公開日:2020年9月18日
更新日:2023年11月30日

接客でしっかりと価値を提供していく / アシックス商事【ブランドインタビュー】

コロナ禍において、ポップアップストアの意味合いも少しずつ変化してきています。特にメーカーさんにおいてはその影響も強いのではないでしょうか。今回はレディスカジュアルシューズの企画・販売しているアシックス商事さんにポップアップストアの使い方や今後の展望についてお話を伺いました。

AcureZ(アキュアーズ)というレディスカジュアルシューズを展開しており、直営事業やECを中心にブランド展開している“アシックス商事”さん。
コロナの影響もありながら、ECでは前年比の同ブランド売上が200%になるなど、事業としての強さも見られるメーカーさんです。
今回はブランドについてのお話から今後の展望まで、アシックス商事の芳賀さんにお話をお伺いしました!

ポップアップストアの利点をうまく活用

― どのような商材を扱っていますか?

AcureZ(アキュアーズ)というレディースシューズブランドでSHOPCOUNTERさんとは2019年からお付き合いさせていただいています。
弊社はアシックスグループ内で、独自ブランドを展開しており、機能性カジュアルシューズを展開しています。履いたその瞬間からその人にフィットする靴の提供を目指しており、店舗での接客を通じてフィッティングしていただくことを意識しています。
AcureZは新たな客層を取り入れようと動いたブランドですが、弊社の直営事業でまだ4店舗しかなく、広告費もそんなにかけられない状況です。その中で、まずは商材を知るタッチポイントとして期間限定でお客様に実際に見ていただく機会を作りたく、昨年はポップアップストアを出店させていただきました。

― 事業の遍歴を教えてください。

実店舗を運営している直営事業は8年くらい前から始めています。当初はあまり売上がついてこない状況が続いており、昨年までは出店と退店を繰り返していました。ただ、今年に入ってから、直営事業に改めて注力し、拡大していこう、という方針になっています。
現在直営店舗は4店舗なのですが、最低限の店舗数だと考えていて、今後は出店を増やしていく必要があると考えています。また、EC販売の売上をより上げていき、1店舗分くらいにしていきたいですね。今回のコロナはその辺りのきっかけになったのではないかと思っています。

― ポップアップストアのメリットについて感じているものがあれば教えてください。

先程の話もあったように、直営店舗を固定で出して行きたいところなのですが、例えば、出店時の初期経費や仮に退店となった場合の経費がかかってしまうなど、コスト面で厳しい部分があります。ポップアップストアではその辺りの経費が軽減できるメリットを感じています。
他にも、現場の対応を運営代行の業者さんにアウトソーシングできたり、ロケーションが選びやすい、などの利点が多いと思っています。
また、コンテンツが溢れている現代においては、他とは異なるコンテンツがあることが、場所を起点に拡散されるケースもあると考えています。
ポップアップストアは、そのようなマーケティングプロセスの一部を担っている側面もあると思います。
そのような背景から、直営店舗の出店と並列で考えていきつつ、ポップアップストアの出店数を増やす方向に進めてもいいのでは、と検討しています。

▲ピオレ姫路でのポップアップストアの様子

広告で伝えられない価値を接客で補う

― ポップアップストア出店に際してプラスに働いた施策があれば教えてください。

AcureZとは異なるブランドなのですが、昨年まで山手線渋谷駅のホームでビジネスシューズの期間限定店舗を3年半程度出店していまして、その時はソーシャルやPR系を連動させていました。ソーシャルの各メディア特性は意識しつつ、他企業から協賛をいただき、その商品をプレゼントするキャンペーンを走らせたり、TWのネタとして跳ねさせる、みたいなやり方をしていました。
当時はユーザー目線で考えて、amazonとの連動を強化する施策も走らせていました。ユーザーからすると、店舗で買うよりもamazonで買った方が安い、という意見はありました。それを踏まえて、会社としてどのチャネルで購入されても会社の売上が上がる、という体制にしたかったので、amazonに送客する形を仕掛けた結果、うまくいっていましたね。
AcureZの場合はソーシャルはInstagramを中心に展開しようよ考えています。アンバサダーやPRインフルエンサーさんに来店していただき、情報発信をしてもらったり、店舗でもEC送客に向けたクーポン配布だったり、そのような特典を意識してやってけたらな、と思っています。

▲Instagram上でもキャンペーンを実施

― ポップアップストア出店にあたって苦労した点はありますか?

一つは社内にポップアップストア出店に関する知識や経験を持っている人間が少なく、何から手を付けたらいいか、というのが分からなかったところですかね。
今後、ポップアップストアの数が増える可能性はあるので、直営事業のメンバーに業務として携わってもらって、対応できる人材を育てていく必要があるな、と感じています。
あと、こちらは商業施設にもよりますが、概ね施設の営業終了後に搬入搬出作業がある点ですかね。搬入搬出がある場合、勤務体系が変速になり、会社としての勤怠管理が結構難しくなるな、と感じています。以前よりも勤怠管理への意識が変わっているので、そのあたりも理解をしつつ、施策と管理を連動して考えていく必要を感じています。

― ポップアップストア出店に際して、SHOPCOUNTERを通してよかった点と課題点があれば教えてください。

良い点で言うと、期間限定の商業不動産を一元で掲載されていて、目的に合わせたスペースが抑えられていると感じています。そのため、こちらとしても次回以降の相談がしやすく、話をまとめるのに二度手間にならない点はいいなと思っています。
まるっとお話させていただけるのは、向き合いやすいですね。

課題点については、強いて言えばですが、回数を増やすことで価格的に抑えられる、みたいな相談ができたらいいな、と思っています。期間をもう少し長くすることで、少し条件緩和するなどの仕組みがあったら嬉しいですね。

― 今後のブランドの展開について教えてください。

ただただブランドの認知を広げていくというのではなく、提供できる価値をしっかり届けていきたいです。AcureZはAからZまで癒やしますよ、というネーミングなので、「靴という製品」と「接客というサービス」で癒やしを提供していければと考えています。
場所の話で言うと、全国にお客様はいらっしゃるので、本社もある関西の基幹の場所を広げていきつつ、価値をきっちりと伝えられる環境を整えていけたらと考えています。
女性のパンプスは痛いという印象が多いと思いますが、AcureZは足への負担を軽減する構造にしているので、広告に出しにくいメリットを接客で伝えながら、まずは履いていただける方を増やしていきたいです。

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