“移動する編集部”としてオフィスを移動しながらメディアやイベントの運営を行う「灯台もと暮らし」の取り組みをイベントレポートとともにお届けします!
オフィスといえばいつも同じところにあり、毎日同じ場所に通うもの。
そんな常識を覆し、”移動する編集部”と称して1~2ヶ月の間特定の地域に拠点をもってその地域に根ざしたコンテンツ発信に挑戦しているメディアがあります。
まちに馴染み、表面的ではないその地域の魅力を発信する灯台もと暮らしの新しい取り組みについてご紹介します。
▲今回お話を伺った小松崎さん(左)と荻原さん(右)
“移動する編集部”という新しい取り組みに挑戦したのはこれからの暮らしを考えるウェブメディア・灯台もと暮らし。
これまでにも日本全国の様々な地域へ取材に出向いてその地域の魅力を発信してきましたが、「同じ地域に、ある程長期間度滞在することでしか見えてこないことが必ずある」という考えのもと、1〜2ヶ月の間特定の地域に拠点をもって取材・執筆・イベント活動を行っています。
【参考】「移動する編集部」にそろそろチャレンジしてみたいと思います。
2016年12月からはじまったこの新しい取り組みの第一弾として、12/10には【参考】もとくらフォト散歩 in 松陰神社前というイベントを開催。
今回はそのイベントの模様をレポートしつつ、イベント運営でこだわったことや”移動する編集部”に挑戦してみて感じたことについてお話をうかがいました。
▲フォト散歩の様子。3、4人のグループに分かれてまちを歩きながら風景を写真に残す。
イベントの内容は、12月の1ヶ月間灯台もと暮らし編集部が拠点を置く松陰神社前を歩きながらまちの風景を撮影し、後半にテーブルフォトを勉強する、というもの。
これまでにも様々なイベントを開催してきた灯台もと暮らし編集部にとっても、今回のイベントは新しい挑戦だったと言います。
小松崎さん :「これまでのイベントは毎回場所をお借りして開催してきたのですが、より自分たちらしさをもったイベントにするためにも拠点となる場所を持ちたいという思いはずっとありました。
今回は”移動する編集部”として1ヶ月限定ではありますが自分たちの拠点をもつことができたので、この場所を軸にイベントを企画したいと考え実施に至りました。
普段私たちが取材対象の地域にお邪魔する際、その地域のことをよく知る方がアテンドをしてくださいます。
やはりアテンドの方がいてくださると地域への理解が深まりますし、自分ひとりで歩いていては気づけないこともたくさんあります。
今後は私たちがアテンドする側としてその地域の魅力を伝えられるイベントを開催したいと思い、その第一弾として松陰神社前でフォト散歩イベントを開催しました。」
▲イベントページのアイキャッチ。パッと目を引き、イベント内容が伝わりやすい。
今回のイベントの集客は灯台もと暮らしのメディア上とメンバーのSNSでの告知を中心に行ったとのこと。
参加申込み用のイベントページ上ではこのイベントのために撮り下ろしたワークショップのイメージ写真を掲載。
アウトプットのイメージがあることで「自分もこんな写真を撮ってみたい!」と感じてもらいやすかったようです。
▲当日参加者に配布されたネームタグ。手作り感のある紙質と手書きの文字はまちの雰囲気にもぴったりで、こうした小物へのこだわりがイベント全体の雰囲気を作り上げる。
荻原さん :「『テーブルフォトを学ぶ』という文字だけではイベントの雰囲気をイメージしづらいため、『こんな写真が撮れるようになります』ということがひとめでわかるようイベントページ上の写真はすべて撮り下ろしました。
参加者の方も『写真を勉強したい』『テーブルフォトに興味があった』という方が多く、スマートフォンでもOKとしていたのですがほとんどの方が本格的なカメラを持参されていたのが印象的でしたね。
それ以外にも松陰神社前というまちの雰囲気にあわせて、参加者につけてもらうネームタグのクラフト感にもこだわりました。
もともとは名札にしようと思っていたのですが、胸につけてまちを歩くのは恥ずかしいのではないかと考え、カメラにもつけやすいストラップ風のネームタグに変更しました。
紙質や手書きの文字で手作り感にこだわったアイテムだったので、当日『かわいい!』と好評で嬉しかったです。」
▲フォト散歩終了後は編集部が拠点としているスペースでワークショップを開催。
小松崎さん :「集客面ではこれまでの経験を生かして、イベントページの公開前に参加してくれそうな方に事前に声をかけておいたり、こまめに『残り◯枠になりました』という投稿をするといった取り組みで当日は満席となりました。
話題になっている、盛り上がっている雰囲気を演出するのも集客面では重要なポイントだと思います。
またこの日は別の担当者の企画で待てない男女の夜会というイベントも開催したのですが、こうした企画は男性が集まりづらいため集客にも工夫を凝らしていました。
その中でも有料noteで「待てない男女の夜会」の準備というコンテンツを5回にわけて発信したのは効果が高かったようで、『書いた人に会いたい』という理由で参加した方もいらっしゃったようです。
記事の中で体験談を交えながら当日のトークテーマを小出しにしたことで、イベントの雰囲気がイメージしやすく、参加してみようという気持ちになっていただきやすかったのではないかと思います。」
▲魅力的な写真を撮るための基本やテーブルコーディネートのコツをレクチャー。
荻原さん:「当日は座学でテーブルフォトを撮る際のコーディネートのポイントについてレクチャーした後に実際に撮影していただいたのですが、学んだことを生かして楽しみながら取り組んでいただけたようでイベント後にSNSに投稿された写真を見るのも楽しかったです。
特にテーブルフォトを撮る上で “ストーリーをつくる”ことの大切さをお伝えしたかったので、『ディレクションの大切さを学んだ』『ストーリーを考えて作っていく重要性を感じた』といったSNSでのコメントを見て嬉しく感じました。」
▲座学で学んだことを生かし、グループに分かれてテーブルフォトを実践。
小松崎さん :「イベント中に撮影した写真は『#motosanpo』というハッシュタグをつけてInstargramやTwitterにアップしていただきました。
今回は新しい試みとして、投稿していただいた写真の中から灯台もと暮らしでアップ予定のイベントレポート記事でご紹介することを事前にお伝えしていたこともあってか、クオリティの高い写真をたくさん投稿いただきました。
ご参加いただいた方の中には普段灯台もと暮らしを読んでくださっている方も多く、そうしいったメディアの記事に自分の写真が掲載されたりコメントがもらえるというのは特別な体験だと思います。
灯台もと暮らしとしても、ただ僕たちがコンテンツを発信するだけではなく読者のみなさんと一緒に作り上げていきたいという想いをもっているので、今後もこうした取り組みは取り入れていきたいと思います。」
【参考】【イベントレポ】もとくらフォト散歩 in 松陰神社前12月10日(土)~焼き菓子・ケーキをおいしく撮ろう~を開催しました!
もとくらフォト散歩で撮った写真たち。VSCOっぽく、kinfolkっぽく、クリスマス色足してできあがり。
#motosanpo1610:19 PM – Dec 10, 2016See うの’s other TweetsTwitter Ads info and privacy
荻原さん:「私自身もまちを散歩することが好きなので、今後もエリアを変えてこうしたフォト散歩イベントを開催していきたいと考えています。
今回は自由にまちを撮ってもらうかたちでしたが、今後はアテンドの方に解説していただきながらまちを巡ったり、地域の方に話を聞きに行くイベントなどもできたらいいですね。
そのまちにあったやり方で魅力を伝えていけたらと思います。」
小松崎さん:「今回はじめて自分たちの拠点をもってイベントを開催できたことで、地域側の人間として参加者を受け入れるということを疑似体験できました。
これまでは数時間いくらというかたちで都度場所を借りてきましたが、拠点があることで準備時間への自由度も高まりますし、その場限りではなく今後も関係性が続いていく安心感もあるように思います。
今回は僕たち自身も松陰神社前に拠点を移してから日が浅かったのであまり詳しくアテンドできなかったのですが、今後は自分たちがアテンドする側として地域の魅力を伝えていきたいと考えています。
個人的にはそのまちの “仕事場”を撮って記事にするといった企画もやってみたいと思っていて、そうした移動する編集部だからこそできる取り組みを読者のみなさんにも楽しんでいただければと思っています。」
今回灯台もと暮らし編集部が1ヶ月間拠点として利用し、イベントの開催スペースにもなったのは世田谷にあるお洒落なカフェ型のレンタルスペース。
下北沢と松陰神社前の中間地点にあり、ヴィンテージ家具や雑貨で彩られた空間は女性からも好評でした。
10名程度の小規模なワークショップイベントを開催したり、展示会や撮影など様々な用途で利用可能なスペースです。
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