ECが発達し、店舗で実物を見た後にネットで最安値を調べて購入する “ショールーミング”が起きるようになってきました。ショールーミング化が進むこれからの時代の店舗のあり方について、ECの発達に加えて価格比較サイトやレビューサイトによる影響も踏まえながら考察していきます。
家電量販店を中心に広がる “ショールーミング”。
オンラインのショッピングモールや価格比較サイトの発達によって、店舗で買うよりも安い金額で購入することが容易になり、その場で買わずにECを通して購入する人が増えてきました。
そこで今回はショールーミング化が進むこれからの時代の店舗のあり方について考察します。
そもそもショールーミングが広がった背景には、ECの発達に加えて価格比較サイトやレビューサイトによる影響があります。
店頭で見た商品の最安値や口コミをその場で調べることができるため、実物を確認した後の購入検討がオフラインからオンラインへ移行し、そのままオンラインでの購入につながるという流れが起きているのです。
特に家電など高額な耐久消費財でその傾向は顕著で、JADMA 通販研究所が調査したアンケート結果によればなんと6割もの人が家電購入においてショールーミングの経験があるといいます。
▲出典:JADMA 通販研究所
一般的な小売店舗は販売額に応じて手数料を受け取るビジネスモデルとなっているため、その場で購入せずにECへ流れてしまうショールーミングへの対抗策をとっているところも少なくありません。
しかしショールーミングの流れは不可逆であり、今後ますます加速していくと考えられます。
また店頭で商品を見た後に比較サイトやレビューをチェックするだけではなく、事前にリサーチしてから店舗を訪れる人々も増えています。
アメリカでは2012年時点で83%以上の人が店舗に行く前にネットで調べると回答しており(※)、最近ではそうした能動的な検索だけでなくWebメディアやSNSを通した受動的な接触も重要になってきています。
※参考:Most shoppers go online to research products before buying in stores
つまり消費者の購買行動は下記のようにオンラインとオフラインを行き来する流れが一般的になりつつあるのです。
1.能動的に検索するもしくはSNSを通した受動的な認知(オンライン)
2.店舗で商品を体験し理解を深める(オフライン)
3.価格や口コミを調べ、納得した後に購入する(オンライン)
特に高額商品ほど購買に慎重になるため、店舗で実物を見た後に再度オンライン上で最安値や評判をチェックする傾向が強くなります。
こうした流れをいち早く察知し、販売ではなく商品体験をメインにした場を展開するSamsung837やファミリア代官山店といった事例も増えてきました。
また欧米を中心にBOPIS(Buy Online Pick-up In Store)のようにオンラインで購入したものを店舗で受け取るという仕組みを取り入れる店舗も増加しており、顧客接点の多様化が進んでいます。
O2O(Online to Offline)やオムニチャネルという言葉が一般的になって久しいですが、これからはオンラインとオフラインを絶えず行き来するフローを意識することが重要と言えそうです。
今後さらにショールーミングが進んでいく中で、リアル店舗の存在意義は最終的な販売の場ではなくあくまで顧客接点のひとつとして購入フローの途中に組み込まれていきます。
ショールーミング化の流れを正しく理解し、商品やブランドへの理解を深めることを意識した店舗づくりを意識していきましょう。
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