耳馴染みのある「パリコレ」や「ミラノコレクション」は“世界4大コレクション”と呼ばれ、世界各地で行われているファッションウィークの代表格です。本記事では、ファッションウィークの概要や世界4大コレクション・日本国内のファッションウィークについて紹介します。
ファッションウィークとは？
世界4大コレクションとは？
東京ファッションウィークとは？
そのほかの国内開催コレクション
ファッションウィークとは、各ブランドが来シーズンに向けてコレクションを発表したり、ファッションショーを行う期間で、1週間〜10日程度開催されます。ファッションウィークでは、来シーズンのテーマに沿って新作を発表し、ブランドが打ち出したいコンセプトや世界観を伝えるのが目的です。
ファッションショーは、大きく「オートクチュール」「プレタポルテ」の2つに分けられます。オートクチュールは高級な一点物の服を仕立てることを指し、プレタポルテは量産される高級な既製服を指します。近年、オートクチュールを単独で扱うファッションショーは少なくなっており、「オートクチュール部門」として扱うファッションショーが増えています。
プレタポルテだけを扱うファッションショーの代表は、「世界4大コレクション」と呼ばれるコレクションです。パリ、ニューヨーク、イタリア（ミラノ）、ロンドンで、1〜4月（秋冬向け）と9〜11月（春夏向け）の期間に1回ずつ、年2回のみ開催されています。
基本的に一般客は入場できず、商品を宣伝してくれるインフルエンサー（モデルや歌手）やブランドを愛用しているセレブ層が招待されます。また、ファッション誌関係者やファッションジャーナリスト、カメラマン、百貨店・セレクトショップのバイヤーなども集まります。
「パリコレ」で馴染みのあるパリ・コレクションは、ミラノ・コレクションの翌週、メンズが1月中旬から下旬、ウィメンズが2月末〜3月初旬にかけて開催されます。プレタポルテ（高級既製服）のショーの中では最も規模の大きいファッションショーで、4大コレクションのなかで唯一オートクチュール部門があり、200以上のブランドが集まります。
他のコレクションに比べて世界的注目度が高く、ショーに関わることが大きなステータスとなるため、デザイナーやモデル、ヘアメイクアーティストなどの多くの人が憧れる舞台です。
代表ブランドには、CHANEL（シャネル）、DIOR（ディオール）、Louis Vuitton（ルイ・ヴィトン）、HERMES（エルメス）などがあります。
現在の形のニューヨーク・コレクションは、1962年にアメリカン・デザイナーズ協会が発足されたことをきっかけに始まりました。開催時期は毎年2月と9月です。アメリカブランドだけではなく、ヨーロッパの有名ブランドも多く参加しています。
ヨーロッパのコレクションと比較すると、カジュアルで日常的なスタイルが多い傾向があります。また、明確にメンズとウィメンズを分けずに男女ボーダレスで行われるショーが増えていることもニューヨーク・コレクションの特徴です。
代表ブランドには、ラルフ・ローレン（Ralph Lauren）、カルヴァン・クライン（Calvin Klein）、マイケル・コース（Michael Kors）、マーク・ジェイコブス（Marc Jacobs）、アナスイ（Anna Sui）などがあります。
ミラノ・コレクションは、1976年から続いています。ロンドン・コレクションのあとに開催されており、メンズは1月中旬、ウィメンズは2月下旬です。ミラノ・コレクションはパリ・コレクションに次ぐ規模で、200社以上が参加します。各ブランドがそれぞれ会場を設けて発表することが多い傾向があります。
イタリアは皮革加工の工場が多く、レベルの高い職人技が受け継がれていることから、上質なレザーやテキスタイルの強みを生かしたアイテムが見どころです。また、メンズの伝統的なスーツも特徴的です。
代表ブランドには、プラダ（PRADA）、ジル・サンダー（Jil Sander）、フェンディ（FENDI）、ドルチェ＆ガッバーナ（Dolce&Gabbana）、グッチ（GUCCI）などがあります。
ロンドン・コレクションは1980年代にスタートし、1990年代に4大コレクションに数えられるようになりました。メンズ・ウィメンズともに2月下旬ごろに開催されます。
ロンドン・コレクションは若者のストリートファッションの影響を受けており、1960年代にモッズやミニ、1970年代にパンクの流行を生み出しています。また、英国ファッション協議会が若手デザイナーの支援プログラム「NEWGEN」を採用しているため、若手デザイナーや新興ブランドの参加が多くみられます。若手デザイナーはロンドン・コレクションをパリやミラノへ進出するための足がかりとしている傾向があります。
