高級住宅街の「田園調布」、日本の玄関口、羽田空港を含めた「糀谷・羽田」、ターミナル駅付近に商業施設が集積する繁華街の「蒲田」、ファミリー層が多く居住する「大森」など、高級住宅街や工業地域、商業地域がエリアで分かれる23区最大の面積を誇る大田区の解説とともにポップアップ・催事におすすめなイベントスペースを紹介します。
記事のポイント
1.高級住宅街「田園調布エリア」
2.多くの人で賑わう人気ショッピングスポット「蒲田エリア」
3.公園が点在し、ファミリー層に適した「大森エリア」
4.日本の玄関口・羽田空港のある「糀谷・羽田エリア」
大田区とは?
大田区の成り立ち
大田区のアクセス
大田区の特徴
大田区のまとめ
この記事を読んでくれた方におすすめ
大田区の基本データ | |
---|---|
総面積 | 61.86平方キロメートル |
人口数 | 733,240人(2024年3月1日地点) |
世帯数 | 410,025世帯(2024年3月1日地点) |
大田区の各エリア | 調布、蒲田、大森、糀谷・羽田 |
東京都において東南部にあるのが、大田区。北には品川区と目黒区が、東には東京湾が、北西は世田谷区が、西と南においては神奈川県の川崎市が接しています。東京都23区の中でも最も広い面積を持ち、そのおよそ1/3が羽田空港の敷地となっているエリアです。
大田区は多摩川や東京湾に接していることから、自然を身近に感じられる地域でもあります。公園も充実しており、子どもが遊べる場所が多いとファミリー層からも人気です。
大田区内には田園調布をはじめとした高級住宅街に加えて、住宅街と下町の雰囲気が混在するエリアや工業地帯、商業エリアもあり、多様な面を持ち合わせているエリアでもあります。
ものづくりの街として名高い大田区が工業地帯となったきっかけは、明治時代に建てられた東京ガス大森工場から。大正以降になると
東京湾が埋め立てられ、昭和に入ると人口の島に中小工業が進出し、製造業が盛んになりました。以来大田区は、東京を代表する工業地帯となったのです。
大田区の人口はおよそ73万人で、東京都23区の中では3番目の多さであり、ファミリー層が多く住んでいます。令和4年(2022年)の4月に2年連続で待機児童ゼロを実現した大田区は、子育て支援制度が充実しているのも特徴。子どもを産んで育てやすい地域づくりに注力しています。
昭和7年(1932年)に東京市に編入された際に、大森区と蒲田区が誕生。第二次世界大戦後の昭和22年(1947年)の3月15日に大森区と蒲田区が合併することで、現在の大田区が生まれたのです。大田区が出来た際、大森区と蒲田区の一字をそれぞれつけて区の名前となりました。
明治9年(1876年)に大森駅が開業し、後期になると現在の京急本線が開通することで交通アクセスが向上。大田区は海水浴場や景勝などが楽しめる行楽地・別荘地として発展していきました。
大正時代に入ると中小の工場が進出し、京浜工業地帯の一部が形作られていきました。関東大震災後は台地部における住宅化が急激に進んでいき、田園調布などの住宅街が生まれ、人口が増加していったのです。
その後、1967年〜1992年の間に東京湾を埋め立てていったことで、大田区は東京都23区内の中でも最も広い区となっていったのです。
大田区といえば羽田空港の印象を持つ方も多いと思われますが、空港の歴史がスタートしたのは昭和初期に立川から東京飛行場が移転してきたことがきっかけ。戦後になると東京国際空港(羽田空港は通称)となり、その後も拡張・発展を続けることで、世界でも屈指の発着回数を誇る空港となっていったのです。
近年では大田区内にあるJR蒲田駅の大規模再開発がスタート。周辺の整備も計画されており、この先の発展にもますます目が離せません。
大田区はJR東日本をはじめ、東急や京浜急行、東京モノレールといった数多くの路線が乗り入れている地域です。品川や渋谷、新宿といった東京都内の主要都市や、駅によっては神奈川県や埼玉県へのアクセスに優れており、通勤・通学やプライベートでも行き来がしやすいです。
羽田空港に関しては東京モノレールや京急空港線により、スムーズに訪れられます。
大田区内主要駅の利用者数 | ||||
駅名 | 田園調布駅 | 蒲田駅 | 大森駅 | 羽田空港第2ターミナル駅 |
利用者数 | 合計28,655人{東横線18,507人+目黒線10,148人(※1)} | 合計250,824人{池上線63,543人+東急多摩川線73,635人(※1)+京浜東北線113,646人(※2)} | 72,568人(※2) | 18,834人(※3) |
蒲田駅からは東京まで乗り換えなしで23分、渋谷まで乗り換えありで24分、新宿まで乗り換えあり29分で移動ができます。
大田区の鉄道路線 | |||||
鉄道会社名 | 路線名 | 田園調布駅 | 蒲田駅 | 大森駅 | 羽田空港第2ターミナル駅 |
東急電鉄 | 東横線 | 〇 | – | – | – |
目黒線 | 〇 | – | – | – | |
池上線 | – | 〇 | – | – | |
東急多摩川線 | – | 〇 | – | – | |
JR東日本 | 京浜東北線 | – | 〇 | 〇 | – |
