荒川区は利便性が向上した「南千住」や区政の中心地である「荒川」、再開発が進みつつも昔の雰囲気のある「町屋」、下町の雰囲気が漂う「東尾久」、ファミリー層に人気の「西尾久」、繊維街が評判の「東日暮里」、「西日暮里」があります。23区内では2番目に小さい規模ながらさまざまな特色を持つ荒川区について、解説します。
記事のポイント
1.区画整備により美しく便利になった南千住エリア
2.区政の中心、荒川エリア
3.再開発が進む下町、町屋エリア
4.工場地帯が広がる下町、東尾久エリア
5.のどかな雰囲気でファミリー層に人気の西尾久エリア
6.日暮里繊維街が賑わう東日暮里エリア
7.生活利便性の高い住宅街、西日暮里エリア
荒川区とは?
荒川区の成り立ち
荒川区のアクセス
荒川区の特徴
荒川区のまとめ
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荒川区の基本データ | |
---|---|
総面積 | 10.16平方キロメートル |
人口数 | 219,813人(2024年4月1日地点) |
世帯数 | 122,901世帯(2024年4月1日地点) |
荒川区の各地域 | 南千住、荒川、町屋、東尾久、西尾久、東日暮里、西日暮里 |
東京都において東北部に位置するのが、荒川区。北に足立区、東に墨田区、南には台東区と文京区が少し、西に北区が接しています。
北部に荒川が流れる荒川区の総面積は、10.16平方キロメートルと東京23区の中で22番目の広さです。
各エリアは再開発が進みつつ、歴史や下町情緒が感じられるため、新旧が入り交じった地域でもあります。また、北区は俳句のまちや繊維のまちなど、数々の側面を持ち合わせつつ、人同士の触れ合いも大切にしている地域です。
江戸時代には田畑が広がっていた荒川区は明治や大正時代に工場が建設され、ものづくりの街として発展。製造業は東京都23区の中でも2位であり、全事業所の中でもおよそ1/6を占めています。
荒川区は中小企業や住宅街に加えて商店街もあり、それぞれが程よく交じり合ったエリア。特に商店街は豊富にあり、中でも日暮里繊維街は若い層から年配の方に加えて海外の方も訪れており、買い物客で大賑わいです。
荒川区では隅田川が流れているほか、複数の大きな公園があり、自然にも恵まれているエリア。遊べる場所が豊富なため、子育て世帯も快適に住める環境が整っています。その他にも荒川区は、子育て支援の面でも充実しているのも特徴です。
待機児童数に関しては保育定員の拡大を図っており、2021年には待機児童数が21人に、2022年には待機児童数0人を達成しました。その他に子育て世帯を支援する事業として、あらかわキッズ・マザーズコール24や乳幼児・子ども・高校生等医療費助成なども実施しており、さまざまな支援策のおかげで子育て世帯にとっても住みやすいエリアとなっています。
昭和7年(1932年)に荒川区が誕生した際、現在における隅田川を当時は「荒川」と読んでいたことから名付けられました。
江戸時代に千住宿が日光街道にできたことで人の行き来が増えたのが、荒川区。また江戸時代の日暮里は、庶民の行楽地として人気を博していました。
江戸時代では農村だった荒川区ですが、明治時代に入ると隅田川を利用した水上交通により大規模な工場が建設されていき、工業地帯として発展。さらに都市部の人口が流入することで農地が宅地に変わっていき、人口が増えつつ商業エリアとしても発展していったのです。
現在の荒川区のシンボルともいえる都電は、大正時代に開通しました。同じく大正時代に起きた関東大震災後には農地の宅地化が進み、商工業としての成長の土台が築き上げられていったのです。
昭和7年(1932年)になると、南千住や三河島、尾久、日暮里が合併することで荒川区が誕生しました。なお荒川区が誕生してから昭和20年(1945年)頃までは、荒川区が東京市内において最も人口が多い区だったのです。
第二次世界大戦後は閉鎖された工場跡地に集合住宅が造られ、南千住などの住宅地ができました。現在の荒川区では、かつての工場用地を用いた大規模な開発や、駅周辺のリニューアル、公園の整備といったプロジェクトが進行中です。
大規模なマンションの建設や駅の利便性向上など、住みやすさや利便性が向上している一方で、下町情緒も溢れる荒川区は、住む街や観光地としての注目がますます高まるでしょう。
荒川区はJR山手線や京浜東北線、東京メトロ千代田線に日比谷線、つくばエクスプレスなど鉄道路線が充実。中でも都電荒川線は東京で唯一残る都電であり、荒川区を象徴する存在として地域住民に広く利用されています。
荒川区内主要駅の利用者数 | ||||
駅名 | 南千住駅 | 町屋駅 | 日暮里駅 | 西日暮里駅 |
利用者数 | 合計49,394人{JR東日本15,481人(※1)+東京メトロ28,241人(※2)+首都圏新都市鉄道5,672人(※3)} | 合計82,298人{東京メトロ55,740人(※2)+京成電鉄18,003人(※4)+東京都交通局8,555人(※5)} | 合計224,866人{JR東日本92,784人(※6)京成電鉄83,830 人(※4)+東京都交通局48,252人(※7)} | 合計258,092人{JR東日本84,256人(※6)+東京メトロ人143,717人(※2)+東京都交通局30,119人※7} |
{※1:JR東日本「各駅の乗車人員 2022年度(駅別ベスト100以下)」より}
{※2:東京メトロ「各駅の乗降人員ランキング(2022年度)」より}
{※3:つくばエクスプレス「1日平均乗車人員(年度別)(2022年度)」より}
{※4:京成電鉄「2022年度 駅別1日平均乗降人員」より}
{※5:東京都交通局「移動等円滑化取組報告書(軌道停留場)」(令和2年度)より}
{※6:JR東日本「各駅の乗車人員 2022年度(駅別ベスト100)」より}
{※7:東京都交通局「各駅乗降人員一覧(日暮里・舎人ライナー)」より。一日平均乗降人員(乗車+降車)}
日暮里駅からは乗り換えなしで池袋駅まで13分、新宿駅まで22分、渋谷駅まで28分で訪れられます。東京以外にも、埼玉や茨城にも電車1本で移動が可能です。
荒川区の鉄道路線 | |||||
鉄道会社名 | 路線名 | 南千住駅 | 町屋駅 | 日暮里駅 | 西日暮里駅 |
JR東日本 | 常磐線 | 〇 | – | 〇 | – |
京浜東北線 | – | – | 〇 | 〇 | |
山手線 | – | – | 〇 | 〇 | |
東京メトロ | 日比谷線 | 〇 | – | – | – |
千代田線 | – | 〇 | – | 〇 | |
首都圏新都市鉄道 | つくばエクスプレス | 〇 | – | – | – |
京成電鉄 | 本線 | – | 〇 | 〇 | – |
東京都交通局 | 都電荒川線(東京さくらトラム) | – | 〇(厳密には町屋駅前停留場) | – | – |
日暮里・舎人ライナー | – | – | 〇 | 〇 |
バスとしては都営バス以外にも荒川区内にコミュニティバスの「さくら」と「汐入さくら」も走っており、区内の各地をカバーしています。
荒川区というと下町情緒の溢れる地域の印象がありますが、自然が豊富であったり、再開発が進むことで利便性が向上したりしたと、さまざまな特徴を持つエリアでもあることはご存知でしょうか。地区によって異なる荒川区の特徴を、7つのエリアに分けてご紹介します。
荒川区内の東部にあるのが、南千住エリア。かつては工業が盛んな地域でしたが、整備や再開発を経て公園や水辺が整った美しいエリアとなりました。タワーマンションや綺麗に整備された景観に加えて、地域によっては昭和の名残も感じられる地域です。
南千住にはBiVi南千住やLaLaテラス南千住といった大型商業施設があるのが特徴。
飲食店やクリニック、ファッションなどのさまざまなお店が入っており、買い物環境が充実しています。
エリア内にはジョイフル三の輪商店街をはじめとした商店街や業務スーパー 三ノ輪店もあるため、普段の買い物もしやすいです。
南千住でも評判のスポットが、12万9千平方キロメートルもの広さを誇る汐入公園。
2006年に市街地再開発事業にて整備された公園には芝生広場やふれあい広場、遊具に噴水、野外ステージにバーベキュー広場があり、週末には家族連れで賑わっています。解放感のある汐入公園は隅田川花火大会が見られるスポットとしても人気です。
荒川区の中心部にある荒川エリアは、荒川区役所や荒川区立図書館 ゆいの森あらかわなどがあり、区政の中心部ともいえるエリア。大型の商業施設はないものの、ビッグ・エー 荒川三丁目店やスーパーバリュー 荒川一丁目店といったスーパーがあるため、日常的な買い物がしやすいです。
荒川エリアには数々の公園もあり、中でも荒川自然公園は6万平方メートル以上の敷地を誇る区立公園。テニスコートや野球場、児童遊園コーナーなどに加えて敷地内には白鳥の池があり、タイミングによっては優雅に泳ぐ白鳥を眺められるでしょう。
その他にも、荒川区役所の前にあり「区役所公園」とも親しまれている荒川公園は、区民の憩いの場。春に咲くソメイヨシノやシダレザクラをはじめ、四季折々の自然が楽しめるスポットとして人気です。園内には児童遊園コーナーで楽しむ子どもたちや、噴水の周りでお弁当やお喋りを楽しむ方もいます。
荒川区の北部にある町屋エリアは、子育て世帯から高齢者の方まで住んでおり、最近ではファミリー層も増えているエリアです。
エリア内には町屋駅前銀座商店街やまちやアヴェニューなどの商店街、銭湯や細い路地などの昔ながらの街並みが残っており、下町情緒も感じられます。
近年では駅周辺の再開発が活発に進行し、町屋駅近隣には複合商業施設が新たに設けられました。住所としては厳密には荒川区ながらも、駅直結のサンポップマチヤには飲食店やファッションのお店が入っており、ショッピングを満喫できます。その他にもコモディイイダ町屋店やまいばすけっとの各店があり、買い物がしやすいエリアです。
町屋には地元に住む人々から『原稲荷』と親しまれている稲荷神社や、大規模ではないものの各地に点在する公園(『くすのき山公園』とも呼ばれる町屋二丁目児童遊園)もあります。
荒川区の北西にある東尾久エリアは、隅田川や荒川が近いことから自然が身近に感じられる地域です。マンションや住宅に加えて、工場が密集しているエリアでもあります。
下町ならではの雰囲気も感じられる東尾久には、テイクアウトグルメも楽しめるおぐぎんざ商店街などもあるため、買い物だけでなく散策も楽しめるでしょう。
大型商業施設はありませんが、商店街以外にはライフ 東尾久店やオリンピック熊野前店といったスーパーがあり、日々の買い物も問題なくできます。
東尾久エリアには東京都立大学荒川キャンパスがあり、併設される形である都立尾久の原公園が桜の名所として有名。旭電化尾久工場跡地に作られた大きな公園には、芝生の広場やはらっぱがあり、遊具はないものの体をたっぷり動かして遊べます。
都立尾久の原公園の園内には200本のシダレザクラが植えられており、毎年4月にシダレザクラ祭りを開催。訪れる方々が咲き誇るシダレザクラを通じて、春の訪れを楽しんでいます。
荒川区において一番西にある西尾久エリアは、昔ながらの雰囲気のある住宅や中小の工業が集まったエリアです。大型商業施設はないものの、コディイイダ西尾久店や東武ストア 西尾久店、スーパーバリュー 西尾久店といったスーパーがあるため、普段の買い物がしやすいエリアといえるでしょう。歓楽街もないため、のどかな空気も漂う西尾久エリアはファミリー層からも人気です。
西尾久の名所と言えば、東京都で唯一の区営の遊園地であるあらかわ遊園。昭和25年(1960年)に開業したあらかわ遊園では、「日本一遅い」と称されるジェットコースターをはじめとしたアトラクションに乗ったり動物に触れ合えたりして、家族で楽しめます。
その他にも、荒川車庫前下車すぐにある都電おもいで広場では、昔の都電の停留所を彷彿とさせるスペースに、旧車両を展示。車両内にはジオラマや模擬運転台などもあり、現役で荒川区内を走る都電の世界にたっぷり浸れます。
荒川区において南部にあり、日暮里駅の東側を範囲とするのが東日暮里エリア。現在は高層マンションが数多く建ち、子育て世帯からも人気となっている住宅街です。
そんな東日暮里エリアといえば、なんといっても日暮里繊維街が有名。
日暮里中央通りを中心としておよそ1kmにも渡って生地を扱うお店が90店舗以上軒を連ねており、あらゆる生地織物が購入可能です。
生地のお店だけでなく東日暮里エリアには、スーパーや飲食店も入っている商業施設のフレスポ東日暮里や、いなげや荒川西日暮里店・ヒルママーケットプレイス 三河島店などのスーパーもあり、買い物環境も充実しています。
東日暮里エリアには公園が複数あることから、子育て世帯からも人気。複合遊具・ローラー滑り台のある日暮里公園や、遊具に広場も多数あり6,230平方メートルの広々とした敷地を誇る日暮里南公園が、くつろぎの場として愛されています。
荒川区の南西部にある西日暮里エリアは、エリア内にある西日暮里駅を境に雰囲気が異なる地域。東側には飲食店が多数あることから活気に溢れていますが、西側は住宅街が広がっていることで落ち着いた雰囲気があります。
西日暮里エリアの近隣にある谷中銀座商店街は、住所としては台東区ではあるものの多くの方が訪れる人気スポット。古くから続く商店街ではグルメを楽しめるだけでなく、絶景の夕陽が見られどこか懐かしい気持ちにも包まれる「夕やけだんだん」が評判です。
西日暮里エリア内には日暮里駅も含まれており、駅直結のエキュート日暮里や飲食店やクリニックも入った日暮里駅直結のステーションポートタワーがあり、日常生活に役立つお店を気軽に利用できます。
その他にも、西日暮里駅の近隣にある西日暮里駅公園は遊具がシンプルなものの、公園の中から電車が見えるため、電車好きのお子さんが喜ぶスポットとして人気です。同じく西日暮里駅の近隣にある諏訪神社は日暮里や谷中において総鎮守として信仰を集めている神社で、毎年8月の大祭では100ほどの露店が立ち並んで盛り上がりを見せています。
7つの異なる個性を持つエリアで構成されているのが、荒川区。整備が進み美しい景観のあるエリアや区政の中心地、再開発が進みつつ昔ながらも風景も見られるエリア、下町の雰囲気が漂うエリア、ファミリー層に人気のエリア、区内外から人がやってくる繊維街のあるエリア、異なる雰囲気を持ち合わせるエリアがあります。
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