ポップアップストアの成功は場所に大きく依存します。しかし、SNSで多くのファンを集められている場合は、一等地でなくてもお客様を集められ、価格を抑えた出店が可能です。この記事では、SNSを活用したThreeArrowsの事例をご紹介します。
日本全国、どこのお客様にも商品を提供できるのがEコマースの強みです。
しかし洋服など試着が必要な商品は、気になっていてもなかなか購入に踏み切れないお客様も多いため、Eコマースサイトに対して実際に試着できる場を求める消費者の声は年々強くなっています。
とはいえ、実際に試着できる常設店舗を運営していくためには資金的・人員的にブランドとしての体力が必要です。そのような中、資金を抑えて出店できるポップアップストアは、ブランドと消費者の双方のニーズを捉え、年々広がりを見せています。
その上で、すでにSNSなどで多数のファンがついているブランドの場合、強い集客力を持つもののレンタル料金の高い一等地ではなく、少しはずれたエリアで家賃を抑えて出店することが可能なため、さらに効果的にポップアップストアを出店していくことが可能です。
そこで今回は、ファンのお客様向けに関東ではじめてポップアップストアを開催したThreeArrows(スリーアローズ)の事例をご紹介します。
▲店内の様子。手前のパーカーは定番の人気商品で、今回のポップアップストアではほぼ完売に。
今回開催されたポップアップストアについて、ThreeArrowsの山﨑さんにお話を伺いました。
普段は福岡の常設店舗とEコマースサイトを中心に販売されている中で、今回なぜ東京でポップアップストアを開催されたのでしょうか?
私がポップアップストアに興味を持ったのは、たまたま名古屋のセレクトショップの一角でポップアップストアを開催してみないかと、そのお店からお声がけいただいたのがきっかけでした。
そこで売り上げやお客様の反応から手応えを感じ、東京と大阪でもそれぞれポップアップストアを開催してみたいと思い、今回のポップアップストアにつながりました。
▲通りからも見えやすいガラス張りの窓。
福岡が拠点ということで、東京でのスペース探しは内覧ができなかったかと思います。そのような中で、今回のスペースに決定した決め手はどういったポイントだったのでしょうか?
今回ポップアップストアを開催した目的が、不特定多数のお客様にブランドを知っていただくということではなく、ファンのお客様に来店していただき実物を手にとってみていただきたいということがメインだったため、開催エリアはあまり限定せずに探していました。
今回のポップアップストアを開催したスペースは、スペースの雰囲気がブランドの雰囲気にも合っていたことが一番のポイントです。また、出店に必要な什器がすべて揃っていることも、魅力的に感じたポイントです。
▲まるで本物のお店のような外観。
今回のポップアップストアに来店されたお客様は、どのような方が多かったのでしょうか。
ポップアップストアに来店されたお客様のほとんどが、お店のSNSを見て来店してくださった既存ファンの方でした。
関東在住のお客様には実物を見ていただける場所がありませんでした。そのため、今回のポップアップストアで商品をお試しいただき、その場でご購入いただいたお客様もたくさんいらっしゃいました。
ご来店いただいたお客様のほぼ100%が、何かしら商品を購入して帰られたのではないかと思います。
また、ポップアップストアで実際に商品をお試しいただいたことで、商品に対する不安をなくしていくこともできたようです。そのため、今後は「Eコマースサイトで買い物します」とおっしゃってくださったお客様も多かったです。
▲什器はすべてスペースにあるものを利用。
はじめての東京でのポップアップストアということで、商品選定や在庫調整が難しい部分もあったのではないでしょうか?
スペースの広さなどを実際に確認できなかったこともあり、在庫の面では調整が難しい部分はありました。そのため、基本的には売り上げ目標の2倍を目安に在庫量を用意しました。
また私たちの場合、メインでの販売経路はEコマースなので、もしその場での在庫がなくなってしまったとしても、Eコマースサイトからご注文いただければご購入いただくことができます。
なお、在庫がなくなってしまった場合は、ポップアップストアの店頭でご購入いただいた分は送料無料というサービスを行うようにしました。
すぐに売り切れてしまった商品もあり、次回ポップアップストアが開催される際には早めに来ますとおっしゃってくださる方も多かったです。
▲自社商品だけでなく、ファストファッションブランドも組み合わせてリアルなコーディネートを発信。
来店された方のほとんどが既存ファンのお客様ということですが、何を見て来店された方が多かったのでしょうか?
やはりInstagramを見て来店された方がもっとも多かったように思います。
そのほかにもTwitter、Facebookやブログでも告知しましたが、やはり「いつもInstagramを見ています!」と声をかけてくださる方が多かったですね。
これは福岡の店舗でも同じなのですが、スタッフが積極的にInstagramに出るようにしていることもあり、お客様が来店された際には親近感をもってお声がけいただけるように思います。
Instagramは私たちとしても特に力をいれていて、開店時・営業中・閉店時の最低3回は更新するようにしています。
閉店時はその日いらっしゃったお客様と映った写真をアップすることも多く、「Instagramに載せてください!」とお客様の方からおっしゃっていただくことも多く、嬉しく思っています。
▲来店されたお客様の写真もInstagramにアップ。
今後出店したいエリアなどはありますか?
私たちがポップアップストアを出店する目的としては、既存のお客様に商品を見て・触っていただきたいということが第一なので、「立地よりもThreeArrowsのブランドイメージに合ったロケーション」にこだわりたいと思っています。
福岡の常設店舗も繁華街から離れた海沿いにあり、お店に来るという体験もひとつのイベントとしてブランド価値の向上につながっているように感じます。
今回は東京で開催し、2016年12月には大阪でのポップアップストア出店を予定していますが、そういった大都市圏以外にも逗子・湘南エリアにも興味を持っています。
お客様にThreeArrowsの商品と世界観を楽しんでいただける場として、今後も定期的にポップアップストアを企画していきたいと思います。
今回ポップアップストアが開催されたのは中野徒歩5分のところにあるニューヨークスタイルの路面スペース。
路面でアクセスも良く、ガラス張りなのでニューヨークの空気感で統一した内装が外からもよく見え、入りやすい雰囲気です。
ラックや棚もそのまま利用できるので、什器の用意はほとんど必要ありません。
スペース利用料金もお手頃ですので、数日間のポップアップストアやショールームとしてお気軽にご利用ください。
利用料金 | エリア | 広さ |
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10,000円/日〜 | 中野 | 26㎡ |
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2016年3月14日
2015年11月11日
2015年11月27日
2015年10月19日
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2024年4月28日