経済産業省が発表している、全国の小売事業者を対象に年間販売額などを調査した「商業統計」。この「商業統計」を活用することで、効果的な出店戦略の立案が可能になります。この記事では、出店前に確認しておきたい「商業統計」活用のポイントを解説します。
ポップアップストアを実施する上で重要な出店戦略。
立地による売り上げと、商品の魅力が高いことによる売り上げとの割合はおおよそ7:3程度という調査結果もあるほど重要な要素です。
つまり、例えば商品の魅力を従来の2倍に高めたとしても全体で見ると30%しか売り上げを伸ばすことができないということ。
魅力ある商品をたくさんのお客様に届けるための、出店戦略についての知識第四弾は”商業統計 の活用方法”について解説します!
商業統計は経済産業省が卸売業、小売業を対象に5年に一度行う調査のことです。
これは国内の事業所すべてが対象となる全数調査です。
小売業はその事業者数と売場面積、年間販売額、駐車台数を1セットにして規模別、業態別に分けて集計されます。
この中でも年間販売額はそのエリアにどれだけの人が買い物に来ているかを推し量ることができる重要な指標です。
商業統計は都道府県別集計と町丁目別集計に分けられ、町丁目別集計はかなり細かいエリアで分析することができます。
おおまかな出店エリアが確定したら、町丁目別集計の年間販売額を確認して市場規模で比べてみるのもよいでしょう。
それでは例として、商業統計の町丁目別集計を使って渋谷区のエリア分析をしてみます。
参考にしたのは少し古いですが平成19年の商業統計統計調査町丁目別集計結果表です。
基本的なことですが、分析をする際には必ず何年度の資料なのかを確認するようにしましょう。
平成19年渋谷区の全体の年間販売額は4兆7,455億円、トップ5は下記の通りでした。
恵比寿4丁目が渋谷区内でも突出した金額で、渋谷区内の年間販売額の1/4ほどを占めています。
これはちょうど恵比寿4丁目に恵比寿ガーデンプレイスがある影響が大きそうです。
商業統計には”事業所数”の項目もあり、他のエリアが30~50ほどの事業所があるのに対し恵比寿4丁目は20と少ない数字となっていることからも恵比寿ガーデンプレスの売り上げの大きさが見てとれます。
2位の代々木3丁目はほぼ新宿の商圏となるエリアで、新宿よりの箇所にいくつか大きなオフィスビルがありそこでの物販の金額が大きいことが予想されます。
3位以下は人通りの多い渋谷駅や新宿駅からほど近い場所にあるためイメージ通りの結果ではないでしょうか。
ちなみに最も事業所数が多かったのはJR原宿駅と副都心線北参道駅に挟まれた千駄ヶ谷3丁目のエリアで、147もの事業所があることがわかりました。
年間販売額も1,000億円ほどあり、小規模の事業所が集まって堅実に商売をしていることがわかります。
実際に千駄ヶ谷3丁目のエリアはマンションの一室を使って小さな規模で販売している事業者も多い場所です。
このように同じ渋谷区内でも町丁目別に数字を比較してみると、別の視点でエリアを分析することができます。
買い物客のボリュームを数字で分析しつつ実際にその場所に足を運んでみて、間違いない出店を目指しましょう!
<出店戦略のキホン 過去記事はこちらから!>
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