ポップアップストアの在庫管理のコツ

ポップアップストアを出店する際、意外と時間がかかる開店前の準備や商品の補充です。

スペースによってはストック（在庫）専用の場所をつくることが難しく、店舗でのオペレーションの動線が悪い場合もあります。

また、慣れない場所での商品陳列や商品補充は時間がかかることが多く、余裕を持って陳列を開始する必要があったり、結果として商品補充ができずに売り逃してしまうこともあったりします。

とはいえ、ストック作りのちょっとした工夫で、開店準備や商品補充にかかる時間を大きく減らすこともできます。

そこで今回はポップアップストアのための ストックづくりのコツをご紹介します！

ストックづくり におけるPDQという考え方

PDQ什器とは？

アメリカでは、PDQ(Pretty Done Quick)といわれる一般的に普及している什器があります。

直訳すると「とても早くできる」という意味ですが、日本でもコンビニやスーパーのお菓子売り場で見かける「箱を破るだけで陳列できる什器」のことを指します。

従来であれば、納品の際に店舗ごとの什器に移し替える作業が発生します。しかし、このPDQ什器を使うことで大幅に作業時間を短縮することができるということで、スーパーやコンビニで一気に取り入れられました。

PDQの考え方を応用する

大手メーカーでもない限り、オリジナルのPDQ什器をつくることは難しいですが、この考え方を取り入れることは規模の大小に関わらず可能です。

開店準備を楽にするためにも、事前に商品を準備する際ダンボールに適当に放り込むのではなく、できるだけ陳列する状態に近づけて収納するようにしましょう。

すでにVMDや使用する什器はある程度決まっているかと思いますので、例えばその什器ごとに袋分けしていれておけば、開店当日の作業は取り出すだけになります。

また、各商品をどこにしまったかわからなくなってしまう、という事態も開店当日は起きやすいものです。これらを防ぐためにもPDQの考え方は重要です。

例えば、商品ごとにダンボールにしまうよりも、陳列場所で分けて商品をしまっておくとします。

この場合、その陳列場所の商品はひとつのダンボールから取り出せば済むので、商品をしまったダンボールを探す手間が省ける上、ダンボールを行き来して商品を取り出す手間も省くことができます。

ストックの法則をつくる

開店準備とは別に、補充商品のストックにも法則をつくっておくことで商品の補充をしやすくし、売り逃しを防ぐことができます。

誰が売り場に立っても商品を探せる仕組みを作る

陳列の基本ルール「サイジング」とは？で、お客様が目にする売り場でのサイジングとカラーの法則についてご紹介しました。

サイジングとカラーの法則をストックと揃えておくとで、誰が売り場に立ったとしてもすぐに商品を探し出すことができます。

また、アクセサリーなどの小さな商品は空き箱に厚紙で仕切りを作り、カラーや品番ごとに並べておくと撤収の際の商品個数チェックも簡単になります。

ストックの法則作りのコツ

ストックの法則をつくる際は、下記をポイントにして設定するようにしましょう。

• 誰が売り場に立ってもすぐに商品を探し出せること
• 最少の動きで品出しができること

品出しの時間を短くすることで、接客の時間が増えたり、お客様から色違いやサイズ違いの商品を聞かれたときにすぐに対応できたりと販売効率を上げることができます。

また、はじめて入った人でもわかりやすいストックにしておけば教育コストも下がり、準備や接客といった本質的な仕事に時間を割くことができるようになります。

まとめ

ポップアップストアの開催前はいろんな準備に気をとられて商品のストックは後回しにしがちです。

しかし、普段からの商品ストックに「全員共通の法則」を作っておけば、ポップアップストアの準備も簡単に行うことができます。

販売機会を無駄にしないためにも、普段から在庫整理について考えるクセをつけていきましょう！

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