公開日:2021年1月6日
更新日:2023年11月30日

ポップアップストアや催事イベント出店!出店方法や注意点、開催までの流れ

本記事では、商業施設への出店を考えている方が知っておきたい情報をまとめました。人通りが安定して多く、幅広い方が来館し集客にも効果的な商業施設に出店して、ポップアップや催事イベントを成功させましょう。

ポップアップストアや催事、イベントスペースへの出店をする際、出店場所として路面店以外にもショッピングセンターや駅ビルなどの「商業施設」に出店するといった方法もあります。

路面店舗の場合は、街の不動産屋や商店街を運営している地方自治体への問い合わせで物件を探すことができますが、商業施設内の店舗の場合にはそうはいきません。では、商業施設への出店をするのにもっとも効率の良い方法はどんなものがあるのでしょうか?

本記事では、商業施設への出店を考えている方が知っておきたい情報をまとめました。人通りが安定して多く、幅広い方が来館し集客にも効果的な商業施設に出店して、ポップアップや催事イベントを成功させましょう。

商業施設ってなに?百貨店とショッピングセンターの違いは?

商業施設といっても、実は複数の形態があります。ショッピングモールやアウトレットなどの「ショッピングセンター」に「駅ビル」や百貨店やホームセンターなどの「大型専門店」商業施設といくつか種類があります。

今回はその中から百貨店とショッピングセンターの違いに関して説明をしていきます。

<百貨店の定義>

衣・食・住の商品群の販売額がいずれも10%以上70%未満の範囲内にあると同時に、従業者が常時50人以上おり、かつ売り場面積の50%以上において対面販売を行う業態。つまり、売上のほとんどが衣料品である丸井ルミネパルコといった商業施設は、百貨店ではないということになります。

また、百貨店はメーカーが商品の提供や販売スタッフを派遣しその売上に応じてメーカへの支払いをするため収入の仕組みが商品売上の売買差益となっています。

そのため、場所に対する賃借権は認めていません。メーカ側は内装など自由な店づくりなどはできず、百貨店の方針に従う必要があります。

<ショッピングセンターの定義>

ショッピングセンターとは、一つの単位として計画、開発、所有、管理運営される商業・サービス施設の集合体で、駐車場を備えるものをいいます。

さらに細かい条件として、日本ショッピングセンター協会が定める「SC取扱い基準」によれば、「ショッピングセンター」と呼ばれる商業施設は下記の4点を満たす必要があります。

①小売業の店舗面積は、1,500㎡ 以上であること。
②キーテナントを除くテナントが10店舗以上含まれていること。
③キーテナントがある場合、その面積がショッピングセンター面積の80%程度を超えないこと。
但し、その他テナントのうち小売業の店舗面積が1,500㎡以上である場合には、この限りではない。
④テナント会(商店会)等があり、広告宣伝、共同催事等の共同活動を行っていること。

条件だけを見ると、百貨店にもあてはまる条件ばかりです。

百貨店と比べてショッピングセンターの大きな違いとして、百貨店が商品売上の売上差分で利益を得ているのに対して、ショッピングモールは土地の貸与による賃料で利益を得ている点も挙げられます。また、レジや什器、紙袋などの備品をテナント側で用意するといったところも百貨店と違っている点です。

「ディベロッパーにより計画、開発されるもの」という前提が、百貨店とショッピングセンターを分ける大きなポイントになります。

ちなみに、ルミネラフォーレはショッピングセンターの中でも衣料品の割合が大きいため、“ファッションビル“とも呼ばれます。

ファッションビルは、百貨店やショッピングセンターのような協会団体もなく、公的な定義はありませんが、衣食住すべてが揃う複合型ショッピングセンターと区別するために、新聞や雑誌などで利用される区分です。

路面店にはない商業施設のメリット

ショッピングセンターや百貨店などの商業施設へ出店すると、「店頭の前を歩く人」の種類が大きく変わります。

まず、路面店の前を歩く人たちは、ほとんどが他の場所に目的がある通りすがりの人ですが、商業施設のお店の前を通る人たちは「購買行動をしにきている人」です。服や日用品、食材などの買い物や施設内の飲食店での食事など、何かしらの購買目的を持って来ています。そのため、多くの人が行き交う路面店と購買意欲を持ったお客さまが通る商業施設内のお店では、賃料や審査など路面店と比べてコストがかかる点はあるものの、商業施設への出店の方が売上などが大きく伸びる可能性があると言えます。

商業施設へ出店するその他のメリット

次に、商業施設に出店するメリットの説明をしていきます。主なメリットはこのようなものになっております。

①施設自体に集客力がある
②購買目的を持った人たちが集まる
③出店が実績になる
④路面店と比較して天候が客足に影響しにくい
⑤ターゲットがわかりやすい

①施設自体に集客力がある

商業施設へのポップアップストアや催事、イベントスペースへの出店の最大のメリットは施設のブランドを利用した集客力にあります。

商業施設は他のテナントと種類が被りすぎないように、シーズンにあったテナントを入居させ来館者の方々が飽きないように様々な工夫をしています。そのため路面店と比べてあの施設に行けば何かある。服が見たいからあそこのファッションビルに行こう。などといった行動が起きやすいのです。

