンドな雰囲気のあるカフェやバーが、数多く紹介されています。
ただ新しいだけではなく、古き良き味のある喫茶店や、こじんまりしたアットホームなショップが、シティボーイたちの心をくすぐるようです。
▲POPYEのおでかけ特集は男子のみならず女子にも人気が高い。
「MEN’SNON-NO」では、自転車が登場するシーンも多く、自転車でのおでかけマップも掲載。
例として「祐天寺・中目黒〜渋谷・原宿〜代々木上原エリア」のセレクトショップや、コーヒースタンドをめぐるルートが紹介されています。
その他にNEW OPENの店舗として、代官山にオープンしたメゾンキツネや、丸の内にオープンした葉山のビーチを感じさせるキャバンハヤマも紹介されており、爽やか系の「MEN’SNON-NO」らしい洗練された場所への興味が高いことがわかります。
対して「smart」は、コーディネート紹介の際のシーンや場所の設定がなく、おでかけ情報もほとんど掲載されていません。
2のライフスタイルでも紹介した通り、エンタメやカルチャーに強さがあるため、「イベントやライブ情報がメイン」となっています。
前述の2誌に比べておでかけ情報が豊富な「POPYE」は、5月号でちょうど東京のおでかけスポットを特集。
知る人ぞ知る名店の紹介が多い「POPYE」の東京おでかけ特集は、女子からも根強い人気があります。
そんなPOPYEの東京ガイドを紐解いてみると、「原宿」、「神宮前二丁目・千駄ヶ谷」、「渋谷」、「神山町・富ヶ谷」、「北青山」、「南青山」と渋谷・表参道エリアだけで6つに区分して、様々なショップが紹介されています。
「POPYE」男子にとって、表参道はひとくくりにするものではなく、北青山と南青山は別のエリアとして捉えられているようです。
また、通称「奥渋」と呼ばれる神山町・富ヶ谷も、渋谷の中心エリアとは分けて紹介されています。
シティボーイといえば東京の西側のイメージですが、神保町や浅草が丸々2ページに渡って紹介されていたり、日本橋や谷根千エリアもピックアップされていたりと、渋谷・原宿以外のエリアも人気が高いようです。
人気の高いメンズ雑誌3つの共通点は、女性に比べて、ファッションよりもエンタメやおでかけ情報などの、ライフスタイル情報が多いということです。
女性誌と作りが近い「MEN’S NON-NO」以外は、1ヶ月着まわしコーディネートやトレンドアイテムのコーディネートといったコーナーは皆無で、雑誌全体におけるファッション比率も低めでした。
商品単体ではなく、憧れのライフスタイルを絡めながら商品を紹介するのが、若い男性へのアプローチでは有効と言えそうです。
また、おでかけエリアとしては、渋谷や表参道、代官山、中目黒などの渋谷周辺は安定した人気があるようです。
年々自転車の人気が高まっていることもあり、渋谷を中心にした周辺エリアまで、行動範囲が広がっているようです。
そうした自転車人気の高まりは、路面店への影響もあります。
これまで集客のためには駅からの近さが重要でしたが、自転車移動が増えることによって、駅からの距離が遠くても、わざわざ立ち寄りたい理由のあるお店の価値が上がっています。
また、リノベーションや老舗と呼ばれる名店など、古き良きものへの評価が高いのも、今の2,30代男性の特徴です。
特に蔵前や清澄白河は、伝統が息づく街でありながら、新しいお店が増えており、特に注目のエリアです。
ここからは、そんな男性に向けたポップアップストア開催におすすめのスペースをご紹介します。
エリア | 広さ | 利用料金(1日あたり) |
---|---|---|
中目黒 | 54㎡ | 45,000円/日〜 |
おしゃれ感度の高い男性が集まる街といえば、ハイセンスなセレクトショップやカフェが集まる中目黒。
そんな中目黒にある元・セレクトショップを改装したレンタルスペースは、アパレルのポップアップストアやファミリーセールに最適な空間です。
※このスペースは現在貸し出しをこなっておりません
エリア | 広さ | 利用料金(1日あたり) |
---|---|---|
表参道 | 6㎡ | 80,000円/日〜 |
フードカートやカフェ、シェアオフィス、ユニークな講義を展開する学びの場・自由大学が集まった新しいコミュニティスペース・COMMUNE 246。
遊び心がつまったダイニングカフェは、フードもすべて手作りで男性にも人気のお店です。
壁面に絵画を展示したり、店内の一角や外のテラス席を利用して、商品をアピールすることができます。
清澄白河駅近くにある、元・車庫をリノベーションして作られたギャラリーカフェです。
車庫の雰囲気を残しつつも、木の温かみを生かした什器が並ぶ空間は、おしゃれ男子にもウケること間違いなしです。
ブース内の棚もそのまま利用できるため、什器の搬入が不要なのも嬉しいポイントです。
※本記事は2016年5月時点でSHOPCOUNTERが独自に調査・作成したものです。
各紙の公式な見解を示すものではありませんのでご注意ください。
<雑誌考察シリーズ 過去記事はこちらから!>
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