代表ブランドには、バーバリー（BURBERRY）、ヴィヴィアン・ウエストウッド（Vivienne Westwood）、ポール・スミス（Paul Smith）、マッキントッシュ（MACKINTOSH）、ラフ・シモンズ（RAF SIMONS）などがあります。
日本を代表する国内最大級のファッションウィークは東京コレクション（Rakuten Fashion Week TOKYO）です。世界4大コレクションと同様、毎年春と秋の2回開催されています。
東京コレクションは、TD6と呼ばれる団体の発足をきっかけに始まりました。TD6とは、「トップデザイナー6」の略で、トップデザイナー6名により、日本にファッションショーの風習をつくる目的で1974年に結成されました。その後、CFD（東京ファッション・デザイナー協議会）が立ち上げられ、現在の東京コレクションを開催するに至ります。なお、2020年の春夏コレクションから、Rakuten Fashion Week TOKYOに名称が変わりましたが、「東コレ」の愛称で知られています。
現在では、国内だけでなく香港やフィリピンなどのアジアからの参加も進んでおり、規模が拡大しています。
東京コレクションと混同されがちなのが、「東京ガールズコレクション」です。
2005年から、「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマにスタートしたファッションショーで、若い女性をターゲットにしています。世界4大コレクションとは異なり、「リアルクローズ」と呼ばれる日常生活で着用できる服のファッションショーで、モデルのほか、タレントやアイドル、YouTuberなど幅広いジャンルの有名人がランウェイを歩きます。
一般向けチケットを購入でき、エンターテイメント性の高いファッションフェスタであることが特徴です。
2024年3月に21回目の開催を迎えた渋谷ファッションウイーク。ライフスタイルにまつわる多様なカルチャーを生み出してきた渋谷で春と秋、年に2回ファッションにまつわる様々なイベントが展開されています。東急グループの特別協力のもと、渋谷駅周辺の大型商業施設が連携し、渋谷に訪れるさまざまな人々に、ファッション・アートの魅力を届けています。
阪神・淡路大震災をきっかけに「神戸の街を元気づけたい」という想いから2002年にスタートしました。東京ガールズコレクションと同様、リアルクローズのファッションショーです。国内の一般消費者向けのファッションショーの先駆けと言われています。
神戸で盛んな産業を取り入れたショーやローカルフードの屋台が出店するなど、神戸の魅力が感じられるイベントであることが特徴です。
2011年に「大阪から世界へ発信する関西の文化イベント」をテーマにスタートしました。東京ガールズコレクションと同様に若い女性をターゲットにしており、一般開放されています。関西コレクションでは、スタンド自由席であれば無料で観覧することができます。
また、ファッションショーの他にもヘアメイクやネイル、エステの体験ができるブースがあったり、モデルのトークショーが見られたりと、様々な楽しみ方ができることも特徴です。
2023年6月にキャットストリートにオープンした、自然光と白壁が特徴のイベントスペースです。
表参道、明治神宮、原宿、渋谷を跨ぐ日本有数のアート・ファッション・カルチャー通り、キャットストリートに位置し、通行人がひっきりなしに行き交う遊歩道の上からの眺めは、キャットストリートに浮かぶスペースならではの魅力です。
表参道のラルフローレンから50m程に位置し、専用エントランスを備えた全面ガラス張りの外装に天井までの大きな白壁とコンクリートフロアを備えた55㎡のポップアップスペース。
ファッション・アパレル関連の展示会場、ショールーム、ポップアップスペース、物販会場、アートやデザインのギャラリー、展覧会場、アート、映像、音楽を使用したイベント会場としての利用に適しています。ガラス面内側から全面ラッピングを施し屋外広告としての同時利用も可能です。
ファッションウィークの目的や世界4大コレクションの特徴、東京コレクションをはじめとする国内のコレクションについて紹介しました。
ファッションウィークでは、来シーズンのトレンドが発信されるため、ファッション・アパレル分野への注目度が高まる時期です。
今回紹介したおすすめのスペースを参考に、出店を検討してみてください。
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2016年5月12日
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