また駅直結や駅から5分圏内、駐車場が広いなどアクセス面でも路面店よりも好条件なところが多いのも集客力が高い理由の1つです。

②購買目的を持った人たちが集まる

商業施設にはアパレル、雑貨、本、アクセサリー、スーツ、食品、スイーツなど様々なジャンルのテナントが立ち並んでいます。そのため、「夕飯の買い出しのついでにあの美味しそうなケーキも食後のデザートに買って帰ろうかな」「新しい服も買ったしそれに合わせるアクセサリーで何か良いものあるかな」と言った形で1つの目的を果たした後にそれと近しい新たな目的などを見出しやすく改めて別の施設へ移動する訳でもないため連続的な購買行動が起きやすいと言えます。

③出店が実績になる

知名度のある商業施設への出店はそれ自体がブランドのHPに○○へ出店など記載できるだけでなく、戦略的にプレスリリースを打つ際にも出店先が有名な施設だと箔が付くものです。

また商業施設への出店は誰もが申し込めればできる訳ではなく審査を受けてその結果として出店の可否が決まります。

その審査基準の1つに過去にどこで出店した実績を持っているか、1日の売上はどのくらいかなどがあり、施設ごとに基準が違ったりすることもあるためどうしても商業施設へ出店したい方は複数の施設へ問い合わせをするのも手段の1つでしょう。

④路面店と比較して天候が客足に影響しにくい

商業施設のテナントは、駅直結のショッピングビルや屋内駐車場が施設に隣接しています。そのためお客さまは、悪天候に影響されることも少なく、訪れることができます。

⑤ターゲットがわかりやすい

商業施設は駅の特徴や街の特徴などを考慮した上で特定のターゲットに向けて設計されています。来館してくださる方の客層やターゲットの傾向があらかじめ分かりやすいとうのも商業施設へ出店する際のメリットといえるでしょう。

例えば、ファミリー層向けの施設であればテーブル席を増やし、お子さまメニューを提供する。誰でも遊べる簡易的な遊具などを設置する。若年層やカップルが多く集まる施設であれば流行を抑えたものや写真映えするようなメニューを提供する。

このように出店したい商業施設がどんなターゲットへ向けて作られているのかがわかりやすく、それを前もって意識することでポップアップストア出店時のレイアウトやどのような商品を提供するかなど狙いに合わせて決めやすくなります。

出店する際の注意点

このように商業施設への出店は知名度アップや集客の安定性などメリットになることが多くあります。ただその他にいくつか注意しておきたい点があるため、そちらを説明させていただきます。

①部率売上方式での賃料の発生

商業施設に出店する際の賃料は毎月固定の費用ではなく「売上歩合方式(売上歩率)」と呼ばれる賃料徴収形態となることが多いです。そのため当月の売上に、施設側が設定した特定の利率をかけた金額がテナント料となります。

また商業施設はテナントに対して、「最低保証売上額」を設定しており、売上がその保証額に到達しない場合は、テナント料の下限額を支払う必要があります。

②施設のブランディングやコンセプトに合わせていく必要がある

商業施設にあるテナントは、路面店と比較して店舗のレイアウトやデザインの自由度が高くありません。

デベロッパーの方々が意識している施設のコンセプトやお客様からのイメージとかけ離れないように、独自性の高すぎる内外装デザインや派手な呼び込みなどはNGとなる場合があります。また看板のサイズやポップのデザインなどにも制約があるため、オリジナリティが出しにくブランドや商材によってはいつもやっていることができないといったことも出てきます。

上記の制約を踏まえた上で、施設の客層を意識する必要があります。

商業施設に出店するまでの流れ

1.テナントを探す
「商業施設 催事」「商業施設 ポップアップストア」「商業施設 イベントスペース」などのキーワードで検索してみましょう。実際に商業施設を運営している会社や商業施設へ出店するためのサイトがいくつか出てきます。

2.問い合わせ
実際に出店したい商業施設が見つかったら、運営会社や紹介サイトへ問い合わせます。出店条件や審査基準、人通りの多さやどのような年齢層、性別の方が多いのか気になることは確認しましょう。

3.出店申し込み
出店条件の確認が済み、気になる点や問題がなければ、出店の申し込みをします。審査のために過去実績や売上、商材などをまとめた資料の提出が必要な場合もあります。

4.審査
商業施設に出店する際には売上部率での販売になることがほとんどです。そのため商業施設側から「売上は見込めるか」「施設のイメージとして合うか」「同時に同じ業種のテナントは出店していないか」などをチェックされます。

また、施設はテナントに「最低保証売上額」を設定しています。売上が到達しない場合は、最低保証売上額から歩合でテナント料を徴収することになっています。そのため「最低保証売上を上回る売上が見込めるか」は、出店審査においてもっとも重視されるポイントです。

5.契約、出店準備
審査を通過したら正式に契約を結びます。
開店日が決まればあとは、当日の搬入や搬出の手順の確認、レジや品出しの対応をする人員の確認、SNSやWeb広告などで告知をしておくなど、オープンに向けて準備を進めましょう。

売れる売り場のポイントを知る

出店の際に気にするべき「売り場作り」のポイントには大きく分けて4つあります。
・売りたい商品の陳列面を増やす
・「ゴールデンライン」を活用する
・売りたい商品は中央に配置
・売上の低い商品は売れ筋の商品で挟むように陳列する

また逆に売れない売り場の特徴にもこのようなものがあります。
・店内を回遊しづらい導線設計になっている
・お客様に対して視覚で訴える工夫が無い
・商品の陳列が長期間変わっていない
・お客様に期待を抱いてもらえるようなディスプレイが無い

これらの詳細に関しましては、こちらの記事にて説明しております。


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