“D2C”というキーワードが世間を賑わす昨今、彼らのポップアップストアの使い方にも注目が集まっています。この記事ではD2Cのマットレスブランド「コアラマットレス」さんの事例を紹介しています。
最近では、“D2C”というキーワードを聞く機会も増え、
日に日にその影響力が増しているように感じます。
そこで、今回はSHOPCOUNTERを利用して体験会を実施された、
D2Cのマットレスブランド「コアラマットレス」さんに、
オーストラリアから日本に参入した際の課題や、
ポップアップストアをどう捉えているかをお伺いしました!
Koala Sleep Japan はオーストラリアの元ラガーマンの2人が2015年に創業しています。コアラが1日に18時間以上眠る動物なので、コアラのようにぐっすり眠れるということで「コアラ」というネーミングにしています。
日本へは2017年に参入しています。日本人に合わせたマットレスの硬さを事前にリサーチ・開発しています。例えばオーストラリアのマットレスよりも少し硬めに作られていたり、日本の湿った気候に合うよう、通気性をよくする、などの特徴を加えています。
ちなみに、マスコットキャラクターのココちゃんも日本に合わせてローカライズして可愛くなっています。笑
日本人は「睡眠時間が他の国に比べて少ない」調査結果があり、日本では睡眠の質をより良くしていきたい人が多いのでは、という方向性でした。そこで、日本人の睡眠の質を向上させる大きな市場がそこにある、と判断して参入しました。
なので、日本法人としては「日本人の睡眠の質を向上させる」ことを目指しています。
アジアはかつて香港でも展開していましたが、現在は日本だけで展開しています。今後も広くグローバル市場に挑戦していく予定です。
SNSを中心に話題になったこともあり、20代〜30代のカップルや新婚夫婦の方に多くお使いいただいています。
また、眠りにこだわっていたり、これまで使っていたマットレスよりも“ちょっといいものを買いたい“とアップグレードするために買われる方も多くいます。価格は、インテリア雑貨店のマットレスと比較すると高めではありますが、弊社では“D2C”モデルを採用することで中間コストを削減し、高級マットレスメーカーと同じクオリティーのマットレスを、手の届きやすい価格で提供することを実現しています。
そのコスパの良さも120日間トライアル期間でお客様に感じていただけるようになっています。
※ゼロディスターバンスとは、簡単に言うと「振動が伝わらない」という技術のことです。動画ではワインが入ったグラスの横を飛び跳ねたりしています。
私たちはD2Cのモデルで販売しているので、こういったレビューは意識しているんですが、5つ星評価を1700件以上いただいています(2019年11月現在)。お客様にも一定、ご満足いただけている評価と受け取っています。
オーストラリアではオンラインショッピングに抵抗がない人が多いため、気軽に購入いただいてるのですが、日本では返品ができてもマットレスをオンラインで購入することに抵抗がある人もいます。やはり文化的に異なるので、日本人の方が購入に対してより慎重なようです。私達としては、実際に自分の家に置いてもらって体験していただきたいので、どうすればもっと気軽にお試していただけるかを考えています。
最初は表参道の「COMMUNE 2nd」さんに置かせていただいていました。それ以降は代官山のカフェに置かせていただいくなど、コラボをしながら出店していました。
最近行った、認知を目的とした表参道でのポップアップストアを皮切りに、その効果の良さを感じていまして、最近では積極的に出店しています。
ポップアップストアには大きく分けて、①認知(アッパーファネルを意識したもの)、②購入検討(ローファネルに向けたもの)の2種類があると考えています。
今回の体験会のようなポップアップストアは、②に当たるため、売上を意識した評価の仕方をしています。
今回のような体験会の場合、来てくださる方は結構下調べをしてきていて、この場で体験してほんとに買うぞ、といった気持ちの方が多い印象です。
当然、体験しつつ結構悩まれる方も多いのですが、来客者のうち、購入率は30%程度ある状況です。
今回は表参道で実施していて、東京以外からもお越しいただけていました。
基本的には来場されたお客様にリラックスしてもらえる内装やコンテンツを意識しています。また、ロケーションをかなり意識しています。やはりトラフィックが多く、アクセスが良いところを中心に、リラックスできる環境作りができるようなスペースを探すようにしています。
来場された方にはアンケートを取るようにしているので、そこでもどこでコアラマットレスを知ったかは聞くようにしています。
私たちにとって、オンライン広告は重要な施策の一つです。マットレスの購入体験が楽しいものにできるような広告内容を心がけており、そこからメールや、オフラインでマットレスについて詳しく知っていただき、お客様に購入してもらう、というフローを取っています。
やはり、毎回ロケーションが変わってしまうのは良くも悪くもな印象を受けています。お客様からしたら毎回場所が変わるので、都度調べないと行けなかったり、そういった手間はあるように感じています。そのため、実店舗を私達で持つ、という話も社内では挙がっています。
また、最近の体験会ではオペレーションも課題です。ピーク時には来場されるお客様に対してスタッフの数が足りず、お待たせしてしまう時間帯もしばしばあり、そこは今後の課題です。
実はオーストラリアの本社では、マットレス以外にソファなど家具の販売に力を入れているので、日本でも同じように商品ラインナップを増やしていきたいです。
そうした背景からも、今後はショールームとしてのメリットが増えると感じているので、実店舗をいずれ持ちたいですね。
オンラインで認知したお客様をどうオフラインで把握していくか、そのあたりの議論は比較的多いですが、コアラマットレスさんのような地道な手法が多い印象です。マットレスという体験が重要な商材において、リラックスした空間を作ったり、認知→体験の設計をちゃんとする、など、参考になる点は多いと感じています!
コアラマットレスさんはD2Cブランドの日本参入時のケースの一つとして、注目のブランドさんだと思っているので、今後も動向を追っていきます!
今回ご利用頂いたスペースはこちら!
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