東京・自由が丘で戦後から開業したショッピングアーケード型の商店街「自由ヶ丘ひかり街」。コロナという外的環境の変化で出店者さんと出会いが減少する中、SHOPCOUNTERを通じてレンタルスペース事業で数百万円規模の収益を生んでいる商店街の新しい取組をインタビューしました。
自由ヶ丘ひかり街のはじまり
専務理事着任後のひかり街をみた感想
自由ヶ丘ひかり街の課題
短期レンタルの導入
SHOPCOUNTERを選んだ理由
試験導入へ
導入後の成果
収益面の成果
今後の展望
スペースオーナーのプロフィール
自由ヶ丘ひかり街(以下ひかり街)はもともと、戦後にトタン屋根の個人商店が連なっていた「自由ヶ丘マーケット」が始まりでした。いわゆる「闇市」ですね。
その個人商店の1つに私の両親が営んでいた洋品店もあり、事業協同組合を設立して現在のショッピングアーケード型の施設「自由ヶ丘ひかり街」が誕生しました。戦後からなので75年ほど経ち、現在は立ち上げ当時の世代からみると3世代~4世代目の方たちが商店街組合員となっています。
私は8年ほど前から自由ヶ丘ひかり街の専務理事に着任しております。
ひかり街を含め、商店街は区画ごとにオーナーが存在し取りまとめ役として理事会が存在ます。取りまとめ役といっても一国一城のオーナーによる組合のため、意見をまとめていくことが大変です。いわゆるチェーン展開をするチェーン店舗が集積するショッピングセンターとはずいぶん様子が異なると思います。
多様な意見がありますが、共通しているのは施設としての集客力を高めてほしいという意見です。難しいのは業種によって集客方法やターゲットが異なる点です。あちらを立てればこちらが立たぬという状況が発生しうる点を考慮すると、無難な商品券配布キャンペーンなどの集客手法以外のアイデアがなかなか実施できません。
これまでひかり街内の店舗入れ替えは発生してきましたが、コロナ発生以降、空き区画がそのまま埋まらない状況が目立ってきました。空き区画が複数あると施設全体としても寂しい感じがしますし、これはなにかアクションを起こさないと、この状態が続いてしまうのではと考えていた中で短期で区画をレンタルする案を理事会内で議論し始めました。
空き区画が埋まらない状況を打破したく、一時的にでも使っていただける取組を開始したいという思いがありました。また、最近トレンドとなっている業態やアイテムを抱えているブランドさんに接点を持たなければという根本課題もあり、インターネット上で募集をするアイデアを検討し始めました。
その中でたまたまSHOPCOUNERを利用していた理事経由で組合に対して、SHOPCOUNTERを活用してポップアップイベントを誘致する取組が提案されました。
提案当初は「もう少し待てば長期の賃貸借契約が以前と同様に決まるようになるだろう」との空気感もあり、意思決定に至りませんでしたが、状況が大きく変わることがなく約1年が経った頃に再度提案がなされ、「ダメであればやめればいいとの話で、ひかり街においてSHOPCOUNERを試験導入してみよう」ということになりました。
最終的に理事会でSHOPCOUNTER導入を決定する際に、5万アカウント以上(※2023年12月時点)の出店者さんと接点を持ったメディアを運営管理しており、実際のスペースレンタル運営のノウハウを持っていらっしゃるという点が大きかったと思います。
新たな出店者さんと出会う機会が減ってしまっていたタイミングで、それだけ登録数が集まっているサービスなのであれば、出店者さんとの出会いが広がるだろうという期待値を持つことができました。
インターネットでなければ、例えば九州の潜在顧客とのマッチングは成立しないだろうなと感じていましたし、地域コミュニティや町の不動産屋さん経由だとどうしても他県における自由が丘でポップアップイベントを開きたいとの需要は拾いきれません。
短期貸し自体は時々、町の不動産屋さんを通じて行ってはいましたが、SHOPCOUNTER経由のお問い合わせでは圧倒的に数と業種の幅が広がりました。元々アパレル関連のお問い合わせが多かったのですが、SHOPCOUNTER経由では飲食関連のイベント、プロモーションイベントなど多種多様な出店者さんからお問い合わせをいただきました。早々に反響を確認できたことで、現在は約10スペースに募集区画を拡大しています。
予想以上の問い合わせがあり、業種が多種多様であるため、ポップアップという形態で自由が丘にてトライしたいと考えているテナントが多いという実態を知ることができました。今後商店街を運営していく上で、どういうテナントをミックスしていくべきかなど企画の材料になっていると思います。
リピーターも増えて、稼働率は順調に伸びています。コロナという外的環境の変化で出店者さんと出会う機会が減っていた中、SHOPCOUNTERを通じて出会う場の素地ができました。
約1年ほど運用してスペースの短期レンタルのみで数百万円規模の収益を生んでおり、予想以上の成果が出ていると理事会では評価されています。
毎年5月に組合の総会があるのですが、その場にて理事以外の組合員にも成果を報告し、組合の事業として販促予算も設けて、本格的にレンタルスペースを事業化していこうと考えています。
短期レンタルは誘致店舗への訪問による施設自体の集客増加効果も目的としていましたが、その点においてはまだまだポテンシャルがあると考えています。
既存のテナント店舗も含めたイベント(例えばスタンプラリー)などを企画して、SHOPCOUNTER経由の短期出店者さまと既存テナント店舗と一緒に新しいひかり街のかたちをリブランディングしていくのが中長期における課題といいますか、目標ですね。
自由が丘は一言でいうとカウンターカルチャーの街として、戦後から10年周期で街のイメージを意図的に付け替えて発展してきたと考えています。
駅前の再開発効果もあり、賃貸料が高くなってきて大規模なショップしか出店できなくなる町になりつつある面もあるかと思いますが、ひかり街はポップアップイベントの誘致を軸にカウンターカルチャーを追及するような施設として、発展していきたいと思います。
仙波 剛 さま
1974年に設立されたファッション関連の商品企画・製造・販売及び輸出入を手掛ける株式会社フタバにて代表を務める傍ら、自由ヶ丘ひかり街協同組合の専務理事として、SHOPCOUNTERを活用した同商店街の活性化に取り組む。
「SHOPCOUNTER」は、ポップアップストア・催事・展示会などの出店/出展場所の予約がオンライン上でできるプラットフォームです。ショッピングモール、スーパーマーケット、百貨店、商店街、駅ナカ、オフィスビル、撮影スタジオ、展示会場など様々な商業スペースの検索・予約が可能です。
今すぐお探しでない方もアカウント作成 することで、新着やおすすめスペース等のお役立ち情報を受け取ることができますので、ぜひご登録ください。
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