公開日:2016年1月26日
更新日:2023年11月29日

商品価格設定のポイント

商品の価格設定は、ブランドの成長を左右する重要なものです。各種手数料や出店料を意識して価格を決めなければ、利益が確保できず、ブランドの長期的な成長は望めません。この記事では、ブランドを育てるという観点から、適切な商品価格設定のポイントを解説します。

はじめは趣味の一環として作っていたアクセサリーや洋服が少しずつ人気になり、本格的にECやリアル店舗への出店を検討しはじめている人も多いのではないでしょうか。

しかし、EC・リアル店舗の出店問わず、本格的に出店しようとすると、販売手数料や出店料がかかり、これまで趣味でやってきた商品価格では利益率が確保できず、継続的な発展は望めません。

そこでこの記事では、これからハンドメイドや輸入品ショップを展開したいと考えている人、すでにあるブランドをさらに大きくしていきたいと考えている人向けに、商品価格設定のポイントを解説します。

価格設定の基本は「一物一価」

商品の価格設定で基本となるのは「一物一価」の考え方です。

一物一価とは

一物一価とは「同じ商品はどこでいつ誰から買っても同じ価格である」状態のことを指します。

つまり、百貨店やショッピングセンターに出店したときの価格と、自社のECで販売する価格は同じでなければならない、ということです。

委託販売の場合の上代の考え方

委託販売の場合は、上代(お客様に最終的に販売する価格)を販売者が設定する場合もあります。とはいえ、希望の上代価格を販売者に伝え、できる限り上代価格を揃えるようにしましょう。

購入する場所によって商品の価格が違うと、お客様に「前にあそこで同じ商品を買ったのに、ここで買ったほうが安かった!」と不快な思いをさせることになってしまいます。

ブランド価値を守っていくためにも、一物一価の法則は厳守しましょう。

(注)セールによる値引きはこの限りではありません。しかし、その際も値引き前の定価金額の表示はどの場所でも同じ状態にすることが重要です。

価格の設定基準は目的次第で異なる

価格設定を考える際、その基準となるのは、最終的に自分のブランドをどの程度の規模にしたいのかという「目的」の部分です。

例えば下記の3つのケースで事業を展開していたとした場合、ベストな価格戦略はそれぞれ異なります。

  • 利益は追わず、趣味の延長程度で販売したい
  • ECでの販売が中心だが、時折ポップアップストアを出店したい
  • ブランドを大きくし、百貨店やショッピングセンターでの常設出店を目指したい

利益は追わず、趣味の延長程度で販売したいケースの場合

趣味の延長での販売が目的となるこのケースでは、利益度外視で販売できる価格の安さが武器になります。

フリマアプリやハンドメイドマーケット、Instagram、Twitterなどのツールを使って自分ひとりで制作〜販売するのであれば、原価率は60~70%程度に設定しても赤字にはなりません。

オーダメイドや限定デザインなど、小回りのきく商品展開と安価な価格設定でファンを獲得していきましょう。

ECでの販売が中心だが、時折ポップアップストアを出店したいケースの場合

プロモーション等の目的で、時折ポップアップストアなどを出店するこのケースの場合、販売手数料や出店料分を商品価格に上乗せする方法と、あくまでプロモーションと割り切って、赤字覚悟でポップアップストアを出店する方法が考えられます。

この場合は、自社ECで販売した場合の利益率を基準に、年間のプロモーション費、それにかかる人件費を差し引き、全体として赤字にならないかを計算しながら、一つ一つの商品価格の設定を行うようにしましょう。

商品によっても原価率は左右されますが、原価率が50%を超えないような価格設定が必要です。

ブランドを大きくし、百貨店やショッピングセンターでの常設出店を目指したいケースの場合

百貨店やショッピングセンターでの常設出店を目指し、ブランドを大きくしたい場合では、はじめから販売手数料や出店料分を商品価格に上乗せする必要があります。

また常設出店する場合には販売員の人件費やディスプレイなどの設備代、ショッパーやラッピング用品などの資材代もかかってきます。

商品や出店先・時期や場所にも左右されますが、商業施設への出店の場合は、売り上げ全体の20〜40%程度を出店先へ納める必要があります。そのため、出店料を差し引いた残りの60〜80%がブランドの利益として残る形になります。

そこからさらに販売に係る様々な支出が引かれますので、原価率は30%程度を目安にしましょう。

価格設定時の注意点

価格設定基準はブランドの目的によって異なりますが、実際に価格を決める際は下記の点にも注意して決めるようにしましょう。

競合ブランドの価格を参考にする際は、競合の販売目的を見極める

販売価格を決める際、競合ブランドの価格を研究することは、消費者の意識を理解する上でも重要なことです。

しかし、単純に「このブランドがこれくらいだからうちもこれくらいでよいだろう」と早合点するのではなく、そのブランドがどのような目的で販売しているのかを見極めるようにしましょう。

例えば同じような素材を使用していても、前述のように「趣味の延長」として販売しているブランドと、「ブランドを大きくする事」を前提としているブランドでは、それぞれ全く異なる価格設定になっているはずです。

ゴールを見据え、フェーズに応じて価格を変える

最終的に「百貨店やショッピングセンターへの出店」をゴールとしているのであれば、百貨店やショッピングセンターに出店しているブランドの価格でいつかは販売しなければならないということを意識しましょう。

特にハンドメイドや小規模な輸入ECですでに成功している場合、「そこまで値上げをしても魅力に感じてもらえる部分はあるか」であったり、「独自性を打ち出せているか」などを、あらかじめ考えておくことが重要です。

また、最終的に百貨店やショッピングセンターへの出店を目指すとしても、そのブランドを始めた当初の段階で低価格の商品から販売していく方が良いでしょう。

最初から高価格帯の商品だけを販売するのではなく、お客様の反応を見ながら高付加価値の商品を投入したり、素材を変えるなどして徐々に商品価格を上げていく、という方法を取るようにしましょう。

価格設定は戦略的に

ブランドを大きく育てていくためには、リアル店舗への出店や、ポップアップストアの出店、さらにはマーケティングや広告等のプロモーションなどの費用が必要になってきます。

はじめに”どの程度までブランドを大きくしたいのか?”を決定し、価格戦略を立てることでブランド価値を高めていきましょう。

もちろんすでに販売しているブランドも、今の自分の段階と将来的にどの段階まで進めたいのかを整理し、価格戦略を立てることをおすすめします。

また、商品価格の値上げの際には、原材料の価格高騰やデザインの変更など、これまで購入してきてくれたお客様も納得できるような理由を添えて、丁寧にお知らせすることも忘れずに行い、今まで付いてきてくれたファンを大切にするようにしましょう。


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