公開日:2020年3月12日
更新日:2020年12月15日

VMDで売り上げは変わる!VMDの勝ち筋をご紹介

VMDという言葉をご存じでしょうか?VMDとは、簡単に言えばお客様が商品を買いたくなるような売り場を視覚的に作ることです。「見た目でそこまで売上が変わるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、VMDはお店の売上を左右する重要な活動と言えます。今回は、VMDを説明しながら、押さえておきたいポイントも一緒にご紹介します。

◆そもそもVMDって何?

VMDはVisual Merchandising(ビジュアル・マーチャンダイジング)の略称で、売り場などにおいて、ディスプレイやレイアウトなどを工夫し、お客様が商品を購入しやすい環境を視覚的に作り出す販売活動を指します。

お客様にとって、購買意欲を刺激されやすい環境は、単純に「見栄えの良い売り場である」ということだけではありません。お店に来店してもらうための工夫、お店の中を見て回ってもらう工夫、実際に商品を手に取ってもらう工夫などが不可欠です。販売戦略におけるレイアウトや演出を担っていると考えるとわかりやすいでしょう。

お店の雰囲気作りやショーウィンドウ、ディスプレイに季節感を取り入れたり、ハロウィンやクリスマスといったイベントに合わせた演出をしたりすることも、お客様の注意を引くために効果的です。 このように「商品を購入しやすい環境を視覚的に作り出す」と言っても、その範囲は広く、販売活動の方法も多岐にわたります。

◆VMDの重要なポイントは3つ

VMDで売上をアップしようと考えた場合、「でも実際には何をどうすればいいの?」と迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。そこでVMDで押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。

■ポイント①
売り場全体でブランドのコンセプトやイメージを正しくお客様に伝える(VP)

VPとはVisual Presentation(ビジュアル・プレゼンテーション)の略で、自社の商品に興味をもってもらうために、ブランドコンセプトやイメージを伝え、お客様にアピールすることを意味します。自社の商品に興味をもってもらうためには、お客様の視界に入らなければなりません。お店のショーウィンドウやディスプレイ、あるいはお店全体の雰囲気などを演出することで、お客様が「入りたい」と思える店内環境を作ることが大切です。

VPの良し悪しで、お客様の中でのお店の第一印象が決まると言っても過言ではありません。視覚的に注目を集めることを目指すと同時に、コンセプトやイメージを壊さないように気を付けましょう。

また、シーズンごとのテーマや特におすすめしたい商品などを、お店のショーウィンドウやディスプレイに反映することもVPに含まれます。こうした季節やイベントごとの変化も含め、定期的にVPに手を加えていくことは、お客様を飽きさせないためにも有効です。売上が停滞してきた場合に、テコ入れとしてVPを一新するのも良いでしょう。

■ポイント②
おすすめ商品などを効果的に配置し、お客様が「回遊したくなる」動線を作る(PP)

PPとはPoint of Presentation(ポイント・オブ・プレゼーテーション)またはPoint of Sales Presentation(ポイント・オブ・セールス・プレゼンテーション)の略で、お店の商品の中でも、特に目立たせたいものやおすすめしたい商品、新商品などをポイントごとに配置し、お客様にアピールすることを意味します。その際、入り口やレジの近く、店内の中央や角などに商品を配置することで、お客様が自然と店内を巡回するように動線を作ることが重要です。

アパレルショップの場合であれば、マネキンなどの什器を使って、商品の演出を行います。おすすめしたい商品の魅力を最大限に引き出すようコーディネートするのはもちろんのこと、季節感を取り入れることや、より多くの商品と接点をもってもらえるよう意識することも大切です。

■ポイント③
お客様が気軽に商品を手に取れる状態を作る(IP)

IPとはItem Presentation(アイテム・プレゼンテーション)の略で、商品を種類ごとに分類したり、整理したりすることで、お客様にとって見やすく選びやすい環境を作ることです。似た商品を近くに配置することで、お客様が気軽に手に取って比較しやすいようにするなどの工夫を行います。分類の仕方は、種類ごとに分けるだけでなく、テーマごとやシーズンごと、あるいは商品の色味や値段ごとに分けるなどさまざまです。

お客様に商品を購入してもらうためには、その前段階として、商品を手に取ってもらう必要があります。いくらお客様の目を引くことができても、手に取ってもらえなければ購買にはつながりません。

①VPでお客様にお店に興味をもってもらい、②PPで店内を回遊してもらうことで、おすすめ商品などを訴求し、③IPで実際に手に取ってもらう、というのがVMDのポイントとなります。
この流れからも、VPやPPに当たらない部分は、ほとんどIPの対象になることも覚えておきましょう。

◆購買行動のAIDMA(アイドマ)を活用してVMDをより良くしよう

AIDMA(アイドマ)とは、「Attention(注意)」「 Interest(関心)」「 Desire(欲求)」「 Memory(記憶)」「 Action(行動)」の頭文字を取った言葉で、前の章で紹介した3つのポイントとも近い考え方です。AIDMAは、お客様が商品を買うまでの購買プロセスを5つの流れで説明しています。

①Attention:売り場に気付いてもらう(入り口やショーウィンドウで引き付ける)

お客様がお店の存在を知らない状態であり、まずは外観のディスプレイなどでお店に注意を引く段階です。購買プロセスのファーストステップで、ここでつまずくと新規顧客を獲得することができません。逆に言えば、すでにお客様がお店のことを知っている場合は、この段階は飛ばされることになります。VMDから見た場合、VPが重要となる場面です。

②Interest:店内の商品に興味をもってもらう

お客様の注意を引くことに成功したものの、まだ具体的な商品自体には興味をもたれていない状態です。この段階では、お客様の商品への関心を高めることを目指します。なるべく多くお店の商品を見てもらうために、PPのクオリティーが問われる場面です。レイアウトを工夫したり、POPを使ったりすることで、おすすめの商品をアピールしていきましょう。

③Desire:欲しいと思わせる(より手の届くところに商品を置く)

お客様の関心は高まっていますが、「買おう」とはまだ思われていない状態です。お客様のニーズを喚起することで、購買につながるように促します。
商品が目につきにくいレイアウトや、手の届かないようなレイアウトでは、商品をアピールするのに効果的とは言えません。棚の位置を目線の高さにするなど、手の届きやすいところに商品を陳列することで、実際に手に取って商品を見てもらえるようにレイアウトしましょう。

④Memory:店内の風景とセットで記憶してもらう

お客様に「欲しい」と思っていただけた場合でも、即購入につながらない場合も珍しくありません。お客様が態度を保留したままお店を出てしまった場合、印象が弱いと忘れ去られてしまう可能性があります。そういったことを防ぐためにも、お客様の中に欲しい商品を強く印象付けることが大切です。

⑤Action:買う機会を提供する(店員のセールストークが活きる)

お客様の中に商品を買うだけの動機があり、購入するまであと一歩の段階。ここまでくれば、あとはお客様の背中を押して購入を促せばよいでしょう。ただし、店員のセールストークによっては逆に購買意欲が減退する場合もあるため、最後まで気を抜かずに丁寧な接客を心がけましょう。

◆VMDはお店の販売戦略にとって重要!

お店で商品を売るなら、ディスプレイやレイアウトは必ず考えなくてはいけません。しかし、何の戦略もなしに商品を並べただけでは、せっかくの売り場を活かせていないと言えます。VMDを意識することは、より良い売り場を作るために重要です。お店の視覚的な側面を改善するために、今一度VMDを見直してみてはいかがでしょうか。