東京モノレール | 東京モノレール羽田空港線 | – | – | – | 〇 |
(※1:東急電鉄「2022年度乗降人員」より)
(※2:JR東日本「各駅の乗車人員 2022年度」より)
(※3:東京モノレール「会社概要」より)
羽田空港のアクセスに関しては蒲田駅と京急蒲田駅を繋ぐことで更なるアクセスのしやすさを図る、新空港線(通称・蒲蒲線)の構想が進行。更なる利便性の向上に、期待が高まっています。
大田区内には京浜急行バスや東急バス、コミュニティバスの「たまちゃんバス」などのバスルートも張り巡らされており、区内の移動もしやすいです。
大田区の西側に位置する調布エリアは、日本でも有数の高級住宅街である田園調布があります。田園調布は初めから計画を立てて造られた街であるため、目を見張る景観や各所に作られた公園から溢れる緑が満喫できるエリアです。
田園調布駅の西側には放射状にイチョウ並木が植えられており、秋になると黄金色に色づくイチョウを見に多くの方が訪れ、散策を楽しんでいます。
田園調布駅は旧駅舎を一度解体してシンボルとして復元された、田園調布駅駅舎が有名。名所としてはその他にも、多摩川台公園や田園調布せせらぎ公園をはじめとした公園があり、各地で四季折々の美しい自然を堪能できます。
調布エリアは大型商業施設がないものの、田園調布駅に併設され駅舎の雰囲気に合った東急スクエア ガーデンサイトやスーパーがあり、日常的な買い物が可能です。
大田区において中心からやや南にある蒲田エリアは、大田区役所や警察署、税務署などの官公庁が集う中心ともいえる地域です。
エリアには蒲田・梅屋敷・蓮沼があり、中でも梅屋敷と蓮沼は穏やかな雰囲気の住宅街が広がります。
蒲田エリアでも特に賑わいを見せているのが、ターミナル駅もあり老若男女が集う蒲田。小規模ながらも高い技術を誇る町工場があるだけでなく、大田区内の屈指の繁華街でもあり、商業エリアでもあります。
蒲田駅の前は買い物スポットが充実しているのが特徴。大型のスーパーに加えて東急プラザやグランデュオ蒲田といった商業施設や、西口にあるアーケード街のサンライズやサンロードをはじめとした商店街もあり、買い物を存分に楽しめます。
蒲田は買い物だけでなく、グルメも評判。中でも発祥の地として名高い羽根付き餃子が人気で、駅前には10店舗以上の餃子屋が営業しており、餃子好きやグルメ好きの舌を虜にしています。
大田区の東にある大森は、蒲田と並んで人気のエリア。大森駅の東側に繁華街とオフィス街が、西側には落ち着きのある住宅街があるため、東西でガラッと雰囲気が変わります。
ファミリー層が多い大森は、商業施設をはじめ買い物環境が充実。駅直結のアトレ大森や足を伸ばした先にはイトーヨーカドー 大森店などがあり、エリア内で買い物がしっかりできます。
大森エリアの東には東京湾も面しており、海を感じられるのも特徴的。東京湾近くにあるしながわ水族館では、さまざまな海洋生物が見られます。
その他にも大森には数々の公園があり、中でも人気なのが平和の森公園です。自然を感じられるだけでなく子どもが遊べるスポットもあり、土日になるとファミリーで賑わっています。
海側にある大森ふるさとの浜辺公園は東京で初となる、区立海浜公園。浜辺で遊べるだけでなく、東京都23区の中でも屈指の長さを誇るローラー滑り台があり、外で思う存分遊べるでしょう。
大森エリアにはその他にも馬込文士村と呼ばれるエリアがあり、大正の末期から昭和の初期まで、川端康成をはじめ多くの文士が住んでいました。文士の住んでいた場所には記念館や居住跡の案内板があり、文士に思いを馳せながら散策を楽しめます。
大田区の南東部にあるのが、糀谷・羽田エリア。糀谷は住宅と工場が入り交じったエリアであり、駅前は高層マンションがありつつ、商店街の奥には昔ながらの戸建ての住宅が広がっています。
糀谷の代表的スポットは、下町の雰囲気が色濃く感じられる糀谷商店街。古くから営業しているお店に加えて新しくオープンしたお店もあり、新旧が入り交じった商店街で買い物が楽しめます。
糀谷では毎年8月の上旬になると、40年以上の歴史を誇る糀谷阿波踊りが開催。見物客が2万人も訪れる人気のイベントは、糀谷のみならず大田区における夏の風物詩として親しまれています。
羽田は日本の玄関口ともいえる、羽田空港があるエリア。羽田空港は飛行機を利用するだけでなく、ターミナル内で食事を楽しんだり、航空機や綺麗な夜景を見て楽しんだりすることもできるため、多くの方で賑わう人気の観光スポットでもあります。
羽田の近隣にはグルメやライブ会場を兼ね備えた大規模複合施設の羽田イノベーションシティや、飛行機や日の出、沈む夕日も見られる散策路なども備えた公園のソラムナード羽田緑地も生まれました。
エリア内にある羽田神社では、毎年7月の末になると羽田神社例大祭が開催。他にはない「ヨコタ」とも呼ばれている独自の担ぎ方の神輿を見に、多くの方が訪れています。
個性豊かな4つのエリアで構成されているのが、大田区です。高級住宅街があるエリアや繁華街もある大田区の中心的なエリア、海も覗けて自然環境が充実しているエリアに、空の玄関口として多くの方が利用しているエリアもあります。
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