お客様が店内で回遊しやすいように設計された売場は、お客様の店内滞在時間を伸ばし、買い上げ点数を増やす効果があります。そこでこの記事では、商品陳列の観点から、買い上げ点数を増やす店内動線の作り方をご紹介します。
来店していただいたお客様には、1つでも多くの商品を見ていただきたいものです。
とはいえ、自分自身が客として買い物にでかけたときに、商品自体は魅力的なのに居心地の悪さを感じたり、商品をじっくり見ることなくでてしまったお店もたくさんあるのではないでしょうか。
これらの理由の一つは、お客様の動線が考えられていない売場設計になってしまっていたことです。
商品の魅力を最大限に伝えるためには、売場作り(すなわち商品陳列)は重要な要素の一つです。
また、商品陳列のやり方次第では、買い上げ点数を増やす効果もあります。
そこでこの記事では、商品陳列の観点から、お客様に店内を隅々まで見てもらった上で、買い上げ点数を増やす店内動線の作り方をご紹介します。
お客様が商品を買う点数は、滞留時間ではなく「歩行距離」に比例します。
つまりお客様の動線を考える際には、そのスペースの中でお客様の歩行距離が長くなるように設計することが重要です。
ポップアップストアを出店する際は比較的小さなスペースを利用することが多いかと思いますが、棚やテーブルで仕切りを作るなど、お客様の動線を意図的に作り出すようにしましょう。
また、スペースの内覧の際には、自分でスペースをくまなく歩き、最も理想的な歩行ルートを考えて売場レイアウトを設計しましょう。
歩行距離を長く設計するために必要なのは、来店客の70%以上の人が自然に歩く「主通路」を明確にすることです。
お客様が主通路沿いに歩くように誘導する設計を「ワンウェイ・コントロール」といい、主通路から外れないように、棚や机などで売場奥へ誘導する方法のことを指します。
基本的な主通路設計は入り口から売場の奥までまっすぐ進み、直角に曲がる「逆L字型」です。
その際に、主通路を壁面沿いに設定することで売場全体を回遊してもらうことができ、売場の死角を少なくすることができます。
▼理想の主通路設計
上記の図のように、スペースの中央に棚や机を置くことで主通路を確保するようにしましょう。
また、店舗の奥まで見てもらえるように、奥の壁面に目立つPOPや目を引く商品を配置するなど売場全体の回遊を意識しましょう。
また、主通路に陳列する商品は「悩まずに買える」ことも重要です。
カラー展開が多いなど選ぶのに時間がかかる商品を置いてしまうと、そこにお客様が滞留し、他のお客様が入って来づらい要因となってしまいます。
そのため、主通路には選ぶのに時間のかからない商品をできるだけ並べるようにしましょう。
店舗の動線設計で最も参考になるのがコンビニです。
特にスペースの小さなポップアップストアは、小さなスペースを有効活用しているコンビニから学ぶことが多くあります。
例えば、コンビニのレジ前にあるお菓子は「ついで買い」を誘発するしかけの一つです。
靴であればシューケアグッズ、洋服であれば小さめの雑貨など、メインではない関連商品や悩まずワンコインで気軽に買える雑貨をレジ近くに陳列するようにしましょう。
他にも、コンビニではPI値が高い食品を奥に陳列し、人が滞留しがちな雑誌・書籍類を主通路の最終地点に配置しています。
※PI値についてはこちらから:売上を増やす商品構成の考え方
こうすることで、目的をもって入店してきた人に店舗の奥まで入ってもらいやすくなります。また、滞留している人が店舗外に見えやすいため、通りがかった人が入店しやすい雰囲気を作ることができます。
コンビニへ足を運んだ際には、ぜひこういった視点から商品陳列や動線について観察してみましょう。ポップアップストア出店の際の動線に活かすことができる何かが見つかるはずです。
お店の商品陳列を決定する際、雰囲気や什器のディティールばかりにこだわってしまいがちです。
しかし、商品陳列の根本にはこのような科学的アプローチが効果的です。
商品に自信があるお店ほど、今回の説明した商品陳列のポイントをおさえ、お客様にひとつでも多くの商品を見てもらうことに注力しましょう!
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