公開日:2020年5月14日
更新日:2023年11月30日

意外と知らない?ポップアップストアや販促イベント出店時に確認したい法律

ポップアップストアの形態も増えてきている昨今ですが、飲食店などの出店の際は確認しておくべき法律が存在します。今回はポップアップストア出店に関わる主要な法律の概要を紹介します。

ポップアップストアという名前も世に広まってきた昨今。少し煩わしく感じる方も多いかもしれません。ですが出店する際には様々な法律にも目を通しておきたいものです。

今回の記事では、確認しておくべき法律とその概要をまとめてご紹介しています。
出店前に確認して、余裕を持って準備を進めていきましょう!

※法令変更や自治体による別途基準がある場合等もありますので目安とし、出店時に必ずその時点での確認を推奨します。
また、商業施設やスペースで販売NGの商材もありますので、その場所で販売して大丈夫かどうかを焦らずに確認しましょう。

①食品衛生法

まずはすべての飲食・飲食物・食品用容器包装・食品器具(食器/調理器具/乳児用おもちゃ等)を扱う事業者様が確認必須である、食品衛生法です。販売場所だけでなく設備の許可が必須で、「食品衛生責任者」の資格も同時に必要になります。管轄は各保健所となります。

食品・食物販の販売

下記の販売物の場合、許可や届出が必要となります。

  • 許可必要
    • 乳類/食肉/魚介類/氷雪/その他温度管理が必要なもの
  • 許可必要(原則)
    • 弁当/惣菜
  • 届出必要
    • 豆腐加工品/生菓子/魚介類加工品/乳さく取業乳製品/アイスクリーム類

また、販売方法によっても許可の種類に異なってきますので、注意が必要です。

  • 許可必要
    • 容器包装されてない状態で販売
    • 小分け/バラ売りにして販売(※製造業許可も必要な場合あり)

基準のポイントは、下記なので覚えておくといいでしょう。
食中毒の危険があるか=傷みやすいものか?(乳製品/生鮮など)
製造~包装~そのままの状態で販売か?(袋から出した/詰め直した/試食など)

飲食店

飲食店を営業する場合、必ず許可が必要になってきます。
加えて、下記の場合は別途許可を取る必要があります。

  • 30人以上を収容(※席数ではなく㎡数なので注意)の場合は「防火管理者」も必要
  • 酒類をメインで提供する店が深夜(0時以降)も営業する場合は「深夜営業許可」が必要

詳細は各自治体のwebサイトをご参照ください。(下記は東京都のwebサイト)

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/kyoka/kyoka_index.html

※自治体によってさらに細かい条例がある場合があります。
※輸入品販売も異なる基準がある場合があるので、注意が必要です。(輸入基準をクリアなどがある)

②薬機法(旧:薬事法)

続いては医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器などを扱う場合に関わる、薬機法です。扱う製品によって必要なものが異なりますので要注意です。

  • 医薬品
    • 販売業の許可を取り、種類によって「薬剤師」or「店舗管理者」が必要。
  • 医薬部外品/化粧品
    • メーカー/卸から仕入れてそのまま販売する場合は許可不要。個人輸入者からの購入やセット品を小分けにして売るなどは製造販売業の許可が必要。
  • 医療機器
    • 高度管理医療機器/特定保守管理医療機器は販売許可が必要。管理医療機器は販売届出が必要。

また、広告する際の文言に使用制限があるため、こちらも合わせて確認しておきましょう。一例を下記に記載します。

  • 医薬品(医薬品/毒薬/劇薬/習慣性医薬品)
    • 「治す」
  • 医薬部外品
    • 「防ぐ」
  • 化粧品
    • 「美しく見せる/隠す」
      • 「治す」と捉えられる表現は不可
        • NG例:色白になれる
  • 医療機器
    • 「体に影響を及ぼす」
  • 健康食品/サプリ
    • 「維持/補う」
      • 薬機法の対象ではない=医薬品的な効果効能はうたえない
        • NG例:確実にやせる

詳細は各自治体にお問い合わせください。(下記は厚生労働省サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

③古物営業法

中古品および新古品の販売に関わるのが古物営業法です。管轄は公安委員会となります。

  • 古物販売の許可が必要(販売場所の実地検査あり)
    • 催事場への出店などは「古物 行商従業者証」が必要
    • 高度医療機器の古物販売は「医薬品医療機器等法」への対応も必要

詳細は各自治体にお問い合わせください。(下記は厚生労働省サイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

④酒税法

どの酒類を販売する場合でも確認しておく必要があるのが酒税法です。販売には「酒類販売業免許」が必要となります(販売場所の実地検査、役員要件、財務要件など厳しい基準があります)。

  • ポップアップストアを出店する場合は「期限付酒類小売業免許の届出or申請」になる
    (10日前or14日前までに所轄の税務署に書類提出、「酒類販売業免許」を持ってないと出せない)
  • インターネット販売は「通信販売酒類小売業免許」
    (販売できる酒に制限あり)

「酒類販売業免許」の他に「酒類販売管理者」の資格も必要となりますので、注意が必要です。
しかし、飲食店でのお酒の提供については「酒類販売業免許」「酒類販売管理者」は不要です。(ボトル販売する場合は必要)

その他、未成年に販売しない対応や広告制作時の文言にも注意しましょう。それぞれ「未成年者飲酒禁止法」、「酒類の広告審査委員会」を参照してみてください。

詳しくは所轄の税務署へお問い合わせください。(下記は国税庁サイト)
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/03b/09.htm

※販売する場所ごとに所轄の税務署への届出が必要となります。

まとめ

ここまで、ポップアップストアでの販売商材として関わりが多そうな、主な法律について紹介してきました。
ここに記載したものは概要となりますので、もし少しでも気になる点があれば、開催までの期間に余裕を持って所轄の団体へ問い合わせしてみてください。

念入りに準備を進め、ポップアップストアのスムーズな実施につなげましょう!


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