公開日:2024年6月30日
更新日:2024年7月1日

カフェブームとは?ポップアップストアとの相性を解説

カフェブームが続いている昨今では、新しいカフェの開業も相次いでいます。ポップアップストアは比較的低リスクで実施できるプロモーション方法のため、カフェの認知度を向上したい人や、これから開業を検討している場合に有効です。本記事では、カフェブームの現状やトレンドのほか、カフェとポップアップストアの相性について解説します。

目次

1.カフェブームとは
2.カフェブームの背景
3.カフェブームの現状とトレンド
4.カフェ×ポップアップストア
5.まとめ

1.カフェブームとは

日本では、人々の憩いや社交の場としてカフェの人気が高まる「カフェブーム」が、昭和時代の後半から断続的に続いています。

現在は、2013年ごろから続く第3次カフェブームといわれています。

2015年には、サードウェーブコーヒーの代表とも言われるアメリカ・カリフォルニア発祥の「ブルーボトルコーヒー」が日本に出店し、大きな話題にもなりました。

徐々にコーヒーそのもののクオリティを求める消費者が増えはじめ、高品質な豆で厳格な品質管理が求められる「スペシャルティコーヒー」、生産地域を限定・明確にした「シングルオリジンコーヒー」、農薬や化学肥料を使用しない「オーガニックコーヒー」などが支持されるようになってきています。

2.カフェブームの背景

どのような背景でカフェブームとなったのか、歴史的背景と社会的背景の2つの視点で解説します。

歴史的背景

コーヒーは江戸時代にオランダ人が長崎の出島へ持ち込み、徐々に広まっていったとされています。

洋食文化が流入してきた明治時代に、日本で初めてとなる本格的な喫茶店「可否茶館(コーヒーサカン)」が開店したのが、日本におけるカフェの始まりです。

それから喫茶店が増えるにつれてコーヒー豆の輸入量も増えていき、コーヒーは「大衆の飲み物」となっていきました。

その後、第二次世界大戦の影響で「贅沢品」とされたコーヒーが輸入停止となってしまいます。
一時はコーヒーの輸入量がゼロとなりましたが、戦後の1950年からコーヒーの輸入が再開し、喫茶店も賑わいを取り戻していきます。

第1次カフェブームは1960~1980年代です。

戦後にコーヒーの輸入が再開された後、インスタントコーヒーや缶コーヒーの発売によってコーヒーが身近な飲み物となり、コーヒーを提供する喫茶店が急増しました。

名古屋発祥の「コメダ珈琲店」や、立ち飲みのヨーロッパスタイルを取り入れた「ドトール」が開業したのもこの頃です。

1990~2000年代の第2次カフェブームでは、アメリカのシアトル発祥である「スターバックスコーヒー」や「タリーズコーヒー」などが日本に出店しました。

深煎りのエスプレッソをベースとして泡立てたミルクなどを使用するさまざまなアレンジメニューや、自分好みにカスタマイズできるオプション、紙カップやプラカップでテイクアウトできるスタイルが評判を得て、大きな流行となったのです。

また、この年代では「AUX BACCHANALES(オーバカナル)」などフレンチスタイルのオープンカフェも流行しました。

コーヒーだけでなく料理やアルコールの提供もあり、朝から夜まで利用できるカフェという業態が、女性を中心に人気となったのです。

社会的背景

戦後の高度経済成長期を経た日本の都市部では、可処分所得の増加に伴い人々は余暇を楽しむための新しい場所を求めるようになりました。

自宅でも職場でもない「自分の居場所」のひとつとして、カフェを利用することが増えたのです。

現代の都市生活においても、カフェはプライベートな時間を過ごす場所としてだけでなく、ビジネスやコミュニケーションの場としても重要な役割を果たしています。

また、働き方の変化によって、カフェに求められる役割も増えました。

テレワークをする人々にとって、カフェは自宅やオフィスに代わる仕事場としても利用されるようになったのです。

そのため、今や多くのカフェがWi-Fiや電源を完備し、ビジネス用途としても快適な環境を提供しています。

さらに、専用のワークスペースを提供する「コワーキングカフェ」の需要も増えました。

コワーキングカフェはビジネス環境の提供だけでなく、多様なバックグラウンドを持った人々とのつながりを作るコミュニティ形成の場としても機能しています。

3.カフェブームの現状とトレンド

多様な変遷をたどってきたカフェブームの現状と、最新トレンドについて解説します。

現在のカフェ市場の動向

現在のカフェ市場は、チェーン店におけるセルフサービス型のカフェが定着し、大きくシェアを占めています。

立地の良さ・価格の安さ・統一されたコンセプトがチェーン店の強みです。

一方で、個人経営の独立系カフェは、多様なコンセプトのカフェが続々と開店しています。

独自性のあるコンセプトや魅力あるオリジナルメニュー、SNSなどの発信力を強みとして、チェーン店との差別化を図っています。

また、カフェを利用する人のニーズも多様化してきています。

リラックスを求める人はゆったりくつろげる広い座席であること、仕事や勉強で利用する人はWi-Fiや電源が利用できること、コミュニケーションの場として利用する人々は食事のおいしさや適度な騒がしさがあることなど、それぞれの用途にとって快適な空間であるカフェが消費者にとっての選択肢となる傾向です。

さらに、コーヒーの品質の高さや健康的な食事メニュー、写真映えする空間デザインも、お店が選ばれる際のポイントとなっています。

最新トレンド

現在のトレンドはサードウェーブコーヒーです。

高い品質のコーヒー豆を一杯ごとにハンドドリップしたスペシャルティコーヒーを提供するカフェも増えました。

焙煎にこだわり、店舗内にロースターを設置するカフェもあります。

また、SDGsの意識が高まっている昨今では、エコフレンドリーに取り組んでいるカフェが大半です。

コーヒー豆の生産者や産地の支援となる「フェアトレードコーヒー」を提供するなどサステナブルな取り組みを行っているカフェも増えており、これからのスタンダードになっていくと考えられます。

業態としては、韓国文化のブームもあり、落ち着いたトーンで洗練された雰囲気の「韓国カフェ」が若者を中心に人気となっている傾向です。

4.カフェ×ポップアップストア

カフェとポップアップストアの相性は良く、既存カフェのプロモーションや、カフェ市場参入前の市場調査方法として取り入れられています。

活用法

短期間の出店となるポップアップストアは初期投資を抑えやすいため、低リスクで市場参入を検討できるのがメリットです。

来場客の数や反応などのデータを集積すれば、販売計画を立てるのに役立つでしょう。

既存店としては、新しいコンセプトの提案や、季節限定フレーバーのプロモーションとしても利用できます。

近年では、カフェとキャラクターなどがコラボレーションするポップアップストアも増えており、それぞれの認知度向上や、消費者の満足度向上につながっています。

まとめ

昭和時代から60年以上も続いているカフェブームは、人々にとってカフェが必要不可欠な場所となっていることを表しているとも言えます。

初期投資を抑えやすいポップアップストアは、カフェ市場の参入検討や既存店のプロモーションにも有効ですので、ぜひ活用してみましょう。

参考記事

コーヒーの歴史 | キーコーヒー株式会社
カフェブームとは何か!人間味感じられる癒しの時代を象徴 – 日本食糧新聞電子版
セカンドウェーブからサードウェーブへ | 珈琲タイム
カフェ業界の現状は?喫茶店やカフェ市場の動向や課題を解説 – カフェ・喫茶店開業ナビ

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