公開日:2024年12月11日
更新日:2024年12月12日

SDGs時代の新提案!ウェルビーイングを体験するポップアップ事例

現代社会において、心身の健康と幸福を追求するウェルビーイングの概念が注目を集めています。 近年では、このウェルビーイングをテーマにしたポップアップイベントも開催されるようになりました。本記事では、ウェルビーイングの概要と注目されている背景を説明した上で、ポップアップイベントの開催事例をご紹介します。

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目次

  1. ウェルビーイングとは?
  2. ウェルビーイングが注目されている背景
  3. ウェルビーイング×ポップアップイベント
  4. 開催事例

ウェルビーイングとは?

ウェルビーイングは、「well(よい)」と「being(状態)」を組み合わせた言葉です。1946年のWHO設立時の憲章前文に、「健康」を定義するために用いられており、前文では以下のように記載されています。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。

世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)より引用

つまり、ウェルビーイングとは、身体的、精神的、社会的、経済的に満たされた状態のことを示す概念です。

なお、ウェルビーイングには、「主観的ウェルビーイング」と「客観的ウェルビーイング」の2種類があります。

主観的ウェルビーイングは、一人ひとりが自分の感覚や認識で感じるもので、「自分にとってよい状態」を主観的に感じる価値のことを指します。

一方、客観的ウェルビーイングは、大学進学率や、労働時間、有給取得率などの数値を基準として把握できるもので、客観的に把握できる価値のことを指しています。

ウェルビーイングが注目されている背景

ウェルビーイングが注目されるようになったきっかけは、2007年に欧州委員会・欧州議会・ローマクラブ・OECD・WWFにより開催された「Beyond GDP」の国際会議です。これまで、豊かさを示す基準として、経済的な指標であるGDP(国内総生産)が用いられてきました。しかし、生産量からは経済的な豊かさは測れても、ウェルビーイングのような心身の豊かさまでは測ることができません。そこで、GDP以外の新たな指標が必要ということが「Beyond GDP」のトピックに上がったのです。

その後、2012年には国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークから、「World Happiness Report(世界幸福度報告)」が発行されました。毎年150以上の国・地域を対象に調査が行われており、ウェルビーイングを可視化する指標の一つとされています。

また、2015年の「持続可能な開発目標(SDGs)」では、「Good Health and Well-being」の中にウェルビーイングが含まれています。さらに、内閣府では、2019年からウェルビーイングの観点で「満足度・生活の質に関する調査」を実施し、報告書を発行しています。

ウェルビーイング×ポップアップイベント

それでは、ウェルビーイングをテーマにしたポップアップイベントを開催するにあたり、重要な要素を紹介します。

1. 新しいライフスタイルの提案

ウェルビーイング実現のためには、身体的、精神的に健康な状態を継続しなければなりません。そのためには、自身のライフスタイルを見直すきっかけを提供して、心身ともに健康を保てるような新しいライフスタイルを提案するのがおすすめです。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • 栄養士監修の食事メニューの発信:日々の食事を見直し、栄養バランスの取れた食事を意識できるようにする
  • マインドフルネス(瞑想)ワークショップ:日々のストレスを解消する方法としてマインドフルネスを提案し、体験してもらう
  • アロマテラピーのある暮らしの提案:リラックスやリフレッシュ効果のある「精油(エッセンシャルオイル)」を使用して、心身のバランスを整える暮らしをすすめる

2. ウェルビーイング要素を取り入れた空間デザイン

ポップアップイベントを行うにあたり、空間デザインに気を配ることも大切です。自身が置かれている環境によって、幸福の度合いが変わるからです。精神的にリラックスができるような空間を意識してディスプレイを検討しましょう。

下記、ウェルビーイング要素を取り入れた空間デザインのアイデアです。

  • 自然素材や温かみのある色を基調にする
  • 木製の什器やリサイクル素材をディスプレイに使用する
  • 観葉植物をふんだんに配置する
  • ナチュラルな明るさのライトを使用する
  • ヒーリングミュージックを活用する

3. 来場者のウェルビーイング体験を高めるプログラム

ポップアップイベントでウェルビーイングを高める体験プログラムを実施することもおすすめです。体験プログラムの具体例は下記のとおりです。

リラクゼーションワークショップの実施

身体的、精神的な緊張をほぐして、リラックスした状態を目指すリラクゼーションのワークショップは、ウェルビーイングをテーマにしたポップアップイベントに適しています。例えば、簡単な瞑想やストレッチ、呼吸法のミニワークショップなどがあります。

手作り体験やアートセラピー

心を癒すためのアイテムを暮らしに取り入れてもらうための手作り体験や、心理療法として用いられているアートセラピーも、ウェルビーイングのイベントにぴったりです。アートセラピーは癒し効果だけでなく、言語化できない感情をアートで表現することで、自己表現や自己成長ができるものとしても注目されています。

体験内容としては、アロマキャンドル作りやハーブを使ったスキンケア製品の作成、曼荼羅アートのワークショップなどがあります。

4. 持続可能な商品ラインナップとエコフレンドリーな取り組み

ウェルビーイングは、個人だけでなく、社会、地球が満たされた状態を考えることでもあります。そのためサステイナブルな商品・取り組みを発信することも効果的です。以下、具体例を紹介します。

エコフレンドリーな商品やサステイナブルな素材

再生可能な素材を使用した商品やリサイクル製品、環境に優しいアイテムを揃えたポップアップストアの開催もウェルビーイングがテーマといえます。最近ではサステイナブルな暮らしに関心のある消費者が増えているため、一定の集客が見込めます。

循環型社会に貢献するエコ活動

エコフレンドリーな取り組みを推進するためのポップアップイベントの開催も、ウェルビーイングをテーマにする場合のアイデアの一つです。例えば、マイボトルの持参やエコバッグの使用を推奨するキャンペーン、リユース・リサイクルステーションの設置、環境について考えるワークショップ・体験プログラムがあります。

開催事例

最後にウェルビーイングをテーマに開催されたポップアップイベントを紹介します。

Well Green Lab

MOTHER EARTH社のプレスリリースより引用

「Well Green Lab」は、ビューティ&ヘルスケア領域を中心にコンサルティング事業を行う株式会社MOTHER EARTHが開催するポップアップイベントです。
2024年11月に横浜みなとみらいで第3回として実施されました。

「Well Green Lab」のコンセプトは、“サステナブルやウェルビーイングなライフスタイルをより身近なものにし、地球や人のクオリティ・オブ・ライフに寄与すること”。ポップアップイベントでは、韓国のヴィーガンコスメブランド「ASNO(エイスノ)」やハーブティーとルノルマンカードを販売する「CARD GARDEN」、アメリカ発のナチュラルオーラルケアブランド「Davids(デイヴィッズ)」など、幅広いライフスタイルブランドが参加しています。

都会でオフロう。

東急レクリエーション社のプレスリリースより引用

「都会でオフロう。」は、東伊豆に関わる行政、大学、企業が連携して行ったポップアップイベントです。2023年9月〜10月にかけて、渋谷ストリームで開催されました。

東伊豆の魅力の一つである「温泉」を通じて、都会に住む人にウェルビーイングな時間を届けることが目的です。イベント期間中の2日間限定で東伊豆の源泉を持ち込んだ足湯温泉パークを設置し、都会にいながら足湯でリラックスできる機会を提供しました。また、テーマにまつわるトークショーや東伊豆の魅力・商品を届ける「ネオお土産屋さん」の出店、東伊豆特産ドリンクのプレゼント企画など、さまざまな角度からウェルビーイングについて考え、体験する仕掛けが用意されています。

まとめ

ウェルビーイングの概要からポップアップイベントの開催事例まで網羅的に紹介しました。

ウェルビーイングをテーマにしたポップアップイベントは、利益のみを目的とするのではなく、個人と社会の持続可能な幸福について考える機会を提供する場として機能しています。今後のポップアップストアの切り口の一つとして、検討されてはいかがでしょうか